『播磨国妖綺譚』上田早夕里著、マツリカ装画
2021.9.20、文春e-book(Kindle版)、1700円
舞台は室町時代、播磨国。律秀と呂秀の兄弟は、庶民を相手に病を診て、薬を方じ、祈祷によって物の怪を退ける法師陰陽師。だが、実際に物の怪が見えているのは弟の呂秀だけだった。
ある晩、呂秀のもとに恐ろしい異形の鬼が現れる。鬼は、かつてかつて蘆屋道満に仕えた式神で、三百年以上も新たな主を求めていたのだった。
「鬼は人ができぬことをする、人は鬼ができぬことをする。ただ、それだけだ」
収録作:
「井戸と、一つ火」「二人静」「都人」「白狗山彦」「八島の亡霊」「光るもの」
人間の指導原理は古代から現代において、呪術→宗教→科学と変遷を遂げてきたわけですが、これはまだ呪術と宗教の狭間で暮らしている庶民の生活に寄り添って書かれた物語です。骨太の作品が多い印象の上田先生ですが、これはほどよく力が抜けている感じで広く一般の読者にもお薦めですね。
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