カテゴリー別アーカイブ: 著者インタビュー関連書籍

酉島伝法先生『奏で手のヌフレツン』著者インタビュー関連

『奏で手のヌフレツン』酉島伝法著、川名潤装幀 2023.12.25、早川書房、Kindle版2376円(税込)  人間ではないようで、どこか人間を思いおこさせる異界の人々。著者はその人たちの日常の営みを克明に描き、読者は生きていくつらさと諦観にも似た宗教観に翻弄されつつも、希望と挑戦に期待し、頬ずりしたくなる子どもたちの可愛さと将来について共に悩み、異界の美味そうな食べ物に涎を流しそうになります。そして太陽と月を操る異界の音楽が、読者をさらに感動させることでしょう。 「隔世遺傳 『皆勤の徒』設定資料集」西島伝法著 2015.11.23、東京創元社、Kindle版274円(税込) 『皆勤の徒』の世界をさらに堪能するためのガイドブック。作中の造語を著者自ら解説した200項目を超える用語集と、構想段階のスケッチを含む50点以上のイラストを収録。通して読めばひとつの物語として、索引をひけば本編を読み解く手がかりとして楽しめる。著者による序文と担当編集者による解説を付した、電子書籍版オリジナルの設定資料集。 『宿借りの星』酉島伝法著 2019.3.29、東京創元社、Kindle版2567円(税込) 罪を犯して祖国を追われたマガンダラは、放浪の末に辿り着いた土地で、滅んだはずの“人間”たちによる壮大かつ恐ろしい企みを知る。それは惑星の運命を揺るがしかねないものだった。危機に立ち向かうため、マガンダラは異種族の道連れとともに、戻ったら即処刑と言い渡されている祖国への潜入を試みる――。 『オクトローグ 酉島伝法作品集成』西島伝法著 2020.7.2、早川書房、2640円(税別) 「環刑錮」異形の存在へと姿を変えられた受刑者の物語 「金星の蟲」刷版工場に勤める男性の日常が次第に変容していく 「痕の祀り」 「橡」 「ブロッコリー神殿」人類の異星探査を異星生物側の視点で綴った生態系SF 「堕天の塔」 「彗星狩り」 「クリプトプラズム」宇宙を航行する市街船と奇妙な〝オーロラ〟とのコンタクトを描く 『るん(笑)』酉島伝法著 2023.9.20、集英社、Kindle版638円(税込) 「三十八度通り」 「千羽びらき」 「猫の舌と宇宙耳」 『金星の蟲』酉島伝法著 2023.10.18、早川書房、Kindle版1247円(税込) 『オクトローグ』改題、自作解題と奇想イラストストーリー「幻視百景」を追加収録 『奏で手のヌフレツン』著者によるイラスト 「奇怪な幻想世界を支えるSF的思考 酉島伝法さん『奏で手のヌフレツン』インタビュー」 「酉島伝法さんが読んできた本たち 作家の読書道(第226回)」 書斎 50インチTVとモニタ ノーパソとモバイルモニタ

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平谷美樹先生著者インタビュー関連書

『貸し物屋お庸 謎解き帖 髪結いの亭主』平谷美樹著、丹地陽子カバーイラスト 2024.2.15、大和書房、840円(税別) 「髪結いの亭主」髪結い道具と台箱を借りに来た、今は煮物を売ってる棒手振りは…… 「割れた鼈甲櫛」高級そうだが真っ二つに割れた鼈甲櫛を売りに来た子ども。拾ったというが。 「六尺の釣り竿」借りた釣り竿を持たずに毎日釣りに出かける男の目的は? 「火の用心さっしゃりやしょう」拍子木を借りに来たご隠居。しかしお庸には気になることが、それは…… 「凶刃と大火鉢」大火鉢と夜具十組が運び込まれた仕舞屋に集う者たちの正体は? 「金属の風車」平谷美樹著、本田淳装画 2024.1.19、小学館、Kindle版220円(税込)  蝋燭問屋の番頭の依頼ごとは、店の者の指が輪を作ったまま離れなくなったり、南蛮人の亡魂が出ると言う。そして金属で出来た風車が亡魂と共に現れる… 「明け方の風」平谷美樹著、本田淳装画 2024.1.19、小学館、Kindle版220円(税込)  尾張屋清右衛門が、毎早朝、夢うつつに顔に微風が当たるとともに、部屋の中が赤い光で満たされるのだと言うが……

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長谷川京先生著者インタビュー関連本

『障害報告:システム不具合により、内閣総理大臣が40万人に激増した事象について』長谷川京著 2023.8.2、anon press、Kindle版660円(税込) 「障害報告:システム不具合により、内閣総理大臣が40万人に激増した事象について」 「エイリアンステイツ・51からの大統領選遊説」 「極道會襲名式〈ヤクザバース・トランザクション〉」 「EXO2100決勝_五年目の真実_最終版_本当の決定稿_完成バージョン.xls」 「太古から現代に紡がれる日本文化の歴史シリーズ:第抵シ撰シ托シ回 死亡遊戯〈デスゲーム〉」 『小説すばる』2022年12月号 Japasese Flash Fiction(千字一話)、日本初のフラッシュフィクション連載!ということで、 「帰ってくれタキオン」(長谷川京作)が掲載されてます。 SFファンにはお馴染みの、あの“タキオン”が登場した顛末となぜ「帰ってくれ」なのかについての考察(笑) 『小説すばる』誌は、ポツリポツリとしか購入してないのですが、SF系も結構掲載されることが多いです。 12月号の「帰ってくれタキオン」の前後も、後ろは「令和元年生まれルリカ50歳」(王谷晶作)という老年問題を扱った触手(笑)&ディザスターもの。前は「ソコレの最終便」(霧島兵庫作)という架空戦記。 もう一つ前が今祥枝女史による「海外ドラマ考現学」で、“中高年向けコンテンツは新たな鉱脈となるのか”ということで、ニュータイプ西部劇「イエローストーン」(←見てました)が俎上に。そ、そうだったのか!。ということは最近スカパーで第二シーズンの放映が始まった「WALKER/ウォーカー」も同じ系統なのかな。 普段読んでない雑誌を読むと新たな発見があって面白いけど、なかなか毎号は読めません(汗;) 『&6 解き放たれたSF誌』SF創作講座第6期有志、第6期からの脱出 2023.11.11、邸和歌(やんぐはうす)、ももやまもぎゅへい装画、1500円 「異界からのスーパーライク」長谷川京 マッチングアプリSF(笑)。「エロは金になる」ということで多種の異星人向けアダルトサービスを立ち上げた二人。 上手く行かない二人に届いた起業家成長プログラムは、成功しなければ船ごと廃棄される悪魔のシステムだった! 『5GⅡ 接続されたSF誌』第五期生成長報告、邸和歌発行(やんぐはうす)、いしかわ装画 X(@141shkw) 「ルーザーズカンパニー」長谷川京 “勝者が勝者となるのに理由はなく、敗者が敗者になるのには必ず理由がある”。敗者を仮想空間で何度もの失敗の末に成功を抽出するのが“ルーザーズカンパニー”のビジネスモデルだ! 『5G 接続されたSF誌』第5期生卒業文集、邸和歌発行(やんぐはうす)、いしかわ装画 ★座談会『SF創作講座黄金世代のつどい』河野咲子×新川帆立×竹田人造×田場狩 長谷川京先生はインタビュアーとして参加 ★テーマ短編 : チャレンジ編 ★テーマ短編:リベンジ編 「夢の海に亰」長谷川京 凶暴な熱射で蒸散してしまったいにしえの「亰」の街。そして神経素子で脳内に構築されたネットワーク集合体である「脳海嘯」に亰都を模して作られた仮想世界「京都」があった。 ★フリー短編 … 続きを読む

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永田礼路先生著者インタビュー関連本

「アクリルスタンド《螺旋じかけの海》オト」音喜多生体奇学研究所 ディスプレイ用モデルを「なんちゃってジオラマ風」に仕上げてみました。カメラは口腔内撮影用のデジカメを使ってます(100mmのマクロもあるのですが、これは OLYMPUS TG-4とリングストロボアダプターを使用) 『螺旋じかけの海(1)』永田礼路著 2015.10.23、講談社アフターヌーンKC、Kindle版516円(税込) 遺伝子操作が産業として発達した世界。水没した街の残骸で暮らす人々の中には、”異種キャリア”と呼ばれる異種遺伝子を持つ者が存在する。遺伝操作を生業とする生体操作師・音喜多(おときた)。自身も何種もの“異種キャリア”を抱えている彼の元に、様々な事情を抱えた者たちが訪れるーー。「人間と他の生物を分かつものは何か」――普遍的なテーマを、作者の専門知識に根ざした緻密な設定と、広大無辺な想像力で描き出す! 『螺旋じかけの海(2)』永田礼路著 2019.12.27、講談社アフターヌーンKC、Kindle版516円(税込) 寿命が迫る異種遺伝子キャリアが最後に残したいものはーー「花と揺れる嘘」。代々伝書鳩を操る異形の一族たちの矜持――「金色を渡る鳩」。急遽「出荷」が決まった食用人魚の行く末はーー「人魚が融ける指」。3編を収録。 『螺旋じかけの海(3)』永田礼路著 2020.7.3、講談社アフターヌーンKC、Kindle版516円(税込) 「魔女の語る森」死んだ祖父が少年に遺したペットは皆に疎まれるキメラ動物だった。 「烏(からす)を屠(ほふ)る旅」音喜多の相棒・雪晴、その少年時代そして二人が出会うまで。 アフタヌーン掲載後単行本未収録だった「魔女の語る森」、描き下ろし長編「烏を屠る旅」作者私家版として、3年半ぶりの続刊! 『螺旋じかけの海(4)』永田礼路著 2022.2.20、Kindle版516円(税込) 「千を視る蛇」基準外キメラの連行が続く街で、よく当たると評判の盲目の占い師が現れた。 「樽の中の芥子畑」合成酵母菌による密造麻薬が流行る水没街、薬屋の女店主の秘密とは。 上記2編+番外編「午後の海上にて」を収録。作者個人制作による続刊。 『螺旋じかけの海(5)』永田礼路著 2023.9.3、Kindle版602円(税込) 遺伝子操作が産業として発達し、水没した街の残骸では人間以外の動物の遺伝子を持つ者が混在して暮らす世界。遺伝操作を生業とする生体操作師・音喜多の元に様々な事情を抱えた者たちが訪れるバイオSF「螺旋じかけの海」完結編。 「海を飼う者」(前中後編)海中から届く信号は誰かの脳波?その正体とは──音喜多の出自にまつわる連続短編。 商業誌終了後、作者個人にて続編を制作した「人間と他生物を分かつものは何か」を問う生物系SF、完結! 『お前の寝言がわからない』永田礼路著 2022.9.26、(ヤングキングコミックス) コミック、715円、Kindle版559円(税込) この国の教育のシステム上わかりやすく雑に2分されるレンズがある。 それは「文系」と「理系」。文系女と理系男が突然一つ屋根の下で暮らしたら…!? どこかズレてて笑える異文化同居コメディ! 『君の薫る星 永田礼路短編集』永田礼路著 2021.4.30、ナンバーナイン、Kindle版516円(税込) 「ガーベラの教室」 「デンデンヴァルトの素敵な日」   カエル王子におはよう   マイマイハロー   … 続きを読む

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竹田人造先生著者インタビュー関連本

『AI法廷の弁護士』竹田人造著、Re°(RED FLAGSHIP)カバーイラスト 2024.4.10、ハヤカワ文庫JA、Kindle版1078円 『AI法廷のハッカー弁護士』改題  近未来の日本。誤解なく、偏見なく、正義を確実に執行すると同時に、裁判を省コスト化・高速化し、広く国民に方の恩恵を行き渡らせる――そんな触れ込みでAI裁判官が導入された社会。そんななかで、弁護士機島は、AIの弱点を逆手に取った弁護術で不敗を誇っていた…… 『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』竹田人造著、ttl装画 2020.11.25、ハヤカワ文庫JA、Kindle版、970円(税込) 首都圏ビッグデータ保安システム特別法が施行され、凶悪犯罪は激減――にもかかわらず、親の借金で臓器を売られる瀬戸際だった人工知能技術者の三ノ瀬。彼は人工知能の心を読み、認識を欺く技術――Adversarial Example――をフリーランス犯罪者の五嶋に見込まれ、自動運転現金輸送車の強奪に参加するが……。人生逆転&一攫千金、ギークなふたりのサイバー・ギャングSF 『AI法廷のハッカー弁護士』竹田人造著、shirakaba装画 2022.5.25、ハヤカワ文庫JA、Kindle版、2200円(税込) AIは人を裁けるか。第8回ハヤカワSFコンテスト受賞後第1作! 近未来日本。複雑化していく訴訟社会にあって、法務省鳴り物入りで導入されたAI裁判官が法廷を仕切るようになっていた。そんななかで不敗とされる弁護士は、実はハッキングによって勝訴を勝ち取る「魔法使い」で……? すぐそこに迫る新時代の法廷エンタメ AI裁判官vs不敗弁護士の特殊設定ミステリ! 『AI法廷のハッカー弁護士』試し読み ★『10億ゲット作者の思う『編集者は敵なのか』2020.11.19 エッセイ:改題の衝撃『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』 ★「AI技術者、SFを書く。竹田人造インタビュー」2022.5.24 早川書房によるインタビュー記事 ★竹田先生|「note」 『AIとSF』日本SF作家クラブ編 2023.5.23、早川書房、1452円Kindle版1307円(税込) 「まえがき」大澤博隆 「準備がいつまで経っても終わらない件」長谷敏司 「没友」高山羽根子 「Forget me, bot」柞刈湯葉 「形態学としての病理診断の終わり」揚羽はな 「シンジツ」荻野目悠樹 「AIになったさやか」人間六度 「ゴッド・ブレス・ユー」品田 遊 「愛の人」粕谷知世 「秘密」高野史緒 「預言者の微笑」福田和代 「シークレット・プロンプト」安野貴博 「友愛決定境界」津久井五月 「オルフェウスの子どもたち」斧田小夜 「智慧練糸」野﨑まど … 続きを読む

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『賢治と妖精琥珀』著者インタビュー関連

『賢治と妖精琥珀』平谷美樹著、nii-ottoイラスト 2023.8.30、集英社文庫、720円(税別) 大正12年、不思議な琥珀を持った男が宮澤賢治のもとを訪れる。ふたつに割れた琥珀の片割れでもう一方は盗難に遭ったとか。よく見ると昆虫が入っているのではなく、妖精と呼ばれるものに酷似していた。学生の就職を頼むため樺太への旅に出た賢治に、以前からこの石を追っているという二人組が接近してくる。彼らの話では、割れた片割れの琥珀の力で不死となった怪僧ラスプーチンがもう一方も手に入れようと狙っているという…… 集英社のサイトでは、『賢治と妖精琥珀』冒頭の試し読みもできます。 「rakra」9.10月号 「さんりく巡礼 その47 陸前高田 幾つもの選択 part1」 “津波てんでんこ”の教訓(津波の時はそれぞれが自分の身を守らなければならない)とか、建造された高い防潮堤の話。

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 田場狩先生著者インタビュー関連

「秘伝隠岐七番歌合」田場狩著 2023.2.10、(株)ゲンロン、Kindle版385円 第5回ゲンロンSF新人賞受賞作品 時は1236年、隠岐島に転送された藤原定家。審判を命じられた歌合、その驚きの相手とは── エイリアンvs.後鳥羽上皇、ついに対決。 「最終課題:第5回ゲンロンSF新人賞【実作】」受賞作 「秘伝隠岐七番歌合」(ひでんおきななばんうたあわせ) これ、和歌の部分非常にご苦労されて詠まれたことと思います。 私は全くそっち方面の素養が無いので、以前に笹公人先生にインタビューさせて頂いたときには助っ人を呼んだくらいです(汗;) 『SCI-FIRE 2021』特集:アルコール 【目次】 ★ゲンロンSF新人賞正賞 全作家の書下し 田場狩「酩酊」 酒がまったく飲めなかった数学者の級友の変死。急性アルコール中毒にも似たその死因は、本当に数学に酔った結果だったのか…… 第5期生卒業文集 ★テーマ短編 : チャレンジ編 田場狩「縁のメモリア」 交通事故によって失われた若いカップルの命。それをダウンロードして擬体に記憶として付与したら、それは人間の権利を有するのか。静謐な短編です。 平たく言うと、「攻殻機動隊」の素子隊員は人間なのかどうかという問題でもあります。 第5期生卒業文集 ★座談会『SF創作講座黄金世代のつどい』河野咲子×新川帆立×竹田人造×田場狩 田場狩先生「note」 【内容】 [第1回梗概]返り点を打つ [第2回実作]雷の道 ラジオドラマ「」 『文藝 90th』2023年春期号 創刊90周年記念号「文学の最前線がここにある」 「【連載】文芸季評『たったひとり、私だけの部屋で』2021年10月~2022年11月 問いかけと文学(水上文著)」のなかで、「水溶性のダンス」と「秘伝隠岐七番歌合」について言及があります。 ゲンロンスクール超・SF作家育成サイト【実作】 第二回課題:「小説つばる「新人SF作家特集号」の依頼」 「統一宇宙マナー講師 シイ・スミカの受難」 第三回課題:「自分の得意なものを書きなさい」 … 続きを読む

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平谷美樹先生著者インタビュー関連本

『貸し物屋お庸謎解き帖 五本の蛇目』平谷美樹著、丹地陽子装画 2023.6.15、大和書房、880円、Kindle版836円 「無い物はない」江戸のレンタルショップ湊屋両国出店の娘店主は、物だけでなく知恵も貸してくれるという評判を聞きつけて、今日も悩みと秘密を抱えた胡乱なお客がやってくる──。 湊屋本店と江戸市中に十二ある出店のすべてを訪れた謎の翁の正体は? 慌てて借り出された五本の蛇目傘はいったい何に使われるのか? 毎夜馬小屋を訪れる怪しい影は河童? それとも亡魂? 厄介事も無理難題も持ち前の好奇心と人情で一件落着!お客が求める貸し物の陰に隠れた事情を見抜いて収めるお庸の謎捌きが痛快な、大人気書き下ろし時代小説、 『虎と十字架 南部藩虎騒動』平谷美樹著、ヤマモトマサアキ装画 2023.8.1、実業之日本社、2090円、Kindle版1881円 謎が謎を呼ぶ虎脱走事件。ミステリと時代小説の融合を試みる作者のこれが最高傑作だ!―――――縄田一男氏(文芸評論家) 家康から贈られた虎が城から逃げ、死体が消えた! 国を揺るがす虎騒動の意外な真実とは? 著者、会心の歴史時代ミステリー長編! 目次:序章 第一章 虎捕物 第二章 切支丹と金山 第三章 乱世の尻尾 第四章 雪原の若武者 第五章 繋がらぬ環 第六章 騒動の真実 「ra ラ・クラ kra」7・8月号、vol.118 「さんりく巡礼 その四十六 陸前高田 未来に続く桜並木」平谷美樹著 「ラ・クラ」誌を最初に読んだのは、河北新報に『沙棗』を連載されていた時だから、32年くらい前になります。東北三県に特化したユニークな雑誌です。

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河野咲子先生関連本

河野咲子先生の作品・活動記録は、ご自身の「note」にまとめられてます。 ここを見れば、見落とすことはないので便利です。 ということで、各作品へのリンクは、「note」を参照下さい。 「水溶性のダンス」河野咲子著 2023.2.10、(株)ゲンロン、Kindle版385円 第5回ゲンロンSF新人賞受賞作品 からくり仕掛けの骨格に、パルプ鉱でできた肉をまとった人びとが暮らす街。 ある雨夜、からだの修復を行う「人体師」のわたしは、 体内に「強い言葉」を持つ踊り子に出逢う──。 敢えて分類するとすればハイ・ファンタジー。水分に弱いからだを纏う人形たちの生命活動はどうなっているのだろうかとか、タバコを吸う行為はいかにしてなしうるのかとか、そこらあたりの末梢はどうでもよく、作者の描く不可思議な世界にどっぷりとはままり、紡ぎだされたイメージが予想外に絡み合い展開していく様に身を任せる心地よさ。 ことさらシンボリックな意味合いを考えなくても十分に楽しめる物語の強度を持った作品だと思います。 『SCI-FIRE 2022』特集:インフレーション/陰謀論 【創作:陰謀論編】 「安らかなる彗星」河野咲子著  宇宙空間で死を迎えることを望んだ乗客だけが乗り組んだ宇宙船<彗星>での物語。  主人公は乗客の中ではひときわ若い年齢の女性なのですが、右上の奥歯のあたりに欠落の感覚があり、いつもそこを舌でまさぐるのが癖になっています。その感覚と居たのか居なかったのか定かではなくなっていく夫の存在との対比が面白い。歯が欠落した後、喪失感というかぽっかり穴の空いた感覚が長い間残っていて慣れるのに時間がかかるというのは比較的よくみられる症状なのですが、口腔内の空間が記憶(実際は舌と頬の内側でしょうが)しているような感じがあります。著者は、この感覚を突き詰めていくことによって元の存在がどうであれ、喪失の記憶を緊密に積み上げることによってそこにあった(あるべきな)姿形を構築でき、それはかつて実際にあったものとして認識できるのではないかという問いかけを呈示しています。これは凄い。こんな風に考えたことはなかった…… 第5期生卒業文集 ★座談会『SF創作講座黄金世代のつどい』河野咲子×新川帆立×竹田人造×田場狩 うかがいたいことは大体出てきているような気がしてます(汗;) 河野さんと新川帆立さんが同じ大学出身ということは、お二人とも東大なんですね。ご専攻がどういう分野だったのかがちょっと気になります。 ★テーマ短編 : チャレンジ編 ★テーマ短編:リベンジ編 ★フリー短編 「みそかあめのよ」河野咲子 冒頭“年にいちどの真夏の夜、谷におしゃべりな雨が降る”ということで、比喩的表現ではなく、喋る雨が降る里のお話しです。SFぼい設定だと、今年一年のスマホでのすべての人間のすべての会話が渾然一体となってスピーカーから聞こえてくる感じということになるのだろうか。 もちろん河野さんはそういう野暮な設定にはせず、「みそか雨」という詩的な現象を紡ぎ出してくる。そういう不思議な自然現象に身を任せて溺れていく心地よさがあります。 『文藝 90th』2023年春期号 創刊90周年記念号「文学の最前線がここにある」 「【連載】文芸季評『たったひとり、私だけの部屋で』2021年10月~2022年11月 問いかけと文学(水上文著)」のなかで、「水溶性のダンス」と「秘伝隠岐七番歌合」について言及があります。 『小説すばる』2022年10月号 【コラム】のりがたり「エイになった男の子」河野咲子著 同級生の弟が、どうしても水族館に行きたくてとった行動が…… ユリイカ 2021年12月号 特集=フレデリック・ワイズマン … 続きを読む

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林譲治先生著者インタビュー関連本その2

《大日本帝国の銀河》シリーズ、林譲治著 昭和15年、日華事変が深刻さを増すなか、天文学者にして空想科学小説家の秋津俊雄は、和歌山県の潮岬にて電波天文台の建設に取り組んでいた。中学の同級生で海軍中佐の武園義徳の要請を受けた秋津は、火星太郎なる人物と面会する。男は、地球と大接近した昨年7月27日に火星を発ったと言う。いっぽう戦火が迫る欧州各地には、未知の四発爆撃機が出現していた――。 架空戦記+ファーストコンタクトの新シリーズ開幕。 『大日本帝国の銀河 1』林譲治著、Rey.Hori装画 2021.1.7、ハヤカワ文庫JA、946円、Kindle版851円(税込み) 昭和15年、天文学者の秋津俊雄は、軍部の要請で火星太郎なる人物と面会する。一方、世界各地では未知の四発大型機が出現して―― 『大日本帝国の銀河 2』林譲治著、Rey.Hori装画 2021.4.14、ハヤカワ文庫JA、968円、Kindle版871円(税込み) 地球外の存在であるというオリオン集団は、未知の四発爆撃機によりドイツ・イギリスの戦艦、戦闘機軍を撃破する。その目的は地球侵略なのか? 対話を試みる天文学者の秋津に対し、オリオン太郎は日本国内での大使館開設を要求する。一方、日本海軍に協力する元禄通商の猪狩周一は、ドイツ国防軍情報部カナリス部長の密命をおびて帰国途上、謎の空中戦艦に拉致される 『大日本帝国の銀河 3』林譲治著、Rey.Hori装画 2021.7.14、ハヤカワ文庫JA、990円、Kindle版891円(税込み) 片桐英吉海軍中将を司令長官として臨時編成された第四艦隊が、オリオン集団の拠点をめざして西太平洋を南下していた。そこには首席参謀として乗り組む武園義徳の姿もあった。東京では大使館設立準備班が組織され、猪狩周一と桑原茂一がオリオン太郎との対話を進めていた。 一方、ソ連邦に滞在する秋津俊雄と外務省の熊谷亮一は、オリオン集団が駆使する演算機の真相を探るため、レニングラードのプルコヴォ天文台へと赴く 『大日本帝国の銀河 4』林譲治著、Rey.Hori装画 2021.10.19、ハヤカワ文庫JA、990円、Kindle版891円(税込み) 昭和15年10月。ウルシ―環礁からの第四艦隊撤退を受け、米内首相を中心とする陸海軍統合参謀本部の第一回会合にて、オリオン集団の大使館開設が承認される。宇宙空間から銚子沖へと投下された巨大客船ジン・ガプスを大使館としたオリオン集団に対し、猪狩周一と桑原茂一海軍少佐が日本代表として交渉に向かう。 一方、オリオン太郎らが世界各地で不穏な活動を開始する頃、国際情勢を一変させる驚愕の知らせがもたらされる 『大日本帝国の銀河 5』林譲治著、Rey.Hori装画 2022.1.25、ハヤカワ文庫JA、1078円、Kindle版970円(税込み) 大使館開設と独裁者の暗殺によって世界大戦を回避したオリオン集団。彼らの軌道エレベーター技術によって、秋津俊雄は宇宙空間の拠点ドグマへと招かれる。そこでは、鮎川悦子や古田暁子をはじめ世界各地から集められた優秀な人材が、オリオン集団の教育を受けていた。異なる文明がもたらした科学技術は、人類社会の未来に大きな変化と軋轢を引き起こしていく。ついに明らかになるオリオン集団の目的とは? シリーズ完結 『日本軍と軍用車両 戦争マネジメントの失敗』林譲治著 2019.9.10、並木書房、2750円 日本陸軍は歩兵師団をはじめとする諸兵科の機械化に熱心であった。海外事情にも通じており、たとえば戦車でも列強に劣らない火力と装甲を重視していた。その一方で、兵站は最後まで軍馬中心であり、数少ない自動車は故障で苦労したという証言も少なくない。この矛盾はどこから生じるのか? 関係する資料を読み解くと、日華事変から終戦までの師団数の急増と根こそぎ動員に原因があることがわかる。大本営レベルの戦争マネジメントの失敗が、自動車不足と稼働率低下を招き、最前線の将兵がそのツケを血と汗で払うことになったのである。 『超武装戦闘機隊【下】米太平洋艦隊奇襲!』林譲治著、久保周史装画 2022.9.14、コスミック出版、803円(税込) 昭和16年末、日本はマレー作戦、真珠湾奇襲と、連日の戦勝報道に沸いていた。 そんな中、四トンの爆弾を積んで4000キロの航続距離がある四発重爆撃機を開発する四三計画によって、新型の一六式四発飛行艇が完成する。 初任務で真珠湾偵察に向かった同機は、サルベージ作業によって復活しつつある米海軍の姿を目撃。日本海軍はすぐに、米戦艦群に完璧な止めを刺すため、真珠湾再攻撃を決定する。 陽動作戦により、壊滅的な打撃を与えた日本海軍。さらに、米海軍の新たな基地建設の情報を掴むと、爆装した双胴戦闘機「毒蛇」と新型四発重爆を、ラバウルから出撃させるのであった! 新型双胴戦闘機の活躍を描く傑作戦記シミュレーション、怒涛の最終決戦──!! 【関連リンク】 「SFPWのPixiv版創刊によせて」林譲治 … 続きを読む

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