『身も心も』『愚行録』『ある男』『零落』『花腐し』

荒井晴彦監督インタビュー
荒井監督は1947年生まれ。団塊の世代・全共闘世代。年齢もあまり変わらないので共感しやすい。ピンク映画出身というのも作品の手法からからよくわかる気がする。
石川慶監督インタビュー
ポーランドで映画を学んだ石川監督の特異性(?)と手法や映像に込められた想いがよく分かるインタビュー記事。読んでから観直すとなるほどと納得した部分が多々ありました。

『身も心も』1997年10月公開、荒井晴彦監督作品
学生運動にのめり込んでいた岡本と関谷は、火炎瓶を投擲した罪で関谷だけ逮捕され3年刑務所に入る。関谷が服役中に、彼の恋人の綾とできてしまった岡本は、結婚したものの25年後の今では綾の愛情が冷め切ってしまい別居中の身だ。ここに綾の親友である麗子が登場し、四人の想いが絡み合う。
全共闘世代にはちょっと分かるところもある映画。志を共にした同志の関係性が危うい。かたせ梨乃さんと永島暎子さんの脱ぎっぷりの良さを楽しむ映画かも(笑)

『愚行録』2017年1月公開、石川慶監督作品
原作:貫井徳郎『愚行録』
迷宮入りした1年前の一家惨殺事件の取材を始めた週刊誌の記者。同僚や友人たちからの取材で、理想的に見えた夫婦の意外な裏側が明かされる。また、同僚や友人たちの本性、そして記者自身の本性もあぶり出されていく。

『ある男』2022年9月公開、石川慶監督作品
平野啓一郎原作
亡くなった夫の兄を名乗る人物に遺影を「これは弟ではない」と言われた女性。彼女から夫の身元調査をしてほしいと依頼を受けた弁護士の城戸。調査に乗り出した城戸は、死んだ夫・大祐の本当の出自と他人に背乗りしたその理由に迫っていく。

『零落』2023年3月公開、竹中直人監督作品
原作マンガ:『零落』浅野いにお
8年間連載してきた漫画が完結してしまった漫画家の深澤は、次回作が描けずイライラを募らせていた。マンガ編集者で多忙を極める妻との関係も冷え切り、鬱屈した日々を過ごす彼は、ある日、風俗店を訪れ、猫のような眼をした女に出会い惹かれていく。ふとしたことから一緒に彼女の故郷へ行くことになるが……

「これは俺が描きたい漫画じゃないんだ!」という叫びが聞こえてきそうな映画。しかし売れなきゃ読んで貰えないわけで、そこらあたりがジレンマでしょう。

『花腐し』2023年11月公開、荒井晴彦監督作品
女優・祥子と同棲している最近新作映画を撮ってないピンク映画の監督。家賃を滞納している彼は、大家から家賃の値下げと引き換えに、アパートに居座る住人の立ち退き交渉を頼まれる。そこで出会った二人はなぜか気が合い、酒を酌み交わすうちに過去付き合った女性の話に……

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