ばんば憑き>博打眼

「ばんば憑き」
著者 宮部みゆき
発行所 角川書店
博打眼
ある商家のあるじがやつがくるとわかった。今回は人間の業を感じさせる。怖い話。
やつ(黒い布団に眼が50個ある)博打眼を三番倉に押し込んだもののどうしていいかわかんない。
そもそろ博打眼とは、博打とかをすると強運を運んでくる妖怪(妖怪といってもいいのか?)その作り方は飢えた50人を材料に眼を片方えぐり出し、殺してつくるそうな。詳しい調合方法は書かれていない。書いちゃまずいだろうね。それで商家の初代が運が強くなるなら、博打眼を子孫代々継がせるといったらしい。博打眼に憑かれると強運には恵まれるか、生気みたいなものを吸い取られていく。その結果退治しようということになるが、近くに神社があり、そこの狛犬が助けてくれるのだけど、ちっぽけな神社でもし妖怪博打眼の仲間じゃないかと私は最初危惧した。でも良い狛犬でほっとした。神社は大事にしようねという思いが残った。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

ばんば憑き>お文の影

「ばんば憑き」
著者 宮部みゆき
発行所 角川書店
お文の影
長屋の子供が影踏みをして遊んでいると、子供は9人なのに、影は10人分ある。不思議なこともあるものだなと岡っぴきが調べていくと昔の悲しい話が浮かび上がってきた。
宮部みゆきの物語「ぼんくら」、「日暮らし」ででてくる岡っ引きが出てくるのがOh!久しぶりって感じで出てくるのが少しうれしかった。
影が一人分多いって、なんか座敷わらしを想像させられる。座敷わらしが住みついた家には吉が来るというのだが、お文の影は座敷わらしではない。子供をもらえばそれが呼び水となって子供が授かるという迷信でもらわれてきたお文、それでも子供が産めず大店から追い出された女との二人ぐらしで、女にお文はいじめられて、それでもけなげに影と遊んでいたお文、女とお文の悲しさがでている。ばんば憑きの中ではおとなしめの作品になっている。
私も原稿用紙20枚ぐらいでこの程度の時代劇書いてみたいかなと思う。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

ばんば憑き>坊主の壺

「ばんば憑き」
著者 宮部みゆき
発行所 角川書店
坊主の壺
最初に面白そうだと情報を得て、予約したのが六カ月前、図書館の人が忘れているのじゃないかと思い出した頃、やっと借りることができた。
まずは坊主の壺を、江戸の昔はコレラとかが流行ると衛生環境のよくない中、付近一帯に流行る。そのコレラが流行るのを察知して、お救い部屋(コレラの患者を入れるのではなく、家族がコレラにかかっても、幸いにして生き残ったものを入れておく施設)をつくる材木問屋の主。その主には実は秘密があった。
私は毎日一日一日が同じことの繰り返しで嫌気がきていたけれども、この坊主の壺に魅入られてみたいとは思いません。坊主の壺の二人の主人公、大旦那と、女中だけが、坊主を見ることができた。普通のものには壺にしかみえず、大旦那と女中だけが聖の僧を見ることができる。この僧のおかげで、コレラとかの最悪を排除できるけど、そのかわり夜、蛇かタコかわけのわからないものになるのはかなり嫌。
坊主の壺、お文の影、博打眼、討債鬼、ばんば憑き、野槌の墓とあるから、少しづつ風呂の中で読んでいって、少しづつ感想を書きます。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

若おかみは小学生

題名 若おかみは小学生 花の湯温泉ストーリ1

作 令丈ヒロ子 絵 亜沙美

やっちゃあいけないことかもしれないけど、図書館の本をお風呂の中で読んでいます。姪っ子が若おかみのシリーズをたまたま3を図書館で借りて、家においとくのもったいないからお風呂場で読んでみたら(すこし馬鹿にしていた)面白かったです。大人の本向けはツエツエバエはかく語りきを読んだりしたら、脳味噌狂うけど、子ども用に書かれているから肩もこらずにグッドです。
第一巻は、主人公はなぜ若おかみになったかの説明とか、旅館での作法とかの説明とかあっても物語の中だからそんなに気にならない。子どもが喜びそうな幽霊(ざしきわらしかしらん)もでるしね。
とにかく風呂の中で気持ちよく読める本でした。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

本所お化け坂 月白伊織

本所お化け坂 月白伊織
著者 朝松 健

私の記憶によればこの朝松健という作者、クトルフ関係ばっかり書いていると思ったら、年をとって落ち着いて日本の物の気を取り扱うようになったのね。
普通の人には見えない。本当に物の気で困っている人しか見えない本所のお化け坂、そこの坂の上にいる百怪寺に暮らす月白伊織とその息子太郎は人の姿をしているけれど、彼らも人間の姿を借りた神と妖怪の間ぐらいに存在するのかもしれない。一応息子太郎ということにはなっているが、実際は伊織と対等の存在らしい。人間として暮らすには息子として演じているけど、ときどきひょろりと対等である言葉を吐く。そういうちょろりちょろりが面白いのだよね。
それと、物の気に取りつかれる人々も心の「負」の感情を持っていて、どんなに立派でもときおり聖人君子じゃない限り、人々はときどき「負」の感情になることがある。その瞬間に物の気がとりつくのだよね。そして伊織の宝刀・神咒信国が物の気を立つ話です。
いうてみれば、江戸時代の地獄からきたどろろんえんま君が、火を拭かず宝刀で、物の気をばっさばっさ退治する話です。
こういう話好きなので続編でたら読んでみたいなと思います。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

まんが>プルートとモンスター

最近ボックスオフで買ったのプルート4巻まで集めて、後半4冊は300円で買ったかな。
手塚のアトムをリメイクしてつくりました。手塚のロボットロボットしたアトムじゃなく本物の人間のようになっているアトムが最後に足からジェットで飛ぶのかと思ったら本当に飛んでびっくりした。

モンスターは前半5巻をブックスオフで買って、1.2を読了したばかり、なぞ解きの要素が高くてなかなか楽しめそうです

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

SF>望郷のスターウルフ

若い頃はほとんど徹夜で一晩に文庫本2冊ぐらい読んでいたこともあったけど、年齢の衰えで一か月に1冊読めたらいい方ですね。
今月は、エドモンド・ハミルトン著 野田昌宏訳の「望郷のスターウルフ」を読んでいました。

昭和46年に初版が発行されているのだけど、古さを感じないSFです。今の宇宙技術者から見れば大笑いの本かもしれないけど、科学的知識を持っていない私から見れば純粋に楽しめました。

銀河系最大の芸術的秘宝「歌う太陽」が盗まれて、取り戻したものには多額のお金をもらえるとあって、主人公が、いろいろ苦労して、歌う太陽のあるところはわかるのだけど、ひどい苦痛を与える精神攻撃を受けてほうほうのていで逃げ出します。八方ふさがりのように見えてどうするのかと思ったら、スターウルフの星に、宝石を隠している星がありまっせとちくってその気にさせて、スターウルフの連中のだますところはカタルシスが落ちますね。

4巻も読みたいと思ったら、4巻目の途中でハミルトンが死去されてしまったので、スターウルフシリーズは3巻で終わりです。今度はキャプテンヒューチャーの世界にでもはまりこもうかな?

カテゴリー: 02_SF&ファンタジー等 | コメントは受け付けていません。

さすらいのスターウルフ

さすらいのスターウルフ
著者 エドモント・ハミルトン
訳者 野田昌宏
主人公はモーガン・ケイン、地球人なのだけど彼の両親が、ヴァルナ星の宣教をしにいったもののそこの過酷な環境に負けて死んでしまい、子どものケインだけがそこの星で生き残り、ヴァルナ星の仲間と組んだものの、過ちを犯してしまい、ヴァルナ人から手配されてしまう。
物語で宇宙の話でも地球人じゃないと面白くない。でもただの地球人を特殊能力をつけるにはどうしたらいいか? 過酷な環境で育って、筋肉もりもりの超人的な力をつけさせたらいい。そしてそこの仲間と殺し合いの喧嘩をして、追われたら面白い。スターウルフだとばれたら地球人にも八つ裂きにされる。生きているのだけど、超人的な力は持っているのだけど、殺されるかもしれない綱渡り状態になっている主人公です。
かなり古い作品です。私がまだよちよち歩きの頃に出版された物語です。でも古さは感じない物語です。

カテゴリー: 02_SF&ファンタジー等 | コメントは受け付けていません。

虔十公園林/ざしきぼっこのはなし

虔十公園林/ざしきぼっこのはなし

作: 宮沢 賢治
絵: はた こうしろう
出版社: 岩崎書店
税込価格: \1,050
(本体価格:\1,000)
発行日: 2005年
ISBN: 9784265071067

虔十公園林
虔十はいつも口をあけて笑っているような子供でした。でも子どもらはそんな虔十を馬鹿にしてわらうのでした。けんじゅうって「けんじ」ゅうってことじゃないかと思う。賢治の思いがくちをあけて笑っている虔十に託されたのではないか。杉を植えることは最初何にもならないとみんなから考えられていたけど、虔十がチブスにかかって死んでも、杉ばやしは残り、本人は死んでも杉だけは残るものなのですね。そして公園までになっていく。賢治自身もみんなから笑われようとも自分がやりたいと思ったことはやりたかったのだと思います。

ざしきぼっこのはなし
ざしきぼっこって大人にならないうちに死んだ子どもがざしきぼっこになるとか聞いたけど、このざしきぼっこって子どもがたくさん集まれば、10人いるところが11人になる不思議な子どもなのですよね。東北にいったら一度あってみたいです。そして飴でもあげたいです。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

雁の童子

雁の童子

作: 宮沢 賢治
絵: 鈴木 靖将
出版社: サンブライト出版
発行日: 1986年07月
ISBN: 9784783200864

絵本にはなっていますが、子どもの本じゃないですね。賢治好きな大人が、深夜雪の降る中を思い出したように本箱から取り出して、ほうっとため息をつきながら読むのが一番似合っている感じがします。
雁の群れの一団がいて、それらが鉄砲で撃たれて、火をあげながら落ちていくのです。そしてそれらのものは空を飛ぶ人の姿にかわっていたのです。一羽だけ残った雁が子供の姿となり、その地で暮らすのです。
物語全体としては静で、動が好きな子供には難解と退屈であまり読みたがらないと思います。大人にはわりと受けるのじゃないかなとおもいます。

カテゴリー: 04_絵本 | コメントは受け付けていません。