月別アーカイブ: 7月 2024

松崎有理先生著者インタビュー関連書

『山手線が転生して加速器になりました。』松崎有理著 2024.8.7、光文社文庫、780円(税別)  全人類、ずうっっとフルリモートです!   無人となった東京で、山手線が加速器=物理学者の顕微鏡、べんりでだいじな実験装置(ただし巨大)に転生! よくわからないけどすごい奴で、しかもヒトの言葉がしゃべれるのである【表題作】。蔓延する超強力ウイルスのパンデミックを恐れ、都市文明を放棄した人類はすべてリモートで生きている。そんな世界を舞台に、奇想天外な発想とユーモアが爆発する傑作が詰まった短篇集。 収録作で使われている科学ネタ:巻末の年表にも載ってます。 【山手線が転生して加速器になりました。】  加速器、ミューオン、ヒッグス粒子、ダークマター、分散型文明 【未来人観光客がいっこうにやってこない50の理由】  フェルミのパラドックス、一物一価の法則、アシスタントAI 【不可能旅行社の冒険――けっして行けない場所へ、お連れします】  ブラックホール、ロボットアバター、メタバース(仮想空間) 【山手線が加速器に転生して一年がすぎました。】  宇宙重力波望遠鏡、ホーキング放射、ダークエネルギー 【ひとりぼっちの都会人】  東京撤退宣言、リモートシェフ、パンスペルミア説 【みんな、どこにいるんだ】  グリーンレモン、頭足類とのコミュニケーション ○おまけ「経済学者の目から見た人類史」+作中年表 以下は、松崎有理先生謹製【加速器に転生した山手線君のイメージ図】 『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』安宅和人著 2020.2.18、ニューズピックス、Kindle版2376円(税込) 【目次】 1章 データ×AIが人類を再び解き放つ――時代の全体観と変化の本質 2章 「第二の黒船」にどう挑むか――日本の現状と勝ち筋 3章 求められる人材とスキル 4章 「未来を創る人」をどう育てるか 5章 未来に賭けられる国に――リソース配分を変える 6章 残すに値する未来 『紙魚の手帖Vol.18』2024.8.16、Kindle版1500円(税込) 【第15回創元SF短編賞受賞作】 「喪われた感情のしずく」(稲田一声著)掲載 「アルカディアまで何マイル」(松崎有理著)  少年はガチョウ兵と楽園を目指す … 続きを読む

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牧野修先生著者インタビュー関連書

『猟奇の贄 県警特殊情報管理室・桜庭有彩』牧野修著 2024.6.25、メディアワークス文庫、820円(税別) 反社会的組織に対抗するために設立された特殊情報管理室。そこに、幼少期の事件で負ったトラウマをかかえる桜庭有彩が配属される。彼女は、人と人のつながりを身体から繋がった糸という形で見ることが出来る特殊能力を持っていた。 少年たちが餌食となった生首事件、宗教団体の信者による人肉食事件、謎の団体による拷問ショー。一見バラバラに起こっているように見えた数々のおぞましい事件が徐々に一点に収束していく。 『万博聖戦』牧野修著、佳嶋装画 2020,11,10、ハヤカワ文庫JA、1254円(税込) 中学の同級生である森贄人と御厨悟と波津乃未明は気づいてしまった。子供こそが本来の人類であり、侵略者である大人からの支配に抗って、ずっと知られざる戦いを繰りひろげてきていたのだ。そして1970年の大阪万博会場で、三人を巻き込んで子供と大人は激突する! お互いのユートピアを懸けた子供と大人の戦いに翻弄されながら、それぞれの宿命に立ち向かった少年たちの思春期が人類の未来へと繋がる奇跡を記した黙示録。決戦の場は、大阪万国博覧会! 『月世界小説』牧野修著、YOUCHAN装画 2015.7.15、ハヤカワ文庫JA、1078円(税込) 友人とゲイパレードを見に来ていた青年、菱屋修介は、晴天の空にアポカリプティック・サウンドが響くのを聞き、天使が舞い降りるのを見た。次の瞬間、世界は終わりを告げ、菱屋は惨劇のただなかに投げ出された。そして彼が逃げこんだ先は自分の妄想世界である月世界だった。多数の言語が無数の妄想世界を生み出してしまった宇宙を正しく統一しようとする神の策謀と、人間は言語の力を武器に長い戦いを続けていたのだった。 『犬は書店で謎を解く ご主人様はワンコなのです』牧野修著、ふじのイラスト 2016.6.24、メディアワークス文庫、Kindle版679円(税込) 金沢を舞台に、容姿端麗・頭脳明晰・身体頑健、けれど性格最悪の主人公が、飼い犬の柴犬と魂が入れ替わった後の騒動と、悪意の塊のような放火魔との対決を描く。 『私の本気をあなたは馬鹿というかもね』牧野修著 2015.9.10、メディアワークス文庫、Kindle版727円(税込) 公用語が英語となり、自分の名前を漢字で表す事も許されない日本を舞台とした物語。親米保守派が政治を牛耳る一方で「国土回復運動」と称した独立運動も起きていて、米国から独立する日も近いのではないかと噂される時代。大阪にある退役婦人養生院で働く、アカネ、アリー、ワシオの三人の少女が自分たちの力で道を切り開いていこうとする…… 『大正二十九年の乙女たち』牧野修著 2017.5.18、メディアワークス文庫、Kindle版737円(税込) 日本が戦乱に巻き込まれつつある、大正二十九年。逢坂女子美術専門学校に、四人の個性的な女学生が通っていた。画家としての才能あふれる池田千種。式道に没頭する男勝りな星野逸子。身体は不自由ながら想像力豊かな犬飼華羊。素直で女性らしい優しさに満ちた緒方陽子。戦争の足音が近づく不自由な時代にありながら、短い青春を精一杯謳歌する彼女たちだったが、学校内で馬の死骸で作られた奇怪なオブジェが見つかったことから否応なく事件の渦中に……。 『楽園の知恵 あるいはヒステリーの歴史』牧野修著 2017.3.31、早川書房、Kindle版733円(税込) 2007年に出た同名の短編集の電子版 【目次】 病室にて 【第一章 診断】 「いかにして夢を見るか」「夜明け、彼は妄想より来る」「召されし街」「いつか、僕は」 【第二章 症状】 「インキュバス言語」「ドギィダディ」「バロック あるいはシアワセの国」 【第三章 諸例】 「中華風の屍体」「踊るバビロン」「演歌の黙示録」 【第四章 療法】 「或る芸人の記録」「憑依奇譚」「逃げゆく物語の話」 【付記・ロマンス法について】 【電書化にあたってのあとがき】 『傀儡后』牧野修著、 2005.3.31、ハヤカワ文庫JA、Kindle版880円(税込) 謎の隕石落下により、アンタッチャブルとなった大阪の街。侵入した者は帰ってくることが無いため、落下地点から半径6kmは、立入禁止区域となっていた。 危険区域に隣接する菊田服飾学院に通う函崎は、ケーターと呼ばれる操作部が口腔内に装着された携帯電話を常に使用していた。ケーターを通した音以外を嫌悪するコミュと称するグループの一人なのだ。デス・メルというグループに因縁を付けられた函崎とミシマを助けたのは菊田服飾学院の学生でありながら、人気ブランドのオーナーでもある七道桂男であった。 … 続きを読む

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『天保からくり船』『【図説】怪異百物語 江戸東京篇』

『天保からくり船』山田正紀著、YOUCHAN装画 2024.7.25、春陽文庫、1200円(税別) 光風社出版 (1994/2/1)の待望の文庫化 独断と偏見のお薦め度☆☆☆☆1/2  上野の寛永寺から出火した大火事以降、江戸に広まった奇怪な噂……  火事に巻き込まれた岡っ引き・茗荷谷の藤吉と、傘張り内職で暮らす貧乏浪人・弓削重四郎が関わりを持ったとき、不可解な出来事が頻出し始める。重四郎とは本当は何者なのか?大江戸に隠された秘密とは?  その壮大な「からくり」が明らかにされるとき、驚天動地の結末が……。  時代小説ファン、ミステリファン、SFファンとでは、一番喜ぶのはSFファンかなあという気はします(笑) 『【図説】怪異百物語 江戸東京篇』湯本豪一著 2024.7.20、河出書房新社、2200円(税別) 『図説 江戸東京怪異百物語』(2007/7月)を改題・新装 江戸時代を舞台にした時代小説を読むことが増えたので、当時の人たちがどういう事を面白がっていた(怖がっていた?)のか知りたいというのもあったので読んでみました。有名な幽霊の画とかもあり、面白いし読みやすいです。 同時期の再版、同じ江戸の怪異ということで、『天保からくり船』と一緒に紹介してみました(汗;)

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BRUTUS No.1011 24.07.15「夏は、SF。」特集号

『BRUTUS「夏は、SF。」特集号』特別定価880円(税込) 座談会「今こそSFに目覚めるとき。」(大森望x池澤春菜x大澤博隆)が読み応えがありました。浸透と拡散だなあ(笑) 目次は以下

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SFファンジン・データベース(2024年度版)

SFファングループ資料研究会謹製 SFファンクラブ探訪「SFM同好会/宇宙気流」の際にも関連書籍としてご紹介した、森東作氏製作のデータベース2024年度版です。報告が遅れてすみません。 森東作さま、毎年ご苦労様です。ありがとうございました。 登録概要: 1,グループ数:741グループ(昨年より20グループほど増えてる) 2,ファンジン種類数:1659種(50種ほど増えてます) 3,ファンジン点数:8226点(100点弱増えてます) 4,記事件数:146,791件(全項目において増加してます)

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『大阪SFアンソロジー』『京都SFアンソロジー』

『大阪SFアンソロジー OSAKA2045』正井編、谷脇栗太装画・装幀 2023.8.31、社会評論社、1500円(税別) 収録作: 「バンパクの思い出」北野勇作 「みおつくしの人形遣いたち」玖馬巌 「アリビーナに曰く」青島もうじき 「チルドボックス」玄月 「Think of All the Great Things」中山奈々 「秋の夜長に赤福を供える」宗方涼 「復讐は何も生まない」牧野修 「みほちゃんを見に行く」正井 「かつて公園と呼ばれたサウダーヂ」藤崎ほつま 「アンダンテ」紅坂紫 『京都SFアンソロジー ここに浮かぶ 景色』正井編、谷脇栗太装画・装幀 2023.8.31、社会評論社、1500円(税別) 収録作: 「京都は存在しない」千葉集 「ピアニスト」暴力と破滅の運び手 「聖地と呼ばれる町で」鈴木無音 「おしゃべりな池」野崎タラ 「第二回京都西陣エクストリーム軒先駐車大会」溝渕久美子 「立看の儀」麦原遼 「シダーローズの時間」藤田雅矢 「春と灰」織戸久貴

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「大阪SF八景―SF的想像力を刺激する大阪の景観―」関連資料

『鉄腕アトム 1』手塚治虫著 【収録作】 「アトム大使の巻」 「奇体人間の巻」 「フランケンシュタインの巻」 「赤いネコの巻」 連載当時の画像 軍艦の船首に見えるという中之島の「剣先」(昭和時代の写真) 中編『霧に沈む戦艦未来の城』福田紀一著、文藝1962年8月号掲載 写真は、大熊さんが大阪府立図書館に依頼してコピーしてもらったもの。堀先生のホームページにも記述がありますが、『日本アパッチ族』の主人公、木田福一のモデルと言われているかたです。 長編版『霧に沈む戦艦未来の城』福田紀一著、河出書房、1975 「月刊島民 中之島 Vol.19」で紹介されてます。 『小松左京マガジン創刊号』表紙書影と福田紀一先生が書かれた記事「矩を踰えず」 一応コマケン所員ですので、持ってます(笑)

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田中啓文先生関連書籍

《鍋奉行犯科帳》田中啓文著、林幸装画、集英社文庫 1巻:『鍋奉行犯科帳』2012.12.14、748円(税込) 2巻:『鍋奉行犯科帳 道頓堀の大ダコ』2013.8.21、792円(税込) 3巻:『鍋奉行犯科帳 浪花の太公望』2014.5.20、660円(税込) 4巻:『鍋奉行犯科帳 京へ上った鍋奉行』2014.12.16、682円(税込) 5巻:『鍋奉行犯科帳 お奉行様の土俵入り』2015.5.20、682円(税込) 6巻:『鍋奉行犯科帳 お奉行様のフカ退治』2015.12.17、726円(税込) 7巻:『鍋奉行犯科帳 猫と忍者と太閤さん』2016.5.20、814円(税込) 8巻:『鍋奉行犯科帳 風雲大坂城』2016.12.16、792円(税込) 《元禄八犬伝》田中啓文著、林幸装画、集英社文庫(Amazonの五冊セットの画像をお借りしてます) 1巻:『元禄八犬伝 さもしい浪人が行く』2020.9.18、792円(税込) 2巻:『元禄八犬伝 天下の豪商と天下のワル』2021.3.19、770円(税込) 3巻:『元禄八犬伝 歯噛みする門左衛門』2021.8.20、792円(税込) 4巻:『元禄八犬伝 天から落ちてきた相撲取り』2021.12.17、792円(税込) 5巻:『元禄八犬伝 討ち入り奇想天外』2022.5.20、924円(税込) 『元禄八犬伝 天から落ちてきた相撲取り』は、巨大な竜巻に運ばれて網乾左母二郎一味の隠れ家に突然関取が落ちてきた……一方、大坂中で大評判の賭け相撲興行の陰では商売敵を陥れんとする陰謀が進行していた。「世直し大明神」なる謎の人物の正体は? そこに怪力無双の八犬士・犬田小文吾が絡み、とんでもない事態に(笑) 堀晃先生の日記「マッドサイエンティストの手帳」によると力士が落ちてくるのは映画「シャークネード」から着想を得たとか。「シャークネード」シリーズは全部見ましたが、とんでもないバカ映画です(笑)

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「大阪SF八景―SF的想像力を刺激する大阪の景観―」(『Anchor KLL No.1』収録)

『Anchor KLL No.1』2024.5.31、神戸文芸ラボ、Amazonオンデマンド1760円(税込) 故眉村卓先生が開催されていた「物語・エッセイ講座」の受講生が、講座修了後も自発的に集まり文芸同好会として立ち上げたもの。 「大阪SF八景―SF的想像力を刺激する大阪の景観―」 (堀晃先生のエッセイ) 一、中之島四丁目(大阪市立科学館);手塚治虫『鉄腕アトム』(1953~) 二、中之島東端(剣先);福田紀一『霧に沈む戦艦未来の城』(1962) 三、大阪砲兵工廠跡(大阪城公園);小松左京『日本アパッチ族』(1964) 四、梅田地下;堀晃『梅田地下オデッセイ』(1978) 五、毛馬閘門;北野勇作『かめくん』(2001) 六、上町台地;牧野修『傀儡后』(2002) 七、聖天山(阿倍野);眉村卓『エイやん』(2006) 八、淀川左岸(此花区);酉島伝法『皆勤の徒』(2010) 『大阪ラビリンス』有栖川有栖編、景山徹カバー 2014.9.1、新潮文庫、630円 「ラビリンスへようこそ」有栖川有栖 「橋の上」宇野浩二 「面影双紙」横溝正史 「大阪の女」織田作之助 「大阪の穴」小松左京 「梅田地下オデッセイ」堀晃 「コンニャク八兵衛」田辺聖子 「川に消えた賊」有明夏夫 「おたふく」岩阪恵子 「天幕と銀幕の見える場所」芦辺拓 「火花1/火花2」柴崎友香 「あとがきに代えて」有栖川有栖

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