『七十四秒の旋律と孤独』久永実木彦著、最上さちこ装画
2020.12.25、東京創元社、1800円、1710円(Kindle版)
収録作:
「七十四秒の旋律と孤独」
以下《マ・フ クロニクル》シリーズ
「一万年の午後」「口風琴」「恵まれ号 Ⅰ」「恵まれ号 Ⅱ」「巡礼の終わりに」
第八回創元SF短編賞受賞作「七十四秒の旋律と孤独」をはじめ、人類が滅亡したあとの宇宙で、ヒトの遺した教えと掟に従って宇宙を観測し続けるロボットたちの日々を綴る連作〈マフ クロニクル〉の全六編を収録。永遠の時を生きる美しいロボットたちと、創造主である人間をめぐる新たな神話がここに。
第8回創元SF短編賞受賞作
2017.7.28、東京創元社、kindle版、198円〈空間めくり(リーフ・スルー)〉と呼ばれる時空転移技術が開発され、宇宙交易が活発になった未来。
紅葉は宇宙貨物船グルトップ号に搭載された朱鷺型のAIを搭載された人型戦闘兵器。 〈空間めくり〉の際の人間が認識できない七十四秒の閉じられた時間、貨物船を襲撃から守っている。しかし、運行開始から一度も襲撃を受けたことのないグルトップ号の乗組員たちは、紅葉のことを“空焚きのポット”と揶揄し、その存在をほとんど無視していた。自らの存在意義に疑問を持つ紅葉だったが、あるときグルトップ号が〈空間めくり〉中に海賊に襲われた。
加藤画伯による、表紙画がなんとも格好良いですね。この戦闘タイプのロボットと、短編集の書影(最上さちこ装画)からうかがえる可愛らしいロボットとの対比が内容にどう関係しているかも読みどころの一つです。 「第42回日本SF大賞: 選評冊子」日本SF作家クラブ編
2022.4.17、日本SF作家クラブ出版、Kindle版、500円
目次
第四十二回日本SF大賞『大奥』
第四十二回日本SF大賞 最終候補作品(作品名五十音順)
『暗闇にレンズ』高山羽根子(東京創元社)
『ゴジラS.P〈シンギュラポイント〉』TVアニメ・高橋敦史監督(東宝)
『七十四秒の旋律と孤独』久永実木彦(東京創元社)
『ポストコロナのSF』日本SF作家クラブ編(早川書房)
『まぜるな危険』高野史緒(早川書房)
「第四十二回 日本SF大賞」選評
草上仁、小谷真理、白井弓子、三雲岳斗
『ウカイロ9「THE END IS THE BEGINNING IS THE END」』
2019.8.11、スミダカズキ、2000円
収録作:
菅野ぽんた「illustration」、おがわさとし「It is no use crying over spilt softcream.」、樋口恭介「円柱」、牧野修「ウロボロス的言葉尻尻取り法」、理山貞一「ノーモア・ノーマンズランド」、okama「かっこいい人」(2号より再録)、司淳「司淳のスキスキ大好き」(1号より再録)、さくらい「イエス、マイロード」、
久永実木彦「帳尻が合う」
YOUCHAN「クルトさん」、栗原ちひろ「ハッピーエンドは間に合った」、西崎憲一「ことわざ戦争」、青木俊直「pass」、飛 浩隆「洋服2」、吉田隆一「物語に都合なんてあるものか『リズと青い鳥』についての結論なき所感」 、茂十郎「聞かぬが仏 言わぬは、」、阿部洋一「兆し」、秋永真琴「MI ~古本屋の少女~」、葉野宗介「真実のかくれんぼ」、日高トモキチ「クリストファーロビンの破壊と創造」、田中啓文「ねずみ盗人」、U10「illustration」、田中哲弥「シアトル」、岡崎二郎「私は如何にして心配するのを止めてパソコンを愛するようになったか」、ミヤザワタケシ「晩餐」、北野勇作「オリンピック防衛隊 第零話【生きる?】」、ナンバタカヒロ「一つのメルヘン」、しま「One and Enough」
『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』東京創元社編集部編、瀬戸羽方装画
2019.10.31、株式会社東京創元社、Kindle 版、855円
収録作:
「未来への脱獄」松崎有理
「終景累ヶ辻」空木春宵
「時は矢のように」八島游舷
「ABC巡礼」石川宗生
「ぴぴぴ・ぴっぴぴ」久永実木彦
「ゴーストキャンディカテゴリー」高島雄哉
「Too Short Notice」門田充宏 『SCI-FIRE 2021』特集:アルコール
【目次】
★ゲンロンSF新人賞正賞 全作家の書下し
高木ケイ「進化し損ねた猿たち」
天沢時生「ナキオ」
琴柱遥「悪魔から盗んだ女」
榛見あきる「大学六年生。密造酒、泥酔オセロ、」
田場狩「酩酊」
河野咲子「みそかごとめく」
★謎のマイクロノベル「食パン小説」
食パンにかな文字をスタンプする―― 雑誌『小学一年生』ふろく「ドラえもんアンキパンメーカー」で、食パンが小説になった!?
北野勇作・飛浩隆・久永実木彦
★書き下ろしアルコール小説・酩酊編
佐川恭一「職、絶ゆ」、今野明広「恋愛レボリューション12」
★書き下ろしアルコール小説・酒怪編
久永実木彦「ガラス人間の恐怖」
吉羽善「或ルチュパカブラ」、藍銅ツバメ「蛇酒なんて置いてかないで」
★書き下ろしアルコール小説・無重力
谷田貝和男「星を飲んだ話」、中野伶理「金魚酒」、揚羽はな「Pity is akin to Love」
★書き下ろしアルコール小説・禁酒法
進藤尚典「お酒かな」、常森裕介「酔いどれ探偵vs泥酔した容疑者たちvsアルコール検知器」、遠野よあけ「しゅ」
★書き下ろしアルコール小説・壺中天
井上宮「魔法博士と弟子」、稲田一声「掌の怨念」、名倉編「酒売りの少女(ディオニュソス・ガール)」、櫻木みわ「ジョッキー」
★高丘哲次「実録ゴッドガンレディオ VS. サイファイア抗争史」
遠野よあけ「ぼくがダールグレンラジオで果たしたこと」
『10文字ホラー 1』氏田雄介編
2021.9.1、星海社 e-FICTIONS、Kindle版、1416円
Twitterで話題沸騰の10文字ホラーが待望の書籍化!
たちまち集まった10万作から精選した極上ホラーアンソロジー第一弾。
「無口で冷たい君が好き」久永実木彦
『2084年のSF』日本SF作家クラブ編
2022.5.25、ハヤカワ文庫JA、Kindle版、1188円
収録作品:
池澤春菜「まえがき」
【仮想】
福田和代「タイスケヒトリソラノナカ」、青木和「Alisa」、三方行成「自分の墓で泣いてください」
【社会】
逢坂冬馬「目覚めよ、眠れ」
久永実木彦「男性撤廃」
空木春宵「R__ R__」
【認知】
門田充宏「情動の棺」、麦原遼「カーテン」、竹田人造「見守りカメラ is watching you」、安野貴博「フリーフォール」
【環境】
櫻木みわ「春、マザーレイクで」、揚羽はな「The Plastic World」、池澤春菜「祖母の揺籠」
【記憶】
粕谷知世「黄金のさくらんぼ」、十三不塔「至聖所」、坂永雄一「移動遊園地の幽霊たち」、斜線堂有紀「BTTF葬送」
【宇宙】
高野史緒「未来への言葉」、吉田親司「上弦の中獄」、人間六度「星の恋バナ」
【火星】
草野原々「かえるのからだのかたち」、春暮康一「混沌を掻き回す」、倉田タカシ「火星のザッカーバーグ」
榎木洋子「SF大賞の夜」
「小説すばる」2021年4月号、873円
【コラム】
「私的偉人伝」久永実木彦 【第1回】「読んで実木彦」(ゲスト:アマサワトキオ先生)
https://www.youtube.com/watch?v=QRv2Y7UQz
一番新しいのは【第18回】
【第19回】https://www.youtube.com/watch?v=L8ujhQMTmEs
【第20回】が追加されました。https://www.youtube.com/watch?v=u7t1ZJp2E9M
note 久永実木彦 「宇宙の果てのソファ」
https://note.com/10tombs/