リンク
-
最近の投稿
カテゴリー
アーカイブ
- 2024年11月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年5月
- 2021年3月
- 2021年1月
- 2020年11月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年4月
- 2018年11月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2016年6月
- 2015年6月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2013年7月
- 2013年4月
- 2013年3月
- 2012年12月
- 2012年6月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年1月
- 2011年2月
- 2010年12月
メタ情報
最近のコメント
カテゴリー別アーカイブ: ブックレビュー
第十五回創元SF短編賞「喪われた感情のしずく」(稲田一声著)
『紙魚の手帖Vol.18』2024.8.9、1540円(税込) 【第15回創元SF短編賞受賞作】 「喪われた感情のしずく」(稲田一声著) 香水を身に纏うように、感情も選んで身につけるようになった未来。人々は、オーデモシオンと呼ばれる人工感情調合剤を脳に繋がるレセプタに入れることによって、感情を選んで身を任せることが普通のことになっていた。 人工感情調合剤のカリスマ、セクワ・ジュンが開発した新作には思いもよらない感情が隠されていた。 「喪われた感情のしずく」稲田一声著 2024.8.9、東京創元社、Kindle版220円(税込) ゲンロンSF創作講座での「おねぇちゃんのハンマースペース」を読んでからだと久しぶり。 SFにおける想像力の可能性を感じさせてくれる傑作だと思います。 たぶん最初に考えられたのではないかと思う、動物とか植物の感情を表現するオーデモシオン開発は無かったのかなぁ。番外編で読んでみたい。
カテゴリー: ブックレビュー
コメントは受け付けていません。
『サイボーグ009 トリビュート』
『サイボーグ009 トリビュート』石ノ森章太郎原作 2024.7.8、河出文庫、1210円(税込) 【平和の戦士は死なず】辻真先 テレビシリーズ第1作の名エピソード、同題の最終回を、オリジナル脚本家が自らリメイク! 【アプローズ、アプローズ】斜線堂有紀 原作屈指の名作「地下帝国”ヨミ”編」後日譚。サイボーグ戦士、誰がために闘う? 【孤独な耳】高野史緒 003のバレエ公演にともない、001=イワン・ウイスキーが初めて故国に帰郷する。 【八つの部屋】酉島伝法 ジェット・リンクはいかにして002になったか。ゼロゼロナンバー・サイボーグ誕生秘話。 【アルテミス・コーリング】池澤春菜 その目と耳であるがゆえに、003=フランソワーズ・アルヌールが出会えた奇蹟。 【wash】長谷敏司 60年にわたり戦い続けた004=アルベルト・ハインリヒ、過去の亡霊と再会。 【食火炭】斧田小夜 張々湖飯店を見舞った奇妙な出来事が、006=張々湖を過去へといざなう。 【海はどこにでも】藤井太洋 火星探査団救難船に潜入捜査中の008=ピュンマは、謎の事故に巻き込まれる。 【クーブラ・カーン】円城塔 009=島村ジョーたち9人のサイボーグ。彼らは、楽園を築く者たちか。
カテゴリー: ブックレビュー
コメントは受け付けていません。
「『梅田地下オデッセイ』でめぐる梅田地下ダンジョン探検」レポート関連
『梅田地下オデッセイ』堀晃著、加藤直之カバー 1989.2.25、ハヤカワ文庫JA、460円(絶版) 収録作:「アンドロメダ占星術」「塩の指」「無重力の環」「宇宙猿の手」「猫の空洞」「地球環」「熱の檻」「連立方程式」「梅田地下オデッセイ」 『大阪ラビリンス』有栖川有栖編、景山徹カバー 2014.9.1、新潮文庫、630円 収録作 「ラビリンスへようこそ」有栖川有栖 「橋の上」宇野浩二 「面影双紙」横溝正史 「大阪の女」織田作之助 「大阪の穴」小松左京 「梅田地下オデッセイ」堀晃 「コンニャク八兵衛」田辺聖子 「川に消えた賊」有川夏夫 「おたふく」岩阪恵子 「天幕と銀幕の見える場所」芦辺拓 「火花1/火花2」柴崎友香 「あとがきに代えて」有栖川有栖 以下「『梅田地下オデッセイ』でめぐる梅田地下ダンジョン探検」後のランチの模様 昼ご飯を食べた「がんこ魚美酒進」 蕎麦と握りのセット。蕎麦は冷たいお汁でアサリが入ってました。珍しい? 向かいの席のお三方(笑) 向かいの席。これを含めた以下の三枚の画像は、何れも同じ「RICOH THETA X」の360°写真からの切り抜きです。 左隣 右隣
永田礼路先生著者インタビュー関連本
「アクリルスタンド《螺旋じかけの海》オト」音喜多生体奇学研究所 ディスプレイ用モデルを「なんちゃってジオラマ風」に仕上げてみました。カメラは口腔内撮影用のデジカメを使ってます(100mmのマクロもあるのですが、これは OLYMPUS TG-4とリングストロボアダプターを使用) 『螺旋じかけの海(1)』永田礼路著 2015.10.23、講談社アフターヌーンKC、Kindle版516円(税込) 遺伝子操作が産業として発達した世界。水没した街の残骸で暮らす人々の中には、”異種キャリア”と呼ばれる異種遺伝子を持つ者が存在する。遺伝操作を生業とする生体操作師・音喜多(おときた)。自身も何種もの“異種キャリア”を抱えている彼の元に、様々な事情を抱えた者たちが訪れるーー。「人間と他の生物を分かつものは何か」――普遍的なテーマを、作者の専門知識に根ざした緻密な設定と、広大無辺な想像力で描き出す! 『螺旋じかけの海(2)』永田礼路著 2019.12.27、講談社アフターヌーンKC、Kindle版516円(税込) 寿命が迫る異種遺伝子キャリアが最後に残したいものはーー「花と揺れる嘘」。代々伝書鳩を操る異形の一族たちの矜持――「金色を渡る鳩」。急遽「出荷」が決まった食用人魚の行く末はーー「人魚が融ける指」。3編を収録。 『螺旋じかけの海(3)』永田礼路著 2020.7.3、講談社アフターヌーンKC、Kindle版516円(税込) 「魔女の語る森」死んだ祖父が少年に遺したペットは皆に疎まれるキメラ動物だった。 「烏(からす)を屠(ほふ)る旅」音喜多の相棒・雪晴、その少年時代そして二人が出会うまで。 アフタヌーン掲載後単行本未収録だった「魔女の語る森」、描き下ろし長編「烏を屠る旅」作者私家版として、3年半ぶりの続刊! 『螺旋じかけの海(4)』永田礼路著 2022.2.20、Kindle版516円(税込) 「千を視る蛇」基準外キメラの連行が続く街で、よく当たると評判の盲目の占い師が現れた。 「樽の中の芥子畑」合成酵母菌による密造麻薬が流行る水没街、薬屋の女店主の秘密とは。 上記2編+番外編「午後の海上にて」を収録。作者個人制作による続刊。 『螺旋じかけの海(5)』永田礼路著 2023.9.3、Kindle版602円(税込) 遺伝子操作が産業として発達し、水没した街の残骸では人間以外の動物の遺伝子を持つ者が混在して暮らす世界。遺伝操作を生業とする生体操作師・音喜多の元に様々な事情を抱えた者たちが訪れるバイオSF「螺旋じかけの海」完結編。 「海を飼う者」(前中後編)海中から届く信号は誰かの脳波?その正体とは──音喜多の出自にまつわる連続短編。 商業誌終了後、作者個人にて続編を制作した「人間と他生物を分かつものは何か」を問う生物系SF、完結! 『お前の寝言がわからない』永田礼路著 2022.9.26、(ヤングキングコミックス) コミック、715円、Kindle版559円(税込) この国の教育のシステム上わかりやすく雑に2分されるレンズがある。 それは「文系」と「理系」。文系女と理系男が突然一つ屋根の下で暮らしたら…!? どこかズレてて笑える異文化同居コメディ! 『君の薫る星 永田礼路短編集』永田礼路著 2021.4.30、ナンバーナイン、Kindle版516円(税込) 「ガーベラの教室」 「デンデンヴァルトの素敵な日」 カエル王子におはよう マイマイハロー … 続きを読む
カテゴリー: ブックレビュー, 著者インタビュー関連書籍
コメントは受け付けていません。
『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』新川帆立著
『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』新川帆立著 2023.1.26、集英社、1815円(税込)、Kindle版1815円 SF大会に参加されたり、ゲンロンSF講座に聴講生として参加されたりと、SFファンとしても有名な新川帆立先生の法律ネタSF短編集です。また、あの多作で有名な中山七里先生も認める書きっぷりも凄いです。まあ、私はミステリとしては『元彼の遺言状』しか読んでないのですが(汗;) 法律方面はよく分からないけれど、専門家らしくいかにもありそう(成立しそう)な架空法律が出てくるうえに、SFとしての切れ味も鋭いという、二度美味しい短編集になっています。 【収録短篇および各話の架空法律】 ◇第一話 動物裁判 礼和四年「動物福祉法」及び「動物虐待の防止等に関する法律」 その昔『人獣裁判』(ヴェルコール著)という名のみ高い小説がありまして、新種の類人猿と人間との間に生まれた子どもを殺して殺人罪になるかどうかを問い、人間の本質に迫るという作品です。ほとんどこの設定だけで名作なのです。昔は大きい図書館にはあったのですが、今はどうなんでしょう。 新川先生の「動物裁判」は、ユーチューバーの猫が、投稿映像の中で登場したボノボにセクハラされたことが原因で失った収入の損害賠償を求める裁判を起こすという話なのですが、二転三転して凄いです。 こう言う視点もあるんですね、まさにSF的な展開で読ませます。 ◇第二話 自家醸造の女 麗和六年「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達(通称:どぶろく通達)」 戦後すぐGHQが決めた禁酒法により商業的な酒造りが禁止された日本。その後禁酒法は廃止されたものの、家庭での酒造りが主婦の美徳として持てはやされる社会で苦労する酒造りが苦手な主婦の物語。 これはどういう方向に話が進むか、主人公に感情移入しながらハラハラして読みました。う~ん、そういうオチになるとは(笑) この短編集は、全部違ったテイストのオチが付いているのも魅力的ですね。 ◇第三話 シレーナの大冒険 冷和二十五年「南極条約の取扱いに関する議定書(通称:南極議定書)」 南極にあるメタティカ共和国。そこはフィービー(フィジカル・ビーイング)とバービー(バーチャル・ビーイング)の暮らすバーチャル世界。メタティカで起こる不具合に否応なく巻き込まれた主人公は、事件の渦中に…… 考えようによっては一番SF的な設定ですが、架空法律のぶっ飛び方が少なめなのがちと不満かな。 この短編集の収録作は全て「小説すばる」誌に掲載された(2021-22年)ものなので、こういう展開になったのかも。もしSFマガジンに掲載だったら、もっとぶっ飛んだ新法が組み込まれていたんじゃないかな。 ◇第四話 健康なまま死んでくれ 隷和五年「労働者保護法」あるいは「アンバーシップ・コード」 労働コンプライアンスを守らない企業は社会から糾弾されるようになり、企業はなんとしても労働者の過労死は避けなくてはいけなくなった社会。法律の隙間をついた人事管理がまかり通る配送センターで、不審死の事案が発生する…… ◇第五話 最後のYUKICHI 零和十年「通貨の単位及び電子決済等に関する法律(通称:電子通貨法)」 キャッシュレス化が進み、感染症との絡みもあって現金そのものが忌み嫌われるようになった日本。わずかに使われている現金は、口座が持てない反社会性組織と、電子化が遅れた田舎でのわずかな用途に限られていた。 ◇第六話 接待麻雀士 例和三年「健全な麻雀賭博に関する法律(通称:健雀法)」 合法的に賄賂を渡すために成立した健雀法。プロ雀士は、いかに自然に接待相手を勝たせるかが腕の見せ所だった。主人公の女性雀士は、先輩格の雀士と接待麻雀をすることになったが、その中の一人が元女性雀士で主人公とは曰く因縁のある相手であった…… 個人的なベストは、 3位:「自家醸造の女」 自家醸造を扱い、世間に流されやすい国民性と嫁姑問題も内包したストーリー展開は見事です。唯一のハッピーエンドに見えるのは気のせいかも知れませんが(汗;) 2位:「動物裁判」 動物の人権法とか、本当に出来そうで怖い面もあります。練り上げられた構成で、二転三転とあれよあれよと翻弄される楽しさもありました(汗;) 1位:「接待麻雀士」 これは凄い。たぶん健雀法がなくても、主人公は破滅させられてしまったのではという凄みがあります。人生は確かにままならないものではありますが……
カテゴリー: ブックレビュー
コメントは受け付けていません。