カテゴリー別アーカイブ: 04_絵本

雁の童子

雁の童子 作: 宮沢 賢治 絵: 鈴木 靖将 出版社: サンブライト出版 発行日: 1986年07月 ISBN: 9784783200864 絵本にはなっていますが、子どもの本じゃないですね。賢治好きな大人が、深夜雪の降る中を思い出したように本箱から取り出して、ほうっとため息をつきながら読むのが一番似合っている感じがします。 雁の群れの一団がいて、それらが鉄砲で撃たれて、火をあげながら落ちていくのです。そしてそれらのものは空を飛ぶ人の姿にかわっていたのです。一羽だけ残った雁が子供の姿となり、その地で暮らすのです。 物語全体としては静で、動が好きな子供には難解と退屈であまり読みたがらないと思います。大人にはわりと受けるのじゃないかなとおもいます。

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カイロ団長

カイロ団長 作: 宮沢 賢治 絵: 村上 勉 出版社: 偕成社 税込価格: \1680 (本体価格:\1600) 発行日: 1992年 ISBN: 9784039635709 ほとんどみどり色でかえるの世界をあざやかに描かれている絵本といっていいでしょうか。 ところどころ黄色や紫を使っているのですが圧倒的に多いのがみどり色です。 オッペルと象に代表される酷使と収奪に翻弄されるさまを描いています。オッペルと象は最後に白象が仲間に手紙を送って救われるのですが、この30匹のあまがえるたちはただ人がいいだけで、殿様がえるに酷使されてしまいます。賢治のころだけの話ではなく今にも通じる話しです。

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気のいい火山弾

気のいい火山弾 作: 宮沢 賢治 絵: 田中 清代 出版社: 三起商行(ミキハウス) 税込価格: ¥1,575 (本体価格:¥1,500) 発行日: 2010年10月 ISBN: 9784895881234 最初大人の私が読んで賢治らしいいい話だなと思いました。ベコ石はみんなから馬鹿にされても、決して怒らない。蚊から馬鹿にされても、最後にはベコ石の上にいる苔までもが馬鹿にしても怒らない。賢治の気持ちが穏やかなときに書いたものじゃないかな。ちょっと賢治の「アメニモマケズ」に根の方でひっついているのかもと思います。穏やかな本だけども、カタルシスがあるかどうか複雑ですね。ベコ石はその形状から珍しい石として、イギリスの大英博物館の展示物にも負けないぐらいの珍しいと石として、偉い学者さんが連れていくのですが、見出されて立身出世して、人間の好奇の目にさらされるのかいいのか、ただのベコ石としてみんなから馬鹿にされても穏やかな日常を暮らしていた方が幸せなのか・・・複雑ですね。

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ぶたのたね 追加

ぶたのたね 追加 「ぶたのたね」には追加で「またぶたのたね」、「またまたぶたのたね」という続編があります。こちらも追加で図書館から借りてきたのですが、本が違ったらちょっとは趣向をかえるかと思ったら、ぶたのたねを植えてぶたが実って、ぶたが逃げ出しオオカミはまたぶたを食べることができませんでしたというのが また も またまた も一緒なのです。 普通続きになると根っこの部分が一緒でも、内容は少しでも工夫して違った話にしてほしいものです。同じような話にするのは作者の怠惰です。「ぶたのたね」1冊与えたら、2.3冊目はいりませんね。 ぶたのたねで、リアルな豚が実っているのを想像するとかなり気持ち悪い。漱石の夢十夜のどこまでも続いてくる豚を思い出して、豚って怖いなと思いました。

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ぶたのたね

ぶたのたね 作・絵: 佐々木 マキ 出版社: 絵本館 税込価格: ¥1,260 (本体価格:¥1,200) 発行日: 1989年 ISBN: 9784871101127 昔、小さい頃トムとジェリーというアニメがありました。トムが猫でジェリーがねずみです。普通猫の方が強いはずなのですが、なぜかジェリーの方が強いのです。小さいときはジェリーを応援していましたが、大きくなってひどい目にばかりあっているトムを応援するようになりました。 ぶたのたねも、すばやいぶたに逃げられるおおかみの話です。おおかみには物語の表情というかそういうものがあるのですが、逃げるぶた、そして樹になるぶたは全部同じ顔して同じように逃げて、表情がなくて、何か不気味な感じを受けます。おおかみののろさには笑えますが、ぶたは表情がなく怖いです。

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よい子への道2

よい子への道 2 作・絵: おかべりか 出版社: 福音館書店 税込価格: ¥1,260 (本体価格:¥1,200) 発行日: 2003年10月 ISBN: 9784834006384 よい子への道1が面白かったので2も読んでみました。期待を裏切らず、地球を12度傾けた世界(絵本にはそんなこと書かれていません。私が絵本を読んで幽霊や宇宙人がでてくるので今の地球と違う12度傾いた世界だと思って読んでいます)で、愉快なこどもたちにその他大勢のうじゃうじゃした仲間たちがいて楽しいです。1冊目が気に行って、1冊目が飽きた頃にこの2冊目を買ってあげたら、両方見ながら楽しめると思います。

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よい子への道

よい子への道 作・絵: おかべりか 出版社: 福音館書店 税込価格: ¥1,050 (本体価格:¥1,000) 発行日: 1995年10月10日 ISBN: 9784834013429 よい子への道、廊下では走ってはいけません。給食の前には手を洗いましょうとかそういった規則がいっぱいつまった本では売れません(でも有名小学校に入試する子供はそういう堅い規則を詰め込んでお受験させるから可哀そうですね)、この絵本は、今の地球よりも12度ほどななめからみた絵本なのです。恐竜、おばけ、呼び出してもOK、普通からみればそんなもんいないよ~とかこんなことしないよ~と絵本を見ながらよく子供の笑顔が頭に浮かびます。それに絵も子供にしたしみやすくて、わたしもこういう絵描きたいなと思ってしまいます。低学年の子供さんに何かのおりに買ってあげると喜びそうですね。

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キップコップのこどもたち

キップコップのこどもたち 作・絵: マレーク・ベロニカ 訳: 羽仁 協子 出版社: 風濤社 税込価格: ¥1,260 (本体価格:¥1,200) 発行日: 2006年10月 ISBN: 9784892192821 キップコップってシリーズであるのですね。知りませんでした。名前もカタカナで読み聞かせるには舌がまわらず難儀しました。でもそのカタカナの名前が遠く異国の地で作られた感じがあってよかったです。 キップコップとティップトップは夫婦です。そして子供はとちのみから生まれるってちょっと斬新でした。家が流されそうになって、親は子どもを心配し、子どもは木の葉でできた家をつくる。妖精かコロボックルみたいで興味深かったです。

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ちびうさクリスマス!

ちびうさクリスマス! 作・絵: ハリー・ホース 訳: 千葉 茂樹 出版社: 光村教育図書 税込価格: ¥1,470 (本体価格:¥1,400) 発行日: 2008年10月 ISBN: 9784895726801 ちびうさみたいにわがままで独占欲の強い絵本って、日本の絵本にはなかなかないタイプですね。でその結果大事にしていたそりがこわれちゃって、おかあさんうさぎが手袋をしろといったのに手袋しなかったものだから手も冷たくなってひどい目にあるのですよね。 ここらへん悪いことをしているとひどいめにあうのだぞといったお約束の部分がありますね。でも友達が助けてくれて無事めでたしめでたし。大人の私としてはもう少しひねりが欲しかったけど、姪っ子はこれぐらいがいいようで満足していました。

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あしたもあそぼうね

あしたもあそぼうね 作: あまん きみこ 絵: いもと ようこ 出版社: 金の星社 税込価格: ¥1,260 (本体価格:¥1,200) 発行日: 1987年 ISBN: 9784323002057 姪っ子が一番最初に買ったのがはらぺこあおむし、二番目がいもとようこ先生の絵本でした。いもとようこ先生の優しい色つかいの絵には姪っ子大好きで特徴のある絵で選んでこれ読んでと図書館でよく読まされました。あまんきみこ先生は、子どもにこびることなくしっかり物語を書いているのあまんきみこ先生の話だよといったら姪っ子喜んで読むと言いました。 さて物語ですが、ともだちのいないうさぎのぴょんこが桜の咲くころ一人で遊んでいるとさくらこがやってきて一緒に遊びます。またくまのくうたもさくらこと遊びます。さくらこを中心にして二人がであったのはなるほどうまくお話をつくっていると思いました。 さくらこは消えましたが、来年の春また逢えると思います。

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