『ブルークリスマス BLOOD TYPE:BLUE』『隣人X -疑惑の彼女-』

『ブルークリスマス BLOOD TYPE:BLUE』1978年11月公開、岡本喜八監督作品
独断と偏見のお薦め度☆☆☆
 UFOの存在について語った兵藤博士が何者かに誘拐されるが、同時期にテレビドラマのヒロインに抜擢された女優が誤認逮捕され、絶望し自殺した彼女が切った手首からは青い血が流れていた……。
 世界各地でUFOの目撃情報が相次ぎはじめ、UFOを目撃した人たちの血が青く変質する。それを利用した政府は、民衆を御し易くするために青い血の人たちに対する差別・迫害を始めた……

『隣人X -疑惑の彼女-』2023年12月公開、熊澤尚人監督作品
原作:「隣人X」パリュスあや子著
独断と偏見のお薦め度☆☆☆
 原作がそもそも『ブルークリスマス』へのオマージュだと思うのですが、映画としても似ているという意見が多々のようです。私は『ブルークリスマス』を上映当時に見た世代なのですが、地味な映画なので当時の評価もあまり高くなかったです。まあSF映画だとは思うので見ましたが(汗;)
ある惑星からの移民(異星人の難民)を受け入れて人と共存することになった世界の話。彼らは人間と同化してひっそりと暮らすことができ、表面的にはまるで識別できない。しかも人間に擬態した時、自分がエイリアンだという記憶も失う。
 週刊誌記者の笹は、X疑惑のある柏木良子の追跡を開始。自身の正体を隠しながら良子に接近するが、段々と良子に引かれ始める。
 人々の差別意識のありようと、マスコミのクズさをこれでもかと描いた作品。結局だれがXだったかは最後まで不明。手首の三角形になった黒子の意味も不明。たぶん、それはどんなことでも差別の原因になるという意味だったのかとも思った。
しかし、見た目が人間で、しかも異星人だった頃の記憶も無くなり、考え方も人間になってしまうのだったら、地球に移民する意味はあるのか。人間との間に子どもも出来るようだし、それは人間なのではと思う。

カテゴリー: LGBTQIA+, ファンタジー(邦画)   パーマリンク

コメントは受け付けていません。