カテゴリー別アーカイブ: SF系(邦画)

『宇宙人のあいつ』『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』

SF仕立ての両作品。ラストで主人公が重要な決断をします。全く雰囲気は違うけど、そこが共通点(笑) 『宇宙人のあいつ』2023年5月、飯塚建監督作品 独断と偏見のお薦め度☆☆☆ 真田家4兄弟の次男日出夫が土星人であることが突如判明(父親は既に知っていたが)。 家族になりすまして23年、土星から来た宇宙人は、家族というものを研究に地球にやってきていた。家族の様々な問題が起こる中、地球を離れる日が近づいてきてしまう。しかも、地球を離れる前に土星に同行する(連れて行く)家族を決めなければいけないのだ。もし、決まらなければ土星の刑務所で一年服役しなくてはいけなくなる。一年と言っても土星の一年なので、地球では30年にあたるのだった。分類としては、コメディタッチのファンタジーかなぁ。 『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』2024年1月公開、菅原伸太郎監督作品 独断と偏見のお薦め度☆☆☆1/2 ゾンビドラマ「君と世界が終わる日に」の劇場版。これ単独で見ても楽しめます。 人間をゾンビ化するゴーレムウィルスの抗体を持った少女ミライ。響は、娘ミライを救うため、ミライが囚われている「ユートピア」にある研究タワーに仲間と共に侵入するが……  アクション系ゾンビもの。最後の主人公の選択にはちょっと感心しました。

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『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』『太陽は動かない』

『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』2015年1月公開、本広克行監督作品 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆  人間のあらゆる心理状態や性格傾向を計測し、それを数値化する機能を持つ「シビュラシステム」が導入された西暦2112年の日本が舞台のアニメ。この値は通称「サイコパス(PSYCHO-PASS)」と呼ばれ、ストレスから解放された人生を送るため、人々はその数値を指標として生きていた(数値に支配されているとも言う(笑))  特に犯罪に関しての数値は「犯罪係数」として計測され、罪を犯していなくても、基準値を超えれば「潜在犯」として裁かれていた。犯罪を抑圧する厚労省に属する「公安局」の刑事は、システムに接続されている特殊拳銃「ドミネーター」を用いて、治安維持活動を行っていた。 『太陽は動かない』2021年3月公開、羽住英一郎監督作品 独断と偏見のお薦め度☆☆☆  産業スパイ組織「AN通信」の2人の日本人エージェントが、次世代エネルギー開発の機密情報を巡って、他国のエージェントや権力者達との闘いに身を投じていく。  AN通信のエージェントたちは、心臓に近い部分に爆破装置入りのカプセルが埋め込まれていて、まる一日連絡が取れない時は、敵組織の手に落ちたと見なされ、情報秘匿の名目で起爆装置が作動し、消される運命にあった。  まあ目茶苦茶な設定ではあります(笑)   逃走シーンに、FIAT X1/9が出てきて懐かしかった(笑)←かつての愛車です。  二作品の面白さの違いはどこにあるのかと考えたら、アニメの場合はどんな派手なシーンがあっても制作費にはあまり差が出ないけど、実写だと制作費が少ないとどうしてもショボい映画になるということかと思いました(汗;)

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《マルドゥック・スクランブル》シリーズ、《ばいばい、アース》シリーズ

原作の冲方先生著者インタビュー、SFファンなら見るべしですね。 『ばいばい、アース(上・下)』に関しては、中々手に入らずハードSF研の石原先生の蔵書をお借りして読みました(汗;) 石原先生ありがとうございました。 『マルドゥック・スクランブル 圧縮』2010年11月公開、工藤進監督作品、冲方丁原作 『マルドゥック・スクランブル 燃焼』2011年9月公開、工藤進監督作品、冲方丁原作 『マルドゥック・スクランブル 排気』2012年9月公開、工藤進監督作品、冲方丁原作 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆  面白かったけど、絵柄はちょっと古風かも。←なんか意図があるとおもうけど不明(汗;) 《ばいばい、アース》シリーズ アニメは、2024年7月より放映中、西片康人監督作品、冲方丁原作 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆ アニメになると、想像力の無さを補える(汗;)

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『フィル・ティペット 狂気と怪物たち』『マッドゴッド』

『フィル・ティペット 狂気と怪物たち』2019年9月公開、ジル・パンソ&アレクサンドル・ポンセ監督作品 インタビューを交えたフランスのドキュメンタリー映画。日本では未公開。wowowで放送。 視覚効果の巨匠フィル・ティペット監督が語る、創造力の源流と次世代への架け橋 元々は、『ロボコップ2』(90)を終えた後に、『マッドゴッド』に着手したものの、視覚効果のデジタル化の波が押し寄せて撮影が中断。それから20年も放置されていたが、そのフッテージを偶然目にしたスタジオの若い人たちが興味を持ち、ティペット氏が指導する流れになった模様。 『マッドゴッド』2022年12月公開、フィル・ティペット監督作品 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆1/2 荒廃した未来(?)世界で、異形の地下世界に潜り込んだ孤高の暗殺者が、廃棄された地下壕やそこでうごめく不気味なクリーチャー達のあいだを通り抜け、化け物たちの巣窟と化した世界の終わりを目撃する。SFファン必見のパペットムービーです。 「エイリアン」のギーガー氏とか「ブレードランナー」のシド・ミード氏とか、SF映画で有名な造形作家がいらっしゃいますが、フィル・ティペット氏はそれ以上に人間の根源的な恐怖とか気味悪さに迫っているような気がします。 詳しくは、映画.comのフィル・ティペット監督インタビュー 『マッドゴッド』公式サイト(トレイラーあり)

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『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』

『僕が愛したすべての君へ』2022年10月公開、松本淳監督作品 『君を愛したひとりの僕へ』2022年10月公開、カサヰケンイチ監督作品 原作:同名の乙野四方字の小説 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆1/2  無くした物を探している時、先ほど探したはずの場所で見つかることはありませんか?それはあなたの心が瞬間的なパラレルシフトを起こして、平行世界のあなたと入れ替わっていたためなのです……  パラレルワールドの存在が明確となり、その解明のための科学も整備されつつある世界。暦は7歳のときに両親が離婚することとなり、どちらと共に暮らすかという選択を迫られることになった。この選択で彼の運命は大きく変わることとなる。←重要な分岐点  基本的にはよく考えられた恋愛SFもの。面白かったです。  映画のなかで、栞が幽霊(パラレルシフト中に帰還先の肉体が損傷したため生じた精神のみの存在)になってしまい、どの平行世界にパラレルシフトしても栞は幽霊になっているため、暦は栞を救うために時間を遡るタイムシフトの研究を始めるという展開があります。元々、暦と栞が一緒にマシンに入り、同時にパラレルシフトをしたことから強固な結びつきが出来て、暦がパラレルシフトをすると同時に栞も着いてくると説明がありました。  疑似科学的ガジェットが楽しい本作ですので、ここはぜひ、暦と栞が量子もつれ(量子エンタングルメント)状態になっていて、パラレルシフトしてその世界に栞が存在しなくても、(情報としての)栞が視えるとかにして欲しかったぞ(笑)  もしかして原作はそうなっていたなら申し訳ない(汗;)

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『TANG タング』『弟とアンドロイドと僕』『ラブアンドロイド 執事のアダムとぼっちな私』

『ラブアンドロイド 執事のアダムとぼっちな私』2016年8月公開、城定秀夫監督作品 城定監督の特集だったのか同時期に『ビリーバーズ』(2022年)も見ました。 業績不振の電機メーカー・LENY社は、会社の起死回生をかけて執事型セクサロイドを開発。発売にあたり、オタク処女の女子社員が抜擢され、アンドロイドとの同居生活が始まる。セクサロイドが「どきどきメモリアル」をプレイして女性の扱い方を勉強するという(汗;)ちょっとエロい作品です。展開はベタで訴求層がおじさん限定みたいですが、まあそれが心地良いというか、癒やされます(笑) 『弟とアンドロイドと僕』阪本順治監督作品、2022年1月公開 孤独なロボット工学者の男は、子どもの頃から自分が確かに生きているという実感を得られずに生きてきた。そのために奇妙な言動を繰り返し、同僚や世間からは変人と見られていた。彼は父が残した廃病院に1人で暮らし、生きている実感を得るために自分そっくりのアンドロイドを造り上げようとしていた。父親は入院したままなのだが、入院費とか今後の対応を求めて腹違いの弟が突然訪ねて来る。←この弟が主人公に反感を持っていて、色々やらかすのですが、なんせ雰囲気が暗くて主題が難しいときてるので一般受けはしないような…… 『TANG タング』三木孝浩監督作品、2022年8月公開 原作『ロボット・イン・ザ・ガーデン』デボラ・インストール著 仕事を辞めて、ゲーム三昧のあげく妻に捨てられそうな春日井健。ある日自宅の庭に突然現れた「タング」と名乗る謎のロボットと出会い、そのエネルギーがもうすぐ尽きようとしていることを知る。タングにはそれまでの記憶がない上にポンコツだが、なぜか憎めない。 基本的にはタングは狂言回しで、主題はタングと同じく人生においてポンコツな主人公の愛と再生の物語なのかも。

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『スカイクロラ The Sky Crawlers』『十年 Ten Years Japan』『プラン75』

『スカイクロラ The Sky Crawlers』2008年8月公開、押井守監督作品 原作:森博嗣の同名の小説《スカイ・クロラ》シリーズ 現代に似たもう1つの世界。戦争がショーと化した平和な時代で、とある戦争請負会社に勤める青年はヨーロッパの前線基地に配属される。思春期の姿のままで奇妙な宿命を背負った彼は、キルドレと呼ばれる戦闘機パイロットだった。そんな中、彼はかつてエース・パイロットだったという女性司令官と出会い、心惹かれていく。 ちょっと『終わりなき戦い』(ホールドマン著)が入ってる気がする。 『十年 Ten Years Japan』2018年11月公開、是枝裕和製作総指揮作品 2015年に香港で公開され話題となった映画『十年』をもとに日本、タイ、台湾の国の若手映像作家がそれぞれの国の10年後を描く国際共同プロジェクト。 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆ 「PLAN75」早川千絵監督 高齢化問題の解決のために制定された75歳以上の高齢者に安楽死を奨励する制度を扱う。 「いたずら同盟」木下雄介監督作品 IT特区の小学校では人工知能システム“プロミス”が子供たちに理想的な道徳を刷り込んでおり、子供たちはプロミスに従うことで平穏な日常を過ごしていた。 「DATA」津野愛監督作品 女子高生の舞花(杉咲花)は、父(田中哲司)に内緒で、亡き母の生前のデータ≒「デジタル遺産」を手に入れた。 「その空気は見えない」藤村明世監督作品 人々は原発による大気汚染から逃れるために地下の世界に住むようになっていた。 「美しい国」石川慶監督作品 徴兵制がしかれた日本。広告代理店マンの渡邊は、徴兵制の告知ポスターを政府からの要請で若者に親しみやすいよう変更するため、これまでのポスターのデザイナーの元を訪れるが…… 『プラン75』2022年公開、早川千絵監督作品 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆1/2 2018年に公開されたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」内の短編映画を元に作成された。 とある未来、日本で75歳以上の高齢者が安楽死する権利(通称・プラン75)が制定された。それは高齢化に関わる財政問題を解決するために導入された制度で、それを受け入れた高齢者には一時金として10万円が支給されるというもの。まだ働けるのに、なし崩し的に安楽死を選択せざるを得なくなる高齢者たちとそれを取り巻く社会の有り様を描く問題作。

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