月別アーカイブ: 6月 2024

熊谷達也先生関連書

『むけいびと 芦東山』熊谷達也著、宇野信哉装画 2024.6.20、潮文庫、900円(税別) 江戸時代中期、刑が無くても犯罪が発生しないような理想の世を求め、仙台藩儒学者・芦東山が23年にも及ぶ幽閉生活の中で著した『無刑録』。 刑罰は犯罪に対する報復だとする応報刑論が主流だった当時、人間尊重の立場から犯罪者を更生させるための手段との教育刑論を唱えたこの書は、近代刑法論書の先駆けとなるものだった。逆境を乗り越え、己の考えを貫き通した生涯とは―ー。 『孤立宇宙』熊谷達也著、 2022.8.31、講談社、2310円(税込) 小惑星の衝突で地殻、気象ほかあらゆる環境が破壊され、生存の危機に陥った人類は、他の星への移住を目指すものと世界各地のシェルターで生き残りをはかるものとにわかれた。 さらに、肉体のくびきから離れ、意識のサイバースペースへの移行が可能になった世界は、分断と孤立の中にあった。

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『Anchor KLL No.1』

『Anchor KLL No.1』2024.5.31、神戸文芸ラボ、Amazonオンデマンド1760円(税込) 故眉村卓先生が開催されていた「物語・エッセイ講座」の受講生が、講座修了後も自発的に集まり文芸同好会として立ち上げたもの。 【収録作】 ◆作者:まつもとみか 「スルーのない彼」 平凡な家庭の主婦が刺激を求めて始めたアルバイトは、AIの話 し相手になる事だった ◆作者:渡邊純代 エッセイ「京都鉄道博物館」「魔改造の夜」 短編「僕は騎士」「マッチングアプリ」「アフタークリスマス」「春の訪れ」 男女の心情をリアルに描く小編の数々。読めば、あなたは我が心 を振り返りたくなる ◆作者:東野尚子 「聞かせて付喪神」「ささやき女将バージョン2.0」 普段の日常が、ちょっと不思議な世界に変わる ◆作者:山崎 好志子 「寄り道しよう」 ちょっとお出かけの時に、たまにはホテルのバーに足を運びませんか? ◆作者:高鍋 学 「一人歩き旅『沖縄トコトコ道中記』」「一人歩き旅の身体のトラブル」 日本全国どこでも一人で歩いた作者と一緒に旅しませんか? ◆作者:石坪光司 「時の崖」 宇宙開闢以来のあらゆる情報が波動として量子的に閉じ込められ時空波解析すれば過去が蘇る。実験に臨んだ主人公が体験し たものは…… ◆作者:堀晃 「大阪SF八景ーSF的想像力を刺激する大阪の景観-」 日本ハードSFのレジェンドが、大阪にまつわるSF作家と作品を紹介しつつ書かれた地域を散歩する ◆作者:上坂京子 「戯曲 たねのあかし」 食の支配を目論む軍と多国籍企業に狙われた種苗家一族。近づく謎の女の正体。かつて「日本」と呼ばれた国で起きた「種」をめぐる戦い ◆作者:木下昭南 『長編 草物語 ー野犬連合盟主「虎」-』 大正期に日本一の商社になった鈴木商店大番頭金子直吉の伝記に着想を得た、犬を主人公にした波乱万象の物語

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