『SFへの遺言』小松左京著
対談者:石川喬司、大原まり子、笠井潔、高橋良平、巽孝之、森下一仁(構成)
’97/6/30、光文社、1800円
<われわれに未来はあるのか?>“世界沈没”を救う提言
人類とその文明の行方を精力的に問い続けてきた著者が、21世紀を目前にして自らの全力疾走の足跡を振り返り、後に続く世代にバトンタッチの夢を託す。時代を先取りした知性の苦闘の記憶であり明日への貴重な提言でもある。 作家:石川喬司
堅苦しい話ばかりではなく、日本SF黎明期の爆笑エピソードもあり、楽しめます。
『3・11の未来』日本・SF・想像力
笠井潔/巽孝之監修、海老原豊/藤田直哉編集
’11/9/11、作品社、1800円
■はじめに
小松左京「序文――3.11以降の未来へ」
■第一部 SFから3.11への応答責任
笠井潔「3.11とゴジラ/大和/原子力」
【鼎談】笠井潔・巽孝之・山田正紀「3.11とSF的想像力」
豊田有恒「原発災害と宇宙戦艦ヤマト」
スーザン・ネイピア「津波の時代のポニョ――宮崎駿監督に問う」
■第二部 科学のことば、SFのことば
瀬名秀明「SFの無責任さについて――『311とSF』論に思う」
【座談会】谷甲州・森下一仁・小谷真理・石和義之「小松左京の射程――『日本沈没 第二部』をめぐって」
八代嘉美「『血も涙もない』ことの優しさ」
長谷敏司「3.11後の科学とことばとSF」
田中秀臣「物語というメビウスの環」
仲正昌樹「SFは冷酷である」
海老原豊「一九七三年/二〇一一年のSF的想像力」
■第三部 SFが体験した3.11
新井素子「東日本大震災について」
押井守「あえて、十字架を背負う」
野尻抱介「原発事故、ネットの混沌とロバストな文明」
大原まり子「3.11以降の未来への手紙」
クリストファー・ボルトン「流れ込む、分裂する言葉――3.11以降の安部公房」
■第四部 3.11以降の未来へ
桜坂洋「フロム・ゼロ・トゥ・201X」
新城カズマ「3.11の裡に(おいて)SFを読むということ」
鼎元亨「3.11後の来るべき日本」
藤田直哉「無意味という事」
■結語――またはゼロ年代の終わりに
巽孝之