「僕が愛した全ての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」

劇場アニメ
「僕が愛した全ての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」 
 2022年10月映画公開。
原作はハヤカワ文庫JAから2016年6月刊行、著者は乙野四方字氏。

並行世界の存在が確認された世界での人生と恋愛の物語。
主人公が7歳の時、両親が離婚する。
母親に引き取られるのが「僕が愛した全ての君へ」
父親に引き取られるのが「君を愛したひとりの僕へ」
「僕が愛した全ての君へ」は主人公がまあ無事に恋愛が成就する物語。
「君を愛したひとりの僕へ」は主人公が失った恋人(事故で死亡)
を一生かけて取り戻そうとする物語。
ふたつの物語はある時点でリンクする事になる。
アニメは原作を超えられなかったと感じました。
物語はちょっと複雑で活字の方がすんなり理解出来ます。
「君を愛したひとりの僕へ」は泣ける物語で
並行世界における「アイデンティティ」について考えさせてくれました。
で思い出したのが
「次元を駈ける恋」平井和正氏 SFマガジン1965年2月号掲載
(古くて申し訳ない)
恋人を病気で失う青年が次元を超える能力で(時間跳躍も出来る)
改変を行い病気にならなかった恋人を探す物語。
物語最後の主人公の独白。 

多元宇宙には無数の世界がある。
ぼくはその任意のどれかを選ぶ。
きっとうまく行くだろう。
希望にみちたぼくの世界が待っているはずだ。
とはいえ、やはりぼくの胸は痛む。
ぼくが愛した絢子はただひとりの絢子であって、
ほかのどんな絢子ともちがうのではないかという
疑いが執拗にこびりついてはなれないのである。

迷子@岡山 の紹介

団塊の第一世代、1948年3月生まれです。 基本的に甘い話、夢のある話が好きです。 アニメ、漫画が大好きな「オタク老年」です。
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