しあわせの子犬たち

作:M・ラバット 絵:むかい ながまさ 訳:若林千鶴
出版社:文研出版 本体価格:1,200円 ISBN:458082055X
主人公の女の子は毎年夏になると農場にやってきて、おばあちゃんと暮らします。だけどもこの夏は少し違いました。コリー犬のエルシーのお腹が大きくなって、小さなちびちゃんたちを産むのです。犬のおさんの準備、毛布をあつめて、洞窟のように暗くしてあげる。そして2時間置きに小さなちびちゃんがほろりほろりと産まれてくる。私は主人公の女の子で犬の誕生の様子を聞いただけで、コリー犬のエルシーの中から羊水を破ったり、袋をやぶったりするのは怖くておばあちゃんにみんなさせてしまいそうです。でも怖いながらも誕生の瞬間をみてみたいです。
わたしもインコの夫婦を飼っていました。両方とも雛のうちから育てて手のりのいんこです。このインコの夫婦も春のはじめ卵を産んだのだけど、どっちが悪かったのかわかんなかったけど、雛は産まれませんでした。そして阪神大震災の翌年に生まれた12歳のまーちゃんは私が可愛がりすぎて力いっぱいにぎったら内臓破裂起こして私の手の中で死にました。だからもう雄を買ってこない限り雛の誕生を見ることができません。
そしてコリー犬エルシーの子供が生まれ、誰も教えていないのに乳首を探してちゅーちゅーします。人間も動物も一緒なのだなぁと思いました。生命力に満ちた夏すくすくと育つ犬の子供たち、すべてが眩しくて活気に満ちて、女の子は子犬を育てて一生の思い出になると思います。
子犬が大きくなり、子犬が幸せになるように飼い主探しです。日本だったらコリー犬産まれたらペットショップに直行でどんな飼い主にあたるかわかりません。この本の中でかれていた「ためし」にコリー犬を飼おうとする飼い主にでもあたったら、悲惨です。子犬のうちは可愛いから飼って、大きくなってこんなはずじゃなかったと保健所につれていかれるかもしれません。日本のペットショップも犬を売るだけじゃなく、子犬のためになるような制度をいれたらいいのになと思います。
コリー犬を飼いたいという人は多いけど、おばあちゃんが子犬のためにならないと思ったら断ります。よりよい子犬が幸せになる条件にあう人は少ないのです。でも心に傷ついて犬を必要としている人がたまにいて、子犬と相性があいひきとっていきます。心の傷のある人たちが子犬によって癒されることがあたたかく描かれていると思います。
私もセキセイインコのピッピピを飼ったときは数匹の中で一番愛嬌のいい、いってみればピッピピと一本の線で結ばれた縁のようなものを感じます。この子犬を育てることになった人達もきっとそうだと思いました。

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飼育係長

作・絵:よしながこうたく 出版社:長崎出版
本体価格:1,500円 ISBN:4860952278
表紙からしておかしいです。にわとりはぱたぱた空を飛んでいるし、ひよこもどきは何やら不気味。うさぎ、うりぼう、かめ、ひつじと動物園で触れ合うことのできる動物たち総出演です。そして中身も表紙に負けずときどき可愛くて不気味な生き物がちょろちょろと・・・。さて本題にはいりますね。動物園にいってたまたまリュックサックの中にはいっていた動物を飼いだすのですが、餌だけたくさんあげて大丈夫かなぁと思ったら思ったとおりでした。動物園の園長、飼育係りのおじさんに叱られても素直に謝るところがいいですね。いまどきの子供にはない素直さです。まさお飼育係長もできれば将来動物園の飼育係りになれればいいと思います。

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もりのおふろ

作・絵:西村敏雄 出版社:福音館書店
本体価格:800円 ISBN:483402315X
最初にライオンが一匹で洗っているのだけど、その表情がなんともいえない魅力的な表情しているのですよね。その後にぞう、わにと続くのですが、彼らの表情もいいんですよね。そしてごしごし しゅしゅ ごしごし しゅしゅという言葉も子供が喜びそうでGOOD!
ただ姪っ子は9歳になっているのでこういうのは卒業しているのだけど、姪っ子の同級生の弟が幼稚園年少組なので、姪っ子が読んであげたら、喜んでいましたね。 おふろへどぼーん、ごくらくごくらく いいきもち!で終わっているので、自分もお風呂にはいってごくらくごくらくという風な余韻があっていいです。
でも実際にこれだけの動物と一緒にはいるのはちょっと怖いかな?

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モモちゃんのおくりもの

作:松谷 みよ子 絵:武田 美穂 出版社:講談社
本体価格:950円 ISBN:4062610558
私が小学生のころ松谷みよ子先生の本を読んで大きくなったものです。それが9歳になる姪っ子が読んでお世話になっています。今回の「ももちゃんのおくりもの」は、猫のプーの焼きもちが可愛い。その前に焼き芋屋のおばあさんにおいもととりかえっこしてあげるといってもいやんいやん。あかちゃんが欲しいといってもいやんいやん。ところが男の子にはあげるのよね。うちの姪っ子も最近流行りのサブタの恐竜時代を必死で家のものに頼んで買ってもらったと思ったら、恐竜好きの男の子に見せるつもりで買ったらしいのです。
小さな女の子でも中ぐらいの女の子でも、好きな男の子には、なんでもしてしまうのだね。
猫のプーには面白くないよね。

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おばけの地下室たんけん

作・絵:ジャック・デュケノワ 訳:大澤 晶 出版社:ほるぷ出版
本体価格:1,400円 ISBN:4593503906
おばけってこわがらすはずなのだけど、この絵本のおばけは反対にこわがっているぅぅぅぅ。ちょっとおかしい。前にもこのシリーズ読んだことありました。そのときもおばけなのにぜんぜん怖くなくて愛嬌があって可愛いおばけたちのファンになりました。
トランプをしているとどすんどすんどすん みんなテーブルの下に隠れて…もうおばけなのだからこわがらないのっ!(姪っ子談)そして地下室に探検。どすんどすんどすんの招待は何か? それは未読の人のために言いません。かわいいおばけたちにくすっでした。

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いけちゃんとぼく

作・絵:西原理恵子 出版社:角川書店
本体価格:1,100円 ISBN:404854053X
この絵本は子供が読むよりも大人が読んだ方がわかりやすいのじゃないかな。子供にはこういうテーマの物語はわかりにくいと思う。サイバラ作品大好きで、よく読んでいるけど、これは優しくて切ないなと思いました。わたしもいけちゃんみたいなおばけついていたらいいな。それで語りかけてきたらいいな。そして年とったときいけちゃんを思い出したら、いけちゃんはにこりと微笑んでくれるの。そんないけちゃん欲しいな。

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ねぎぼうずのあさたろう その5 いそぎたび そばがきげんえもん

作・絵:飯野 和好 出版社:福音館書店
本体価格:1,100円 ISBN:4834021084
あさたろうシリーズ その5も今回も浪曲の世界ぷりぷり言わせています。それにしてもまあ次から次へと新しくて斬新なキャラクターがでてきますね。今回はげいしゅうひろしま(何故ひろしま? 作者の故郷かな?)のそばがきげんえもん、言葉の終りに「ちょっ」とつくのが楽しいですね。ひろしまの方言なのかしら? 今度ネットで広島在中の友達に聞いてみよう。 そして、いぜんとしてあさたろうの飛び道具「ぴゅるるるる ぱふんぱふん」が意表をついて笑えます。この飛び道具の腰が抜けそうな擬音語がゆるくていいですね。頭の固い私にはなかなか使えない言葉です。 あさたろうシリーズまだまだ出ているので、最後までシリーズの続く限り読んでいこうと思います。

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いとしのウルトラマン

作・絵:宮西 達也 出版社:学習研究社
本体価格:950円 ISBN:4052010388
テレビでは宇宙からくる凶悪怪獣をがったんがったと光線で退治する勇ましいウルトラマンが、こと恋愛関係ではういういしい。私の若かった頃を思い出します。ピコンピコンピコンが心の声のようで優しく笑えます。友情出演のバルタン星人もなかなかいい。でもこの心境子供にはわかるのかなぁ……。大人の恋人同士のプレゼントでもなかなかいいんじゃないかな。

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もったいないばあさんがくるよ

作・絵:真珠 まりこ 出版社:講談社
本体価格:1,500円 ISBN:4061323210
もったいないばあさんのパワーは最高。ごはんつぶを残していたらもったいないとやってくるし、魚をうまく食べられなかったら食べ方を教えてくれるし、こんなおばあさんがいればさぞや、うっとお…いいえ、年よりの知恵で私たちが飽食の今忘れかけたことを思い出してくれるスーパーおばあさんなのです。でもそんなおばあさんでも江戸時代にタイムスリップしたらおばあさんの出番がなかったのが笑えます。なべやカサの使い捨てじゃない江戸時代のようになんでもリサイクル時代になれば、さぞ環境がよくなるだろうね!

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もりもりくまさん

作:長野ヒデ子 絵:スズキコージ 出版社:鈴木出版
本体価格:1,100円 ISBN:4790251977
今の絵本の挿絵作家で一番いっちゃっているのがスズキコージ先生だと思います。挿絵作家それぞれ特徴があってそれなりに面白いのですが、スズキコージ先生の挿絵はかなりの人が印象深く思いつつ好き嫌いがはっきりしていると思います。長野ヒデ子先生の「おかあさんがおかあさんになった日」の絵本と「もりもりくまさん」とこうも150%(この数字微妙)印象が違うと笑っちゃいます。 もりもりくまさん わお! 楽しいです。文章も少しいっちゃっているし、絵はくらくらするほどいっちゃっています。私も昔は少し公民館(大学ではない)で絵の勉強をしたのですが、スズキコージ先生の絵はものすごい色使いなのでずっと見ていても飽きません。
この絵本は小さな子供さん向けだそうですが、子供さんこの色使いを真似しようとして、家のふすまに様々な色の巨大絵画を描かないか心配します。

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