ふくろうの本「野田SFコレクション」

『図説|ロボット 野田SFコレクション』野田昌宏著
2000.11.30、河出書房新社、ふくろうの本、1800円
序章:ロボットに託した人類の夢
1,ロボットSFの誕生
2,花開くパルプSFの時代
3,ロボットとアンドロイド
4,ロボット三原則の成立
5,戦後SF雑誌を飾ったロボットたち
別章|アメリカSF雑誌の歴史
おわりに|いじらしいロボットたちよ……


『図説|ロケット 野田SFコレクション』野田昌宏著
2001.8.30、河出書房新社、ふくろうの本、1800円
はじめに|夢の船の航跡を追って……
序章|宇宙ロケット開発史
1,現代宇宙船のゆりかご
2,ロケット新時代の到来
3,宇宙には美女がよく似合う
4,現実に追いつかれた宇宙船
5,宇宙船の考古学
おわりに|ロケットのさらなる進化を願い……




『図説|異星人 野田SFコレクション』野田昌宏著
2002.5.30、河出書房新社、ふくろうの本、1800円
はじめに|聖徳太子も火星人をご存じだった!
1,最初に火星人ありき……
2,パウルの描く異世界の生物
3,何でもありの異星人と美女
4,まともな異星人たちの肖像
5,エド・カーティアと星間生物圏(ディヴィド・カイル「星間生物圏」全訳)
6,異星人の考古学
「SF雑誌年表」
おわりに|異星人はSF雑誌から逃げた……


故野田氏ご推薦のフィンレイのイラスト。
特に女性のヌードが絶品とか。
右はメリットの『黄金郷の蛇母神』のイラスト
『図説|異星人 野田SFコレクション』より引用



話題に出ていたフリースのイラストは、『火星人ゴーホーム』の表紙画が有名ですが、右はシマックのヒューゴー賞受賞作短編「大きな前庭」のイラスト
『図説|異星人 野田SFコレクション』より引用

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「宇宙気流」(SFFC探訪関連)

SFファンクラブ探訪「SFM同好会/宇宙気流」
現在入手可能な「宇宙気流」誌の表紙画です。
内容等については、森田裕氏の「宇宙気流のページ」にリンクしてます。
「宇宙気流チェックリスト」
SFファンクラブ探訪「SFM同好会/宇宙気流」前編(森田裕氏へのインタビュー)
SFファンクラブ探訪「SFM同好会/宇宙気流」後編(林芳隆氏へのインタビュー)


84号の内容


85号の内容


86号の内容


87号の内容


88号の内容


89号の内容


90号の内容


91号の内容


92号の内容



93号の内容
欠品中。再刊予定あり。→2022.02月再刊されました。


94号の内容


宇宙気流95号「宇宙気流 No.95」発行:SFマガジン同好会、編集:林芳隆、500円
(復刻)横田順彌 初期作品集(5) サイレントスター篇(3)
  「黄金の天馬」  1969
(復刻)題名未定新コラム 第三回A 1969 印刷人その三
(復刻)題名未定新コラム 第三回B 1969 加賀見 旭
(復刻)KYUCON特集(第8回SF大会)
   KYUCON顛末記          加藤義行
   小松左京答える         「宇宙気流」特別取材班
   インサイド・Qコン特集!!      インサイド執筆者一同軽薄
   九コン駆け足ハイライト      三田皓司
   第八回日本SF大会報告    てんたくるす57号 KYUCONレポート号
   Qコン自己反省          松崎真治
(評論)「火星年代記」再び        中川龍夫
(翻訳連載)ブラックフレーム(5) スタンリイ・G・ワインボウム 古賀英治訳
SF気流(おたより)
あとがき                林芳隆


宇宙気流96号『宇宙気流 No.96』August 2023,VOL.21 No 1
表紙画:三五千波
発行:SFマガジン同好会、編集:林芳隆、500円
(復刻) 横田順彌 初期作品集(6) サイレントスター篇 (4)
「友よ、明日を……」1969
(復刻) 題名未定新コラム 第2回 1969 横田順彌
(復刻)新・題名未定新コラム 第2回 1974 横田順彌
(復刻) 加藤義行 特集
「日バグちゃんに気を付けて」 1970
「宇宙気流祭レポート『祭りだ! ワッショイ!』」 1970
(エッセイ)「私はなぜ大学SF研に入られなかったか」御前憲廣
(エッセイ) 「ゲリファント問題」御前憲廣
宇宙気流年表 第5回 (1969) 林芳隆
(評論) 「『バーミアン』 の後に来るもの」中川龍夫
(翻訳連載) 『ブラックフレーム (5) 』スタンリイ・G・ワインボウム著、古賀英治訳
「SF気流 (おたより)」
「あとがき」林芳隆

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「昭和50年男 特集『オレたちのリアルなSF』」

こんな雑誌が出ていたとは(汗;)
特集「オレたちのリアルなSF」
chap.1「遭遇」
・SFの新たな地平を見せてくれた押井守
インタビュー記事です。押井監督とは生年が一緒(s26年)なので、おっしゃっていることは凄くよく分かる。同じ年頃にこういう文化を共有してたというのは影響大ですよね。映画のターニングポイントが「2001年宇宙への旅」「ブレードランナー」「エイリアン」の三作だというのも、全く同意です。
・SFマインドを育んだ『大長編ドラえもん』
「映画版ドラえもん」面白いっす。TV放映を楽しみにしてます。関係ないけど、子供が小学生の頃、正月映画の「ゴジラ・シリーズ」にうちの子供たちと剣道のチームメートを引き連れて毎年(3年くらい)行ってました。
・本格SFの世界への水先案内人 高千穂遙
「クラッシャージョウ」と「ダーティペア」は、ほんと名作。「ダーティペア」は、可愛い女の子のペア(グループ)が無茶苦茶するという設定の先駆けじゃないのかな。
・昭和50年男のアニキ 大槻ケンヂ が語るのほほんSF講義
スチールを拝見すると風格が出てきたなあと。筋少のころは独特のメイクと相まってとにかく格好良かった。「くるぐる使い」の著者近影が、筋少のメイクに和服で、それが決まっていてもの凄く作家然としていた。

chap.2「人間」
・現代社会の問題を照射する SFのチカラ 平野啓一郎
・サイバー化が進んだ世界が提示する新しい価値観 攻殻機動隊シリーズ
・現実に根ざした描写が未来を予見 神山健治 の眼
・鍛えられた肉体が非現実な世界と見事に調和 A・シュワルツェネッガー
・筋電義手 i-limb quantum「日本第1号」ユーザーに聞く
映画『T2』で描かれた未来は今!?

chap.3「技術」
・できるのか? 何が大切なのか? サイエンス作家・竹内 薫が解説
SFで描かれた科学技術。現実には?
・時間旅行を夢見させてくれる『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
・賢い、強い、速い! 夢のクルマ『ナイトライダー』

chap.4「新世界」
・宮崎 駿が生み出したオリジナルSF ナウシカが起こした奇跡
・オレたちの心の深部に今も突き刺さる『AKIRA』の衝撃
・生物学の専門家・福岡伸一教授に聞く『寄生獣』から読み解く “生命”
福岡伸一先生登場で驚き(笑)実はご著書を読んでます。
・ミスター・ショートショート 星 新一 1001の輝き

chap.5「ショー」
・『キャプテンEO』『ムーンウォーカー』マイケル・ジャクソンのSFマインド
・空想だった世界が目の前に見えた つくば科学万博

chap.6「名作ガイド」
映画・マンガ・アニメ・ゲーム・小説
・リアル昭和50年男3人組「S50スリー」出張トーク
オレたちが思い描いていたリアルなSF未来

現在NHKBSで放映中の「ウルトラセブン」登場のポインターのプラモの広告が載ってる。う~ん、欲しいけど積んどくになるから買わないかなあ(汗;)

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「日本SFフェスティバル・岡山会場 プログラムブック」


「日本SFフェスティバル・岡山会場 プログラムブック」
1983年4月24日 三木記念ホール
片付けしていたら懐かしいパンフが出てきました。
岡山で開催された唯一のSF大会です。
私はスタッフじゃなかったのですが、岡山SFファンクラブの仲間が大勢関わっていたはずです。
「SFファンクラブ探訪 岡山SFファンクラブ編」はこちらから



「SFフェスティバル参加者三原則」
ロボット三原則のぱくりなんですけど、私は第一条を忠実に守って、一切サイン等をしてもらいませんでした。あ~、もったいない(汗;)
見ていると、眉村先生に「ホシヅル」を書いてもらっている参加者に出くわしました。う~ん、なぜに?


実行委員長の塩見さんの巻頭言。
岡山SFファンクラブ重鎮、当時の会誌「テクタイト」編集長でもあります。



「プログラム」
式次第なんですが、岡山SFファンクラブの松岡さんが、司会をしていたはず。
ゲストのマンガ家中山星香さんに、鋭い質問をしていた気がします。
ご本人に聞いてみよう。




作家の方々からのメッセージ
左のページは、
矢野徹先生、新井素子先生、橫田順彌先生。



右のページには
筒井康隆先生、半村良先生、かんべむさし先生、野田昌宏先生
からのメッセージが



「奥付」
表紙はちょっと良い紙質の光沢紙ですが、表2、表3、表4には何も印刷されてません。予算の関係かなあ(汗;)

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『播磨国妖綺譚』上田早夕里著

播磨国妖綺譚
『播磨国妖綺譚』上田早夕里著、マツリカ装画
2021.9.20、文春e-book(Kindle版)、1700円
 舞台は室町時代、播磨国。律秀と呂秀の兄弟は、庶民を相手に病を診て、薬を方じ、祈祷によって物の怪を退ける法師陰陽師。だが、実際に物の怪が見えているのは弟の呂秀だけだった。
 ある晩、呂秀のもとに恐ろしい異形の鬼が現れる。鬼は、かつてかつて蘆屋道満に仕えた式神で、三百年以上も新たな主を求めていたのだった。
「鬼は人ができぬことをする、人は鬼ができぬことをする。ただ、それだけだ」
収録作:
「井戸と、一つ火」「二人静」「都人」「白狗山彦」「八島の亡霊」「光るもの」
 人間の指導原理は古代から現代において、呪術→宗教→科学と変遷を遂げてきたわけですが、これはまだ呪術と宗教の狭間で暮らしている庶民の生活に寄り添って書かれた物語です。骨太の作品が多い印象の上田先生ですが、これはほどよく力が抜けている感じで広く一般の読者にもお薦めですね。

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『国萌ゆる 小説:原敬』関連資料

『国萌ゆる 小説:原敬』『国萌ゆる 小説:原敬』平谷美樹著、浅野隆広装画
2021.10.15、実業之日本社、1900円
日本初の本格的政党内閣を率いた政治家、激動の生涯。理想の国家を目指した平民宰相・原敬。
没後100年記念、傑作大河巨編!
憲政史上初の「平民宰相」原敬。
盛岡藩士の子として生まれ、戊辰戦争での藩家老・楢山佐渡の死に際し新しい国造りを志す。
維新後士族をはなれ平民となり、新聞記者、外交官、官僚として頭角を現し、政治の世界へ転じたのちは藩閥政治から政党政治への刷新を掲げる。
第19代総理大臣となり日本の政党政治、民主主義の基礎を築くが、1921年11月4日、東京駅で暗殺される。
原の出身地・岩手在住の歴史時代作家が、理想を追い続けた稀代の政治家、そして家庭での知られざる等身大の姿も描ききった、渾身の大河小説。


第100代首相

岡山の山陽新聞2021年10月3日(日)9面掲載の「あす第100代首相誕生」と銘打たれた特集記事
右に戦前戦後の「歴代首相の変遷」と、左に歴代首相の出身地の図が入っています。節目の100代首相と言うことで、こういう特集記事がくまれたのでしょうね。
「帝国議会を尊重するよう求める声が高まった大正デモクラシー期の1918年、立憲政友会総裁だった原敬が19代に就いた。初の本格的な政党内閣とされる。」と記されています。(右の図では1920年初のメーデーと記された写真から、24代の加藤高明氏のところに線がつながってますが、これは誤りで、原敬氏と結ぶべきですね)
岩手県出身の首相としては、原敬・斉藤実・米内光政・鈴木善幸と4名が。18県が0であることを考えると、多い方です。ちなみに岡山県出身者は、犬養毅・平沼騏一郎・橋本龍太郎の3名です。

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SFファンジン・データベース(2021年度版)

「SFファンジン・データベース 2021」
SFファングループ資料研究会謹製
「高井信先生著者インタビュー」の際にも関連書籍としてご紹介した、森東作氏製作のデータベースです。
森東作さま、毎年ご苦労様です。ありがとうございました。

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「星群ノベルズ」「星群」(「星群の会」関連本)

「星群ノベルズ」の補足(文責:石坪光司)
インタビューにお答えした五号以降についてのトピックスをお伝えします。


「星群ノベルズ」5号
『塔と言う名の箱舟』では菅浩江さんの「ブルー・フライト」も掲載されており、故矢野徹先生の強い推薦でSF宝石1981年4月号SF宝石掲載に掲載され、それを期に大作家へと育っていかれました。



「星群ノベルズ」8号
『伝説・永劫都市』では、虚青裕さんが「影に満ちる領土の星」で1983年SFファンジン大賞創作部門受賞。その後SFA83年10月号同人誌推薦推薦作で掲載されました。またこの号では、故石飛卓美さんも掲載されています。



「星群ノベルズ」9号
『光の賢者』では、故石飛卓美さんが 「ミネルヴァの森話」で1985年SFファンジン大賞創作部門受賞。その後SFA85年4月号に掲載されました。またこの号では井上祐美子さん、小沢淳さんも掲載されています。



「星群ノベルズ」
10号『エデンの産声』では、山本弘さんが 「シュレーディンガーのチョコパフェ」で1986年SFファンジン大賞創作部門受賞。その後、プロとして大活躍されています。またこの号でも井上祐美子さん、小沢淳さんも掲載されています。



「星群ノベルズ」
12号『虚夢の風』では、土本鷲さんが 「ピエール・モンテ除霊記録」で1987年SFファンジン大賞創作部門受賞されています。



「星群ノベルズ」
17号『カライナに風は輝く』では、山崎竜史さんが 「カライナに風は輝く」が『宇宙塵』196号に掲載され、2000年SFファンジン大賞創作部門受賞されています。


このように「星群ノベルズ」から多くのSFファンジン大賞創作部部門の受賞者や大活躍されるプロ作家を産みだしました。
振り返って見ると、上記のうち17号を除く5冊は、アンソロジーのタイトルが全て私の作品でありました。
自己紹介にもありますが、第六回ハヤカワSFコンテストで最終候補作に残った時も、佳作ながら、その後見事に花開いたのは大原まり子さんでして、どうも他の人を後押しするような運命だったのかと、ふと思いました。
<石坪光司>

—————————ここまで————————–
その他にも、「星群」のトピックとなる号の書影を石坪さんから頂きましたので、以下に掲載します。
「星群」創刊号
記録として、“「SFマニア」等を発行した「超人類」の高橋正則が、村上栄次を編集者に据えて創刊した雑誌である。”との記述があります。



「星群」38号
矢野徹先生の対談、水鏡子先生のエッセイ、巽孝之先生のエッセイ、堀晃先生の対談、眉村卓先生の対談等々と盛りだくさんかつ本格的な内容。



「星群」50号記念特集号
創作7編として、石坪光司氏、川村滋氏、山本弘氏、嬉野泉氏、亀沢邦夫氏、石飛卓美氏、後藤俊夫の諸作品が掲載されています。



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「星群の会」関連本(FC探訪)


SFアドベンチャー誌、1980年12月号
表1の装画は生頼範義先生。相変わらず凄みがある。

表1の左下に“同人誌推薦作:石坪光司”と記されてます。
「塔<バベル-75>」石坪光司著、加藤直之イラスト
バベル-75、それは高さ1700mの巨大な閉鎖都市であった。中には数百層のフロアと、中央部には直径80mのスーパーシャフトと呼ばれるパイプが有り、そこからバベル-75の三千万人の住民に必要な物資が供給されるのだ。

眉村先生と荒巻先生の対談「SF作家への道」と荒巻先生の「SFの発想と作法―同人誌評 ハードSFをプロジェクトする」が掲載されており、両方で「塔」が取り上げられてます。特に後者では、6頁中2頁強が「塔」に関してです。



「星群 No.88」山崎隆史表紙画
椎原豊編集、2018.10.1
収録作:
「ああ遠州灘」雫石鉄也
「ガレージ・ワンダーランド」松本優
「つかのまの・・・・」椎原悠介
「肩こり腰痛水滸伝」雫石鉄也



「星群 No.89」山崎隆史表紙画
椎原豊編集、2019.4.1
収録作:
「雲上の言霊」「問題解決」石坪光司
「倉田看護師の手」「観覧車は回る」雫石鉄也
「吐息まじりで飴を噛む」松本優
「『輝』(かがやき)」篁はるか
「前号批評」伊藤猛



「星群 No.90」山崎隆史表紙画
椎原豊編集、2020.1.10
収録作:
「幻影団地の風」「遅れた男」「十三・・・四」石坪光司
《食堂ジンベイ メニュー その1》
「ダンブツオオデンキウナギの蒲焼」「かぜひきサンタ」「風待草」「三角頭のサンショウウオ」雫石鉄也
「薔薇マチルダ」「逃亡」「魔女の棲んでいた穴」倉見和直
「青っぽい夜明け」松本優
「モデル」篁はるか
「前号批評」伊藤猛



「星群 No.91」山崎隆史表紙画
椎原豊編集、2021.2.10
収録作:
「夢言葉」石坪光司
〈ショートショート3選〉
「ひとまる鉄道」「くっしゃみ金メダル」「雨中の戦士」雫石鉄也
《食堂ジンベイ メニュー その2》
「シングルモルトウィスキー イブキ二十五年」雫石鉄也
「ピストル・ナイト」松本優
「彼の最初の有益な仕事」「三番目を予想する」椿廣子
《山尾健 民族伝説SFシリーズ》
「山岳山羊率いて」青木春樹
「名知らぬ花」「早春」「ストライプの雨」倉見和直
《呪い神社 ~》
「家内安全・疫病退散・呪い成就」三吉直子
「強い女は隣にいる」篁はるか
「エッセイ ただのおやじ日記」速水正仁
「エッセイ コロナ戦記」伊藤猛
「前号批評」伊藤猛


「星群の会」ホームページ(ここから「星群」購入できます)

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岡本俊弥先生著者インタビュー関連本

岡本俊弥氏の著作には、最新の知見を基にしたコアSF系の短編と、幻想色の濃いファンタジー系の短編がありますが、その境はシームレスに繋がっている感じです。
“新しい酒は新しい革袋に盛れ”とは、よく聞く警句の一つですが、岡本俊弥氏のSF系短編は、“新しい酒を古い革袋に盛る”ことで成功している珍しい例だと思います。SFは扱う題材が題材だけに、あまり懲りすぎると“宇宙人を抽象画で描く(©今岡清)”ことになるので、ひょっとしたらSFにおいては違う意味の警句になるかも。
そんな中でも、特にSFファンにお薦めなのは“機械の精神分析医”シリーズ。 主人公は、機械の故障解析を行う調査会社に属し、一般には”Behavior Analyst of Things:BAT”通称“機械の精神分析医”と呼ばれる。(以下BAT)
設定の解説としては、“「深層学習」はプログラムではない。仮想的なニューロ・ネットワークによるパターンマッチングが基本なのだ。数式を解いて答えを出しているわけではない。そういう機械の内部動作を、手続き型のプログラミング言語のようにデバッグすることはできない。機械がなぜそうしたのかを知るために、機械専門のアナリストが必要になる。”(以上引用)
以下、ネタバレのところは白いフォントにしていますので、未読の方は無理に見ようとしないで下さい(笑)
また、これだけの内容とページ数がありながら、380円という価格はコスパ抜群だと思います。Kindleアンリミテッドの会員の方は無料で読めますし。
「岡本ワールド」、お薦めです。

『機械の精神分析医』岡本俊弥著 2019.7.7、スモール・ベア・プレス、Kindle版、380円
収録作:
「機械の精神分析医」BATシリーズ
無人軍用機が事故を起こし、事故の原因として、インテリジェント・ボルトが疑われる。極めて限られたセンサしか持たないIoTボルト内のストレージに、なぜか「酷薄な笑みを浮かべる金髪の少女」の画像が紛れ込んでいたのだ。
「機械か人か」BATシリーズ
TOP500の一位である国産スパコン「垓」での創薬研究に従事する研究者から楳木に依頼が届く。「垓」内部からの、出所不明の救いを求めるメッセージが届いたというのだ。「垓」は、物理シミュレーションで感染症に有効な薬を瞬時に探すこともできる能力がある。
(この方法は、新コロナウィルスに合致したmRNAを製造する過程と同じだなあと思ったいたらインタビューでも言及されてます。以下ネタバレあり)
実はその「垓」と「量子コンピュータ」を結合させて兵士のスーパー脳を開発するプロジェクトでの出来事だったのだ。というわけで、題名の「機械か人か」は二重三重の意味を持ってくる。
「にせもの」BATシリーズ
人事部に、VR面談で採用予定の人間が、実在の人間ではないのではないかとの垂れ込みが寄せられた。(以下ネタバレあり)
電子的に生成された魅力的な人間のアバター(実在はしてない)の事案。機械知性なら、最も人間性を発揮する模倣ができ、年期を積んだ人間ほど簡単にだませる。なぜなら経験こそが機械学習のポイントだからだ。←なんとそうなのか!
「衝突」BATシリーズ
AIによる自動運転のドローン同士の衝突事故の話。自動運転車に搭載されたAIが「トロッコ問題」をどう解くかというと、八島游舷先生の星新一賞受賞作「Final Anchors」もありますが、あちらが理知的な構成とエモーショナルな展開であるのに対して、こちらは、本質的でクールであると言えると思います。。
「シュムー」BATシリーズ
倒産寸前の企業を買い取り、AI導入により事務職員を極限まで減らし利益がでるようにすることによって収益を上げて大きくなった会社からの依頼。
「シュムー」とは、入力と応答とのマップを多層に積み上げていくと、三次元の図形 が見えるようになる、それをシュムーと呼ぶ。(以下ネタバレあり)
赤字になった会社の欠陥をそのまま引き継いだAI化された会社は、更なる劣化も凄いスピードで進むというのはなんか本当ぽく聞こえる。
「マカオ」
急なマカオへの出張命令。それが総ての発端だった。チケット料金の関係で弾丸ツアーとなったその出張は、マカオのカジノリゾート誘致のプロジェクト絡みであった。
「人事課長の死」
AIによる多方面からの人事評価、その結果は絶対だった。今まで肩を叩く側だった人事課長は、ある日解雇を告げられる。そうして次に就くべき職業はアクターだと告げられる。(以下ネタバレあり)アクターといっても、AIが書く小説の肉付けに使われる経験・記憶を提供する役回なのです。

「ノンバルとの会話」
ノンバルは、道路標識を思わせる形をした会話を主体とするコミュニケータの一つ。収集した仕草や顔の表情・声から相手の感情の動きを読み取り、相手に最も適した声質と適切な相づちによって、人の情動を操ることが出来る。そのノンバルが引き起こした思いもかけない災厄を描く。
「摩天楼2.0」

旧来の友人から、自宅に招待したいと連絡が届く。そこは摩天楼と呼ばれる神戸にある高さ2.5kmにも及ぶ超高層建築の中だった。
「ビブリオグラフィ」
主人公が、亡くなった父親の住居に立ち寄り書架を見ていると見慣れぬ本に気が付く。記憶に関する研究をしていたエンジニアである父にしては珍しい本だ。『黎明期の階』と題されたその本は、BNFである父が書いた評論集でもあり、そのジャンルの体系的な資料集でもあった……(以下ネタバレあり)
還暦を迎えてまだ四年目の父が亡くなったとあるので、ほぼ現在の岡本俊弥氏の年齢と同じと思われる。しかも人工知能技術による“もうひとつの人生”生成の研究


『2038年から来た兵士』』岡本俊弥著、Photo by HIZIR KAYA on Unsplash
2020.1.24、スモール・ベア・プレス、Kindle版、380円
収録作:
「二〇三八年から来た兵士」
混雑する都会の地下鉄に突然自動小銃を持ち出現した老人は、自らを日本共和国の兵士だと言うのだが……(以下ネタバレあり)
若者VS老人の対立をエスカレートさせた作品。老人は生産性が無いから要らないというのは、昔から姥捨て山とかあって、それがない時代の方が短いかもです。平谷美樹先生にも同じ題材の『でんでら国』という傑作がありますが、岡本先生の描く世界はもっとアナーキーなようです。
「渦」
微生物量産化に取り組むベンチャー企業の開発者は、世界の異常気象をチェックしてブログに上げるのが趣味だった。(以下ネタバレあり)
プラスチックを分解する微生物と、異常気象を俎上に上げて料理した作品。この着想は鋭い。限界生物に詳しいというと長沼毅先生。極限環境(熱水火口も含む)にも色々な微生物が生息していて驚くばかり。藤崎慎吾先生は、マントル菌とか電気を喰う菌(地震を起こす菌)とかネタにされてましたね。
「汽笛」
少年が見たその蒸気機関車は、何軸もの動力輪を持った巨大なものだった。巨大な蜘蛛にも似た機械によって、異星人が支配するホロコースト後の地球。既に支配者と人類の穏やかな関係(人類側から見れば諦めの境地)が続く世界でのボーイミーツガール。
「水面」
起きたらそこは水底だった。屋根のはるか上で、光が揺らめく水面の意味する異変とは。(以下ネタバレあり)記憶や人間の精神活動は、われわれが考えるほど崇高なものではないのではないかという岡本先生の考えが良く出ている作品。わかっちゃいるけど、もの悲しい。
「ザ・ウォール」
ある日出現した壁は、日本全土を壊滅させ、残った人々の生活をも激変させる。(以下ネタバレあり)小松先生の『物体O』のような話。しかし生きている限りは働いて生きる糧を得なければいけない。ラストに現在の実際の状況が示唆されるが、それはあまりにも暗い未来を指さし示すのみ。
「五億年ピクニック」
夜のオフィスで受けた怪しい電話は、火星不動産のデベロッパー業者からの勧誘だった。年代を区切って、火星にたった一人だけ住むというその案件の本当の目的とは。
「消滅点」
ある日突然発生した爆縮による猛烈な突風と今なお続く強烈な電波障害。壊滅したN県にあった自宅と家族の安否を確認するために、立ち入り禁止区域に入った男の見たものとは。
「梅田一丁目明石家書店の幽霊」
かつて梅田一丁目にあった書店の直営の喫茶店では、趣味を同じくするモノ達がよく定例会を開いていた。そこに出没する林田という戦前のパルプ雑誌に詳しい年齢不詳の男が居た。
「流れついたガラス」
大学新入生の主人公は初めて小説を翻訳する。ディレーニイの「ドリフトガラス」とか、チャーリー・ブラウンとか懐かしいし単語が(笑)海外のファンジンというと、小谷真理女史が頒布されていた「SF-Eye」というのを購読していました。まあ英語だし、内容はほとんど読んではなかったのですが、毎年郵便局から送金していたのは覚えてます。見知った作家の名前のところだけ拾い読みしていた(汗;)
「あらかじめ定められた死」
遺伝子情報等で、人間の寿命の予測が付くようになった時代。18歳になると総ての国民に、あと何年生きられるかの予測情報が届けられるのだ。


『猫の王』』岡本俊弥著、Photo by Hannah Troupe on Unsplash 2020.7.24、スモール・ベア・プレス、Kindle版、380円
収録作:(ネタバレ部分は白いフォントにしてます)
「猫の王」
ある猫の王のお話。猫好きな人にはたまらない話でしょう。
「円周率」
円周率が書き込まれているDNAメモリを人体に埋め込む治験に参加した男の話。(以下ネタバレあり)PCにある程度詳しい人なら、首筋が薄ら寒くなる展開と納得の落ちではあります。
「狩り」
小学校から高校時代と、主人公が気になる女の子は魅力的な尻尾が生えていた。(以下ネタバレあり)岡本俊弥版「カンタン刑」の趣もありますね。ブルブル。
「血の味」
インドで開発された合成肉は、組成からして本物の肉と同じものだった。ライセンス料が安いこともあり、やがてその肉は市場を席巻する……。(以下ネタバレあり)そこには、食肉を好む国(人々)への隠された落とし穴が隠されていたのだ。
「匣」
年老いたコレクターが建てた巨大な書庫。行方不明になった主を探して調査に訪れた市役所職員たちが見たものは。(以下ネタバレあり)解説で大野万紀先生が、ネタ元は水鏡子先生の書庫であると暴露されてます。凄いなあ。石原藤夫先生のところの書庫も相当なものでしたが。
「決定論」
世の中総てにおいて決定論的な思想が支配する社会。それを少なからず疑問に思う主人公は、ある日前頭葉前野に不可思議な器官が存在していることを知るが……。
「罠」
あたりまえの日常を送る主人公は、朝の通勤途上「見えない壁」に行く手を阻まれる。
「罠」は、岡本先生の小説に趣向を変えて何回か出てくる、機械知性←→人間の意志・意識の話です。
「時の養成所」
荒涼とした谷間に、ヒト族のための養成所が設けられている。そこでは専門の指導者たちが時を司る特殊官僚を養成していた。
「死の遊戯」BATシリーズ
失業したプロのゲームアスリートが、謎めいたゲームにリクルートされる。聞いたこともないゲームシステムだった。何重にも重なりあったゲーム世界と現実世界。そこで起こった出来事はいったい……

『千の夢』』岡本俊弥著、Photo by Jakob Owens on Unsplash 2021.2.24、スモール・ベア・プレス、Kindle版、380円
収録作:
「千の夢」
新商品ステラは、共感覚センサーを用い個人の感情の起伏を記録する情報端末だ。『千の夢』の中で一番好きな作品。(以下ネタバレあり)ただ記録するだけでは無く、その記録から肯定的な物語を紡ぎ出し、それを聞かせることによってストレスを軽減し精神の静謐を保つ機能があった。社運を賭けて売り出してみたものの、ステラが巻き起こした驚くべき皮肉な結末とは…… 構成とか展開の仕方によって、どうにでも結末づけられるネタなんですが、あくまで会社と社員にこだわっているところが岡本先生らしい。仕様を変えれば個人用ドラレコみたいな用途にも使えそうだし、悪用すれば洗脳にも使えそうだし。
「呪い」
画期的な発明を産むはずの研究所から提案されるのは、怪しくて使い物にならないか捨てられた特許と同類のものばかり。それがある時期から急に……
「瞳のなか」
会社で重大な決断を迫られる時期、その度にある女性が現われ取引に関する核心を突くアドバイス告げるのだが……
「遷移」
集合論的定義をされた登場人物達が意味するものとは……ストレスに満ちたある職場で、登場人物の周囲の人たちの定義が次々と入れ替わっていく。一番面白かった作品。定義の仕方が一般意味論的というか、ヴァン・ヴォクト的というか。ニューウェーブ的でもあり面白いですね。インタビュー本編でそこらあたりもうかがっています。
「同僚」
地方のインフラを集約した中核市で、一人の男と同僚の女が何気ない会話をする。
「シルクール」
アフリカの聞いたことも無い国の製品が急に目に付くようになる。それは次々と姿を変え、やがて無視することの出来ない潮流となる。
「瞑想」
社内SNSでの誹謗中傷を見つけたあと、主人公は法衣を着たコンサルタントのカウンセリングを受ける。
「抗老夢」
無駄な生を生きる意味があるのか、一人の科学者の提言はさまざまな波紋を広げていく。「見えないファイル」
ジャンク屋で見つけたパソコンから、男が隠したはずの過去が湧き出してくる。
「ファクトリー」
謎のライバル会社の実態を探るため、現地に乗り込んだ主人公は、たらい回しにされたあげく意外な場所にたどり着く。
「侵襲性」
VR式のトレーニングジムに通ううちに、男は仮想コースを走るトレーニングの爽快感に取り憑かれてしまう。
「陰謀論」
主人公は若い女性管理職だったが、部下のうだつの上がらないベテラン社員から予想外の相談を受けることになる。

『豚の絶滅と復活について』『豚の絶滅と復活について』岡本俊弥著、Photo by Tishine Ndiaye on Unsplash
2021.9.18、スモール・ベア・プレス、Kindle版、380円
収録作:

「倫理委員会」
(問題視されぬ前の自主規制)倫理委員会の議事録を書く仕事。そこだけ見れば普通の仕事に思えますが……
「ミシン」
ミシンとは、脳内のネットワーク電位を探るために開発された極細プローブを埋め込む機械です。
「うそつき」
アシスタントというAIパートナーに誰もが頼り切る時代。ユーザーとアシスタントの間に生じた齟齬の原因は…。アシスタントの呼び名の例が「ワトソン」とか「マイクロフト」とは?我々の年代のSFファンなら、まず『月は無慈悲な夜の女王』を思い出して、こいつは有能に違いないと信用しちまうかも(汗;)
「フィラー」
著作物付帯権利保護法。鬼籍に入った俳優をデジタルで甦らすとき、日常動作の不自然さを払拭するために俺たちフィラーが登場する。
「自称作家」
どこにでも居る売れない自称作家が、ある契約をしたとたん信じられないことが起きたのです……
「円環」
一人の男が同居する友人と、知識を持ち生まれ、それを失っていく人生と、知識ゼロで生まれ次第に知識を獲得していく人生について語り合います。
「豚の絶滅と復活について」
牛豚鶏が絶滅して肉食が不可能になった世界。市場に効率よく時間をかけないで肉を提供する手段に隠された秘密とは……
「チャーム」
周囲に影響を及ぼす特殊能力チャームの力をつきつめていくと。
「見知らぬ顔」BATシリーズ
入国拒否されたミャンマー人の弁護士からの依頼。分析した入国管理局のデータには、隠された秘密が……。
「ブリーダー」
アプリ動物を育てる実験に使われているのは機械知性だと思われていたが、実際は…。
「秘密都市」
若い頃雑誌のライターをしていた主人公の元に仕事の依頼が来る。調べていくとロシアが得意とする技術が日本に漏出したようなのだ……。

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