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「明治小説全集七」明治断頭台>怪談築地ホテル館

「明治小説全集七」明治断頭台>怪談築地ホテル館 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 最初から伏線をばしばし出てきて、これには何かある何かあると思わせて、フェイクもつくったり、いろいろな文章で死亡フラグをもやもやと隠したり、犯人は意外な人だったりとよく考えられているというのが第一印象。 被害者は、置いている刀で上半身と下半身が別れるという壮絶な死に方しているのに、血生臭くないのが、返り血、天井まで吹く血が大好きな私にとってちょっと不満かな。 フランス女エスメラルダが巫女的神かかりになって死者の声を出して真相を暴露する言うイベントもあって面白かった。しかし憑依させて死者の声を出して犯人をびっくさすというのが探偵物のタブーの一つだから、これより後の章で実はこうだったと解釈がつくと思う。わりと楽しいスプラッタ死に方でありました。

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「明治小説全集七」明治断頭台>巫女エスメラルダ

「明治小説全集七」明治断頭台>巫女エスメラルダ 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 フランスから断頭台(何度でもいうが首をはねるギロチンである)を持って帰ってきたのだが、これにはおまけがついていた。フランスの金髪女エスメラルダである。彼女におまけなどといったら失礼になるかもしれないが、事実そうだからしかたがない。断頭台をフランスでつくらせた日本の使者に恋して、はるかかなたのフランスからついてきたのである。使者に恋したものの国が違うから結婚しても使者には出世とかの道もできないであろう。他のものは本国フランスに返せ返せというが、恋する女はそのまま帰るわけもなく、しかたがなくフランスの法律本の翻訳をさせるという理由で日本に留め置く口実をつくった。 しかし、この女の本領は巫女姿になってばっさばさと祝詞で犯人をあげることであった。

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「明治小説全集七」明治断頭台>弾正台大巡察

「明治小説全集七」明治断頭台>弾正台大巡察 著者 山田風太郎 発行所 筑摩書房 この本に一番最初に紹介されているのが邏卒(らそつ)と呼ばれる男たちである。幕末から明治の最初まで混沌とした空白状態であったという。政府がそれではいかんということで今のおまわり、昔では与力岡っ引きといったもののところが邏卒という存在である。 とはいってもこの本に出てくる邏卒たちはどうしようもないもので、酔っ払った男からはあり銭ぜんぶいただく、その金のおこぼれをもらうやつがいる。景気のいい邏卒がいたらみんなでたかりに行くといったあんばいである。 そんな連中が歩いていると水色の水干(すいかん)を着た男に脅されて、二度と悪いことするでないぞとほうほうの体で逃げだすのだけど喉元すぎればなんとやらで食いもん屋で無銭飲食するといった塩梅。どれもみみっちい小悪党だけど、先に明治断頭台(この名前からうすうす気が付いている人がいるだろう。フランスから持ってきたギロチンである)で悪の限りをつくした大悪党の首が飛び、次はおまえたちだと言われた邏卒たちの驚きと恐怖がぶるぶると伝わってくる。おまえたちだと言われた後の文書がないのはちょっとしたお約束(笑)

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やなりいなり>あましょう

「やなりいなり」(しゃばけシリーズ) 著者 畠中 恵 発行所 新潮社 あましょう 悪神→幽霊→雷様→魔物→菊花 主人公が幼馴染の栄吉のところに話しがしたくて、栄吉の奉公先の菓子屋までいって不思議を見るのだけど、しゃばけシリーズの最初のころにあった捕物帳もどきはまったくなくて、こんな不思議をみましたっていうお話でした。 元ネタは雨月の菊花だな。元ネタは菊花で、元許嫁とかいろんなものを取り入れて、伏線にしてこのお話をつくっていると思いました。

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やなりいなり>長崎屋のたまご

「やなりいなり」(しゃばけシリーズ) 著者 畠中 恵 発行所 新潮社 長崎屋のたまご 悪神→幽霊→雷様→たまご 他の物語は何か落語とかヒントというかきっかけがあって物語をつくっているけれども、この長崎屋のたまごは何をヒントに物語ったのかよくわからない。 「それに、そろそろ逢魔時(おうまがとき)、つまり大禍時(おおまがとき)ですから、禍々しき者達が、天にある雲の上に湧いて出る刻限です。外出など、とんでもない」 雲の上には雷様がいるのはいいにしても、百魅や三十魅の魔物が空の上にいるとは知らなかった。 百魅とか三十魅とかと悪神との差は何だろう。人に害するものだから一緒だろうと思うが、いろんなものがごっちゃになっているからわかんない。 長崎屋のたまごは物語的にはたいしたことなくて、青い色したたまごがそこらじゅうを飛び跳ねている描写だけが残った。

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やなりいなり>からかみなり

「やなりいなり」(しゃばけシリーズ) 著者 畠中 恵 発行所 新潮社 からかみなり からかみなりという語源に気になってぐぐったらアフリカの方の雷のことで、土地が乾燥しているから雷がなって雨になっても地面に水分が落ちる前に蒸発してしまうそうなんだ。悪神→幽霊→アフリカまで飛ぶのかいなと思ったら、普通の雷様(どこか普通なんだ?)でした。 長崎屋の大旦那が家を三日間も留守をした。文ぐらい届けてきてもよいものを文も届かない。心配した主人公と、からかみなりならぬからはなしで、字数を稼いだお話でした。 大旦那は長崎屋が妖しが跋扈しているとは知らないのだねとわかる物語でした。

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やなりいなり>やなりいなり

「やなりいなり」(しゃばけシリーズ) 著者 畠中 恵 発行所 新潮社 やなりいなり こいしくての悪神に続き、やなりいなりを食べたがる幽霊登場、死んだのならさっさと冥土にいけばいいものをどうして長崎屋の離れにきたのか? 最近江戸に盗賊がでているそうな。幽霊と盗賊は関係あるのか? 主人公はなぜ不眠症気味になっているのか? いろいろな小さな謎が組んで最後はめでたしめでたしになる。江戸文化って時代劇でのものと落語で。「うーん兄貴、分んなくなったぞ。抱かれているのは確かに俺なんだ。だが、抱いている俺は、いったい誰なのだろう」わろた。

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やなりいなり>こいしくて

「やなりいなり」(しゃばけシリーズ) 著者 畠中 恵 発行所 新潮社 こいしくて 主人公の住む界隈には、恋の病が流行っていた。主人公自身も少しだけ恋の病にかかりつつあった。そんなとき主人公の家の庭に疫神がやってきた。偶然のように思えたが次から次に悪神がやってくる。悪神がやってきて相談したいことと題名の「こいしくて」はどう絡みあうのか? 橋姫が可哀そう。橋姫から恋されたものも可哀そう。神だ悪神だといっても思うようにならない。この世の条理に縛られているのですね。

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やなりいなり>全体像

「やなりいなり」(しゃばけシリーズ) 著者 畠中 恵 発行所 新潮社 全体像 一応1冊まるごとお風呂の中で読みました。なんか布団の暖かいぽわぽわ感も消え、妖たちに与えるお菓子の書き方もしゃばけシリーズであるがために書いているだけとなり、神様、雷様。魔物。幽霊が、同じ列に並んでいるような感じがする。昔の本では神様って妖怪や人間よりずうっとずうっと偉い人で近寄りがたい雰囲気だったものが、このやなりいなりになって、みなフレンドリーになっている感じ。 一章一章感想を書くにして全体で読むとこんな感じがします。 やっぱり第1作の「しゃばけ」が一番面白かったなという感じ。ブックスオフにあったら買ってこようかな。

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辛い飴>淡白な毒

「辛い飴」(永見緋太郎の事件簿) 著者 田中啓文 発行所 東京創元社 淡白な毒 昔々ワトソン役の音楽家がジャズを弾いて、レコード化をして、わりと上手な演奏であったのに、同じレベルのものは再販されているのに、そのレコードだけは再販されていない。何故か? それにそのレコートはオークションで1枚3万円という値段もつけられているのに、再販されていない。何故か? というものです。

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