愛ある「SFX映画メッタギリ人」=モズ中野です。
本来、ひとつの映画をとりあげて、どこが「愛」やねん?とお叱りをうけるような「誹謗中傷」ギリギリのところでの、コラムにするつもりでありました。が、しかし、本号は何と いっても「創刊号」。ご祝儀相場という言葉もあることですし、穏やかに、かつ、詩情あふれる作品をご紹介して「お茶を濁す」ことにいたしました(笑)次号からは本来のカタチにてお送りいたす予定です。 では、早速。 ------------------------------------------------------ 「アイアン・ジャイアント」 1999年 アメリカ映画 アニメーション 上映時間 87分 ------------------------------------------------------ 既にご覧になられた方も多いかと思います。 なぜゆえ、みなさんの評判がよいのか?答えはひとつです。 お話に「愛」がいっぱい!だからです。LED ZEPPELINの曲にもありましたでしょ?「胸いっぱいの愛を」ってのが。 見終わった後、 こんなにも「すがすがしく」、 こんなにも「あったかい」気分になった映画、最近あったでしょうか? どこかの国のアニメというヤツ、暴力とセックスとギャグだけの、殺伐、淫乱、愚鈍、という言葉の羅列がぴったりするものに日々接していると「本来、アニメってのはこうであったなあ」とひとりごちる、あなたを発見されることでしょう。 私は評論家ではありませんので、映画の本筋的な部分には極力ふれないでおきます。今後もそのスタンスは変えないでいきたいと思っています。 で、ふれる部分(笑) 「SFX」、VFXという場合もありますな。 ここを中心に書いていきます。 異星からの客であることを強調するがために、ロボット(このカタチがまた、ノスタルジックでええんですよ!)は、ほとんどの部分を「3DCG」で生成されています。バックグラウンドのセル画(2D)との、マッチングを考え、輪郭、各種エッジ部分をワザと波打たせ「なじみ」をよくする工夫がなされています。 あくまでも、さりげなく「3DCG」を使う、そのことがとても新鮮! も少し、詳しく書きますと、 「SFX」だけを見せるがために制作されたとしか思えない、中味のない、ギトギトしたヴィジュアルとは一線を画し「SFX」の本来の使用目的をきちんとわきまえて、過度にならずに、あくまでナチュラルな見せ方を心がけているところが素晴らしいんであります。第一線で活躍なさっている「CGクリエイター」さんたちが、一様にこのことをおっしゃっています。 技術的には、これでおさえた! あとは、脚本。 ここでは触れませんが、何度も書きますけど、心暖まる「愛」がいっぱいのストーリー展開に、じ〜んとこない人のほうが少ないのではありますまいか? コレ見て、なんの感動もおぼえない人がいらっしゃったら、少し、休養をおとりになって「心のリフレッシュ」をなさったほうがいいかもしんない。 また、本作のプロデユーサーが、ロックオペラ「トミー」「四重人格」等で有名なロックバンド「WHO」のピート・タウンジェンドっつうのも私ら中年ロッカーにはたまりませんです(笑) SF好き、 ファンタジー好き、 アニメ好き、 というようなジャンルを超越した「アイアン・ジャイアント」、 ぜひ、ご覧になっていただきたい。 できうれば、ご家族みんなで! では、次号、ホントのメッタギリでお会いいたしましょう! 関係各位、お覚悟めされい!!! ・関連サイト アイアン・ジャイアント支援サイト(個人ベースです) http://www.inet-shibata.or.jp/‾enterprise/dvd/iron_g.html ・関連映画 「遠い空の下で」(原題:October Sky) 「アイアン・ジャイアント」同様、1957年のスプートニクではじまるこの作品、ほんとにNASAに勤務しちゃったおじさんの、これまた「心温まる」お話。機会があれば、ぜひご覧ください。原作は「ロケット・ボーイズ」(上・下巻)。映画に比べると母親の描かれ方が大きいですが、少年たちのロケット作りに反対していたまわりの大人が、だんだん理解を示していくあたり、泣かせてくれまっせ! ・関連ビデオ 輸入ビデオ:ワイド、Pan & Scan、の2種類が発売中。 Pan & Scanには、ちっこいロボット君が付いてます。 国内ビデオ:6月9日 レンタル開始 DVD:7月20日 おまけコンテンツてんこ盛りで発売。 (次号予告:ゴジラ2000! ぶったぎってやる!) |