おさるはおさる

作・絵:いとう ひろし 出版社:講談社
本体価格:1,100円 ISBN: 406197825X
南の島にいきたくなりました。南の島にはおさるがいっぱい。どれも同じようなおさるでみんないっしょでだれかだれかわからなくなる。そんな呑気な南のおさるの島、でもね、主人公の耳にカニがついたことから変化がでます。みんなと違って、もしこのままカニが耳から離れなかったらどうしようと悩みます。こざるだけじゃなく、人間のこどもも大人も人とは違うところが何箇所かあって悩んでいるのじゃないかな。でも大丈夫、おさるのこどものおじいちゃんにきいたら同じようなことがあったのだって、そのうえのおさるもあって、そのうえのおさるもあって、気にしなくなったらカニはいなくなった。(じっさいは気にしなくなったら気にならなくなっただけかもね)

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びっくりたんじょうび

作・絵:舟崎 克彦 出版社:理論社
本体価格:854円 ISBN: 4652002181
舟崎 克彦先生の本は「もりのなんとかやさんシリーズ」から読み始めました。姪っ子が何気なしに読んだのが、ポッケはべんりやくんシリーズでした。
一緒に住んでいるおじいさんが行方不明になって、ポッケくんはいろいろ探すのですが、誰もいないミステリアスな展開にどきどきです。でもこの題名なんとかならなかったものでしょうか。この題名でなんとなく落ちわかってしまいます。もう少し題名に考えて欲しかったです。

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3びきのかわいいオオカミ

作:ユージーン・トリビザス 絵:ヘレン・オクセンバリー 訳:こだまともこ
出版社:冨山房 本体価格:1,400円 ISBN: 4572003335
題名から3びきのこぶたの逆パロディだとはわかっていて、どんな話だろうと期待して読んだらあんまりなことに、家が壊されるところでは姪っ子とげらげら笑ってしまいました。
本を読み終わった後、レンガのうちはどうやって壊された?
ときくとハンマー、以下同文でコンクリートは電気ドリル、そして最後鉄板の家はダイナマイト!と笑いながら答えました。
でもこの話って、元ネタのこぶたは正直に強いものには負けない家をつくるナマケモノか働き者かを描いた物語だったのに対して、このおおかみたちは家をどんなに強化にしてもより強いものによって壊される話なのですよね。これって今の世界情勢に似ていませんか? 最後は花のソフトな面でぶたを癒してめでたしめでたし。世界が平和になりますように祈ります。

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よるくま クリスマスのまえのよる

作・絵:酒井 駒子 出版社:白泉社
本体価格:1,000円 ISBN: 4592760891
酒井先生の「よるくま」のクリスマスヴァージョンだと思いました。「よるくま」では母親に子供が{よるくま}のおかあさんさがしのことを語っているのだけど、本当は母親がどこかにいっちゃった不安な子供の心を{よるくま}に同調させてファンタジー風に料理しているのだと思いました。本当はそんな深読みせずに楽しく読むのが王道なのですけどね。ついつい癖で深読みしてしてしまいます。
さて今回の「よるくま クリスマスのまえのよる」ですが、昼間男の子がおかあさんにこっぴどく怒られたのでしょう。それで悪い子にはさんたさんこないよでもいったのじゃないかな。前回{よるくま}がきて、{よるくま}がおかあさんのもとに帰れたことで安心した子供の心が、今回おかあさんに怒られたことで不安で心の中のよるくまの復活となったのでしょう。よるくまの不安は子供の不安、そして今回もよるくまがおかあさんにあえて、クリスマスの朝目覚めるとプレゼントが置かれているのを見て子供が安心するお話です。

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子うさぎましろのお話

作:佐々木たづ 絵:三好 碩也 出版社:ポプラ社
本体価格:1,000円 ISBN: 4591005305
大人や子供みんな待ち望んでいるのがクリスマス。そんなクリスマスのちょっと心が痛くなるけど、ちょっとほっとするクリスマスには最適な絵本です。
子うさぎましろは真っ白い子うさぎ、クリスマスの日に最初は白うさぎで二回目はサンタのおじいさんをあざむいて黒いうさぎになってクリスマスのプレゼントをもらいます。こういう子供っていますよね。プレゼントが欲しくて違う格好して2度もらっちゃう子。でも真黒なのでおかあさんにもわからないと思ったり、サンタのおじいさんに悪いことをしたと後悔するのですよね。その後悔が深かった分、許されてもとの白いうさぎになるのですよね。そしてラストの想像するだけで美しいなという情景に流れ込む。。。昭和45年わたしは4歳 こんな昔に作られた絵本なのに古さや時代を感じさせない。よい絵本、絵本ばかりではなくいくら古くなっても時代を超えて読みつがれていく本って良書ですよね。わたしはそんな良書ばかりとめぐりあいたいです。

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クリスマスおめでとう

作・絵:ひぐちみちこ 出版社:こぐま社
本体価格:1,200円 ISBN: 4772101438
クリスマスってサンタさんがプレゼントをくばって、ケーキ食べる日だと思っていたのに、イエス様の誕生日ということは知識として知っていたけど、この絵本を読んでみて再発見しました。 イエス様のお話をしているのに、宗教にありがちな押しつけがましさがなくて、すうっと心の中にはいってくる良本です。これだったら2~3歳の小さい幼児が読んでも絵がかわいらしいから受けると思います。また大人用には、これでは大きすぎるのでポストカード大の大きさにして恋人にクリスマスプレゼントと一緒に送っても相手は喜ぶと思います。 貼り絵も素敵です。

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マドレーヌのクリスマス

作・絵:ルドウィッヒ・ベーメルマンス 訳:江國 香織 出版社:BL出版
本体価格:1,200円 ISBN:4892387797
マドレーヌシリーズ面白いです。今回もみんな風邪をひいて(ねずみでさえ風邪をひく!)いるのにマドレーヌだけが元気!!
みんなの看病してあげて、頭にははちまき(向こうの国ではどういうのだろう)してハッスルハッスル。そんなときに絨毯売りがきて、ここらあたりから、クリスマスに絨毯売り?
どうなるのだろうと興味をそそられます。そして絨毯売りに優しくしてあげて、絨毯売りが魔術師ってクリスマスと関係あるの?
それでも面白いのだよね。でもちょっと疑問が、クリスマスの日でも自分の家に帰られない子供たちってどうなの?
これからのマドレーヌシリーズでじょじょにわかってくる謎かもしれませんね。

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ウェン王子とトラ

作・絵:チェン・ジャンホン 訳:平岡 敦 出版社:徳間書店
本体価格:1,900円 ISBN:4198623538
大きめの絵本ですが、母虎を描こうとすればこれぐらいの大きさにしないと迫力でなかったのでしょう。子供を失った母虎が人間に復讐することしかできなかった悲しさがでています。人間の母親でも子供を失ったら同じように嘆き悲しむでしょう。その悲しさが前半虎の表情から出ています。そしてウェン王子を差し出してから母性がよみがえり、ここのところ感動物です。虎のすみかの美しさは白眉です。
いい絵本にめぐりあったと思います。2007年と比較的新しい絵本ですが、良い本なので長く読み継がれて10年も20年もたっても読まれて、絵本の古典となるような予感がします。

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かあさんになったあーちゃん

作:ねじめ正一 絵:長野 ヒデ子 出版社:偕成社
本体価格:1,200円 ISBN:4033307605
姪っ子(小学校2年生8歳)の国語の教科書にぜひ読んで欲しい絵本の紹介に書かれていました。絵本ナビのレビューで女の子が化粧をして、あたりをふらふらする話なんて、ワルの姪っ子が真似したら大変なことになると読ませませんでしたが、みんな読んでるだから読んでというのでしかたがなく、手にいれました。すると想像したものとは別物でした。確かに女の子は化粧するのですが、おかあさんの真似をするだけで、おかあさんになった気持ちで掃除したり洗濯したりするのがいじらしいのです。そして外に出て迷子になり…やがて…ハッピーエンドに終わります。この年頃のおかあさんになりたい女の子の心情がよくわかるいい絵本でした。

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まりーちゃんのくりすます

作・絵:フランソワーズ 訳:与田 凖一 出版社:岩波書店
本体価格:640円 ISBN:4001151154
発行日が1975年だというのに古さを感じさせない良い本です。9歳の姪っ子にクリスマス関連の本を読みたいといったので図書館の人に尋ねたら書庫から持ってきてくれました。
まりーちゃんの喜び、ぱたぽんの憂いが交互に入って、文章のメリハリがついています。
姪っ子は絵本を読みながら、まりーちゃんの声とぱたぽんの声を変えながら笑いながら呼んでいました。また絵も愛らしくて心が暖炉のそばで寝ているような暖かさを感じることができます。
そして最後はまりーちゃんもぱたぽんも幸せなくりすますが訪れてよかったです。

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