SF随想録 - Les Pensées de la Science-Fiction -
TSF -Trans Sex Fantasy-
おおむらゆう
今回はちょっと変化球でいきましょうか。
マイナーのようでいながら、昔から根強い人気のある性転換について取り上げてみようかと思います。
最近いくつくかTSFな作品を目にする機会があったもので。
ちなみに、本稿中、いくつかの作品のことに触れますが、色々と例が偏っていることは目をつむって下さい。 (漫画とかラノベとかが多くなってしまっているので……)
それと、人体についての医学的、生物学的知識は私にはほとんどありませんので、色々と間違いがあったとしてもお許しを。 本気で創作しようと思ったら色々と取材したり文献を調べないといけないですしね。
あと、項目によっては直接的、間接的に不快感を覚える方もいるでしょうし、 現実に切実な問題を抱えてる方もいるかと思いますが、 SFやFantasyに対する楽しみ方や創作の助になることを考えての内容であることを理解くださるとありがたいです。
まぁ、あくまで私見ということで。
さて、一言に性転換と言ってもバリエーションがあります。
私が知ってる限りの範囲だけですが、その中でいくつかの類型に分けてみましょうか。
- 異性を模擬するもの
- 外科手術によるもの
- 不可思議な力によるもの
- 遺伝的なものや薬品などを利用するもの
大体上の分類に従って考えてみましょうか。
1. 異性を模擬するもの
これは実際にはTSFでは無いかと思いますが、バーチャルな感覚として性転換を表現するものです。
最近の例で言うなら、Vtuber (= Virual Youtuber、バーチャルユーチューバー) におけるバ美肉(= バーチャル美少女受肉)なんかがありますね。 元々Vtuberというのは一種の変身願望の実現のひとつでもありますが、
このように異性のアバターを用意することでTSF的に使われる例が結構あります。 Vtuberの世界では見た目はいくらでも作れますし、音声を変換することで高い音や低い音をリアルタイムに当てるこもできるようになりました。
昔よくあったボイスチェンジャーは周波数だけをいじるので、高い音を出すと不自然な音になっていたものですが、 音声を処理するデバイスの進化によってより自然な発声をできるようになってます。 周波数だけでなく音声のフォルマントもいじることで自然な音になるんだそうです。ちなみに声をあえて変えてないVの人も結構いますが……。
ある意味、バ美肉の原型はボカロ(= Vocaloid) の初音ミクにあるのかもしれません。
声に自信が無い人も男性も、楽譜に沿ったデータを作ることでミクという女性の声で歌を作れます。 ミクは女声ですが、ボカロ等のソフトには男声のキャラもあります。
ちなみに、もうちょっと現実寄りなものとして、ボカロの曲を実際の人間が歌う、 『歌ってみた』というジャンルがありますが、そこではボカロの曲を忠実に再現するために異性の声を出す技術を開発した人達もいるようです。
さて、このカテゴリーの例はもっと昔から普通にありました。
Twitteやメール、古くは掲示板などで異性を装おう手法です。 何せ対象が文字ですからうまくやると本当の性を感じさせないようにできるようです。 女声を出すのと違って情報が限られますからバレるときはバレるようですが。
文字や絵だけなら、これまた古くからある例として漫画家などが自分の似顔として異性のキャラを使ったり、 異性である自分の持ちキャラを使ったり、というのは普通やられてきた話です。 ぶっちゃけ、むさ苦しい男よりも女の子の絵を描いていた方が楽しめるからという話は良く聞きますよね。
昔の漫画家などには男性なのか女性なのかわからないペンネームを用いる人もいました。 多くの男性作家が作品を発表していた初期の少女漫画などの作者にも多かったですね。
古くも新しい表現手段と入えるものなのかもしれません。
女装・男装もこのカテゴリーに含めていいのかもしれません。 女装・男装の目的は色々とあるのでしょうが、服やメイクによって異性になるというのは、 現実の世界でも創作の世界でもよくある方法です。 宝塚や歌舞伎の世界のように演劇における表現の手段として確立しているものもありますね。
手塚治虫が『リボンの騎士』を作ったことは宝塚に氏がよく通っていたことと関係があるという話も聞きましたが。 『リボンの騎士』のサファイアはある意味このカテゴリーに近いものなのかもしれません。 生まれる前の赤子は神や天使が男の子の魂や女の子の魂を与えられるのですが、 天使のチンクは女の子として生まれるはずだった子に男の子の魂を与えてしまいます。 それがサファイアでした。シルバー王国の王女として生を受けたサファイアは、 王の位を継げるのが男子だけだという決りのため幼少から男の子として育てられていました。 とある舞踏会でサファイアは亜麻色の髪の少女として隣国の王子フランツと出会い、 やがて二人は恋に落ちることになるのですが……。
この話は原作が少女クラブ版と りぼん版があって設定や話が少し違っています。 サファイアを誘惑する悪魔がメフィストだったりヘケートだったり、その他にも色々と。 そしてアニメ版はその二つとも少し違うのですね。 近年リメイクというかトリビュートというか『リボンの騎士』をモチーフにした漫画もあったようです。
こういった発信者と被るというわけではないですが、自分の作品の中に異性に変わってしまうアイディアを取り入れる人がいます。
このあとの項目は、そういった作品に出てくるモチーフを取り上げてみましょう。
2. 外科手術によるもの
昔からすぐに思いつく、『科学的』な方法がこれです。
部分的な改変によるものもありますが、古典的な手段として、脳そのものを異性に移植してしまうというドラスティックな方法がありますね。 サイボーグ的な感覚です。
SFファンにとって有名なのは、三大SF作家の一人であるロバート・A・ハインライン Robert Anson Heinlein による 『悪徳なんか怖く無い』“I Will Fear No Evil” (1971)でしょうか。
高齢となった資産家が、自分の身に何かあったら自分の脳を他人に移植するように遺言していました。 その資産家が亡くなって次に目を覚ました時、自分の体が秘書をしていた若い女性のものだったことに気付きました。
女性秘書は、資産家が亡くなるのと同時期に事故だったかで亡くなっていたのです。 彼の脳が移植されてから目を覚まし、蘇生するまでの描写が細かく圧巻です。
この資産家のこのあとの展開は是非作品を読んで欲しいものですが、今は絶版なのかな……。
この作品とモチーフが非常に近い漫画が日本にあります。当時少女漫画を描いていた弓月光による『ボクの初体験』という作品です。
崖から落ちる事故にあった少年が、 外科手術によってマッドサイエンティストの若き妻に脳を移植されてしまうというもの。
弓月光によるとこの作品は『悪徳なんか怖くない』とは独立して作られたとのことなのですが、 そのシチュエーションはかなり似たものとなっています。
余談ですが、この作品のマッドサイエンティスト、人浦狂児は、弓月のその後の作品にも何度か登場しています。 例えば、『ボクの初体験』のあとの時系列に相当する話である『手術しちゃうから!』では、 彼はクローニングによって妻を蘇えらせいようとしています。
弓月光には少数ながらこのような結構尖ったSF的要素を持つ作品があったりして、そのあたりの作品が好きですね。
ちょっと意味合いは違ってきますが、手塚治虫の『火の鳥』にもこの手法に準じた性転換的なエピソードがあります。
事故によって大怪我をした主人公は、体のかなりの部分を人工物に置き替えられて蘇生しますが、 脳にも人工物が混じっているせいか人間が無機物に見えて、ロボットが魅力的な女性に見えたりするようになってしまいました。
彼はロボットと二人で駆け落ちをし、病に身を侵された女ギャングに拾われます。 女ギャングはとある条件と交換に彼の肉体を得ることになりますが……。
なんとも言えない後味のラストが印象的でした。
さて、20世紀的科学万能論が盛んだった時代に出てきた脳移植手術による性転換の手法ですが、致命的な問題がいくつかあります。
少なくとも当時の技術から脳と身体の間の神経を完全に繋ぐことが困難だったのではないかと思われることです。 (もっともハイラインの作品も弓月の作品もむしろそのあたりは完全に移植先と共有している、もしくはそのように思われる描写があります。)
第二に、ホルモン的なものや脳の構造的な物。 すみません、このあたりの知識は20年以上昔のブルーバックスレベルの知識しか私にはありませんので、最新の研究とは乖離してると思います。 ホルモンに関しては今だったら薬品によって補うことができるんでしょうか。
最近では脳移植の話題は(少なくとも個人的には)あまり目に入らないです。
3. 不可思議な力によるもの
色々とひっくるめてしまっていますが、ラノベや漫画でよくある例です。
古く、というほど古くはありませんが、漫画では高橋留美子による『らんま1/2』が有名なのではないでしょうか。 (そうでもないかもしれませんが。)
拳法の修行をしていた主人公は、中国にあるという呪泉郷での修行中にとある泉に落ちてしまいます。
その泉は娘溺泉という、かつて娘が溺れたことがあって、 以来、そこで溺れた者は娘の姿になってしまう呪い的泉、という設定でした。 主人公は水をかぶると娘の姿になり、反対にお湯をかけると少年の姿に戻る体質となってしまいます。
この話では他の泉で溺れた人もたくさん出てきます。 主人公の父親は熊猫溺泉で溺れたためパンダになってしまうし、 主人公を倒そうと狙っていた少女は猫に、少年は猪になってしまったりしていました。
同じく古い漫画ですが、あろひろし の『ふたば君チェンジ』は、遺伝的な体質のせいで興奮すると性が変わってしまうというもの。
異世界転生によるものも多いですが、現実の世界から異世界に転生する際に違う性の肉体になってしまうカテゴリーがあります。
そもそも転生なるものが理屈では無いので、性転換そのものも理屈ではなく発生してしまいます。 性転換ではなく転生なわけすが。
水城みなも『異世界に転生したら美少女で女城主だった。』では 転生というか、 正確には事故で異世界に行った時にそこの王女の体に入ってしまったというものなので、入れ替わり物のひとつとも言えるかもしれません。 元の王女の魂はペットの猫に移ってしまいます。
主人公は現代的な知識を元に(異世界物ではよくあるパターンですが)王国の体制を建て直す、と。 機転を効かせつつ人々を引っぱっていく姿は心地良いものがあります。 次の巻への引きがありましたが、続編は出るのかなぁ。
異世界ではなく、ゲームの世界というのもあります。
りゅうせんひろつぐ『賢者の弟子を名乗る賢者』はゲームの世界で老人の賢者のアバターを育てていた主人公が、 たまたま趣味を丸出しにして少女キャラを作ったところで寝落ちしてしまい、 気付いたらその少女アバターで、元の老賢者の能力を引き継いだ形でリアルなゲーム世界にいた、というもの。コミックス版もあります。 主人公の無双振りと、どこかずれた感じがいいなぁ、と。
ゲームの世界がリアルの世界になっていたという構成は結構あります。
藍敦『暇人、魔王の姿で異世界へ ~時々チートなぶらり旅~』は、ゲームの中と似た世界で、 複数持っていたアバターのうちの一人になってしまうのですが、 彼の女性アバターたちが別人格としてその世界にいることがわかり、結局彼女たちといっしょに旅をすることになるシリーズです。
彼女たちは元の世界の人格はあまり引き継いでいないようなので厳密に言うとTSFとは違うのかもしれませんが、 経験の一部は共有しているようです。
かつてのゲーム仲間との「絆」を主題にした話が好きです。
鏑木ハルカ『ゲームキャラで異世界転生して、大草原ではじめるスローライフ』は、 ゲームの合間にちょっと休憩しようと扉を開けたら異世界で、 彼が育成していたゲームの登場人物(しかも幼い少女である)になってしまっていた、というもの。
元のゲームの世界では極めてバランスが悪くて人気が無い職業のキャラだったのに、この世界では何故か能力がやたら高くなっていました。 主人公がとにかく魅力的に描かれています。
WEB小説が元になっているようですが、そちらの方はかなりぶっとんだ展開になっています。 このまま続くのか、書籍版では構成を変えるのかは注目するところ。
異世界物でも、現世からの転生ではなく、同一の異世界、というかファンタジー世界の中で完結する転生によって性転換してしまった話もあります。
百門一新『最強の黒騎士、戦闘メイドに転職しました』では、かつて国の英雄的存在だった男性が戦闘の中で死亡、 その数年後に少女として転生してしまい、長じて戦闘メイドになるというもの。小説の挿絵担当と同じ人によるコミックスもあります。
先程も紹介した鏑木ハルカの『英雄の娘として生まれ変わった英雄は再び英雄を目指す』は、 かつて世界を救った六英雄の一人である主人公が、世界が救われたあとでたまたま子供たちを救おうとしたところで、 子供たちを襲った相手と相討ちになって死亡してしまいます。 六英雄の他の一人が転生の術を行ったのですが、邪神の助力もあり主人公は転生します。 ところが転生した先はかつての同僚、六英雄のうちの二人の子供で、しかも女の子だった、というもの。 巻を重ねていて、こちらもコミックスが出ています。
個性的な主人公が人気の秘密でしょうか。努力家なんですが、はたから見てるとただただ微笑ましくしか見えないところがなんとも。
説明不能の理由で性転換してしまうのは、他にも長月 みそか『のぞむのぞみ』、 森下 真央『幼なじみは女の子になぁれ』、『だし俺はヒロインとして』などがあります。
前二作品は現代世界を舞台に、みっつ目は自分がプレイしていた美少女ゲームのヒロインになってしまう、というもの。
香椎ゆたか『まじとら!』は、魔法少女が好きだという魔法少女部の部長が魔法少女になるスマフォアプリを開発していて、 入部してきた主人公がそのアプリを使うと魔法少女になってしまう、というもの。
男女の変換が比較的自由にできるというところが らんま1/2 などと似ている設定ですが、 より現代的になっていて、作風も口当たりの良いものになっています。
異世界物でゲーム物で説明不能な理由で、と三重苦(?)な理由で性転換してしまった主人公の話もありました。
星屑ぽんぽん『美少女になったけど、ネトゲ廃人やってます。』です。
ひどい状態(物理的に)で告白に失敗して意気消沈していた主人公が、一晩寝たら銀髪で北欧系の顔立ちの少女になっていた、というもの。
彼(彼女)は意気消沈したまま、親友に言われていたVRMMOゲームの開始日がその日だったことを思い出してログインすることにします。 ゲームはリアルに近い容姿とリアルと同じ性しか選べないのですが、少女になってしまった主人公はそのままの姿のアバターとして登録されます。
物語は告白のことを振り払うように、無価値と思われていた錬金術のスキルを段々と極めていく主人公の活躍がメインで進みます。
あらすじを見てるとかなり暗そうな主人公を思い浮かべましたが、むしろかなり活発だし善人。 人を助けるのも普通と称することから、昔は本名をもじって『普通人』とまで呼ばれていたほどですから。
小学生の中頃の姿の少女に変わってしまったのですが、かたくなに一人称を『俺』にしていて男性のアイデンティティを残してるのが むしろおもしろいかもしれません。名前も元の名前から取って『タロ』ですし。 人気があるようで、コミカイズの企画もあるようです。
入れ変わりものもありますね。
有名なのは映画でブームにもなった『君の名は』や、ちょっと古いですが階段から落ちたら入れ変わってしまったという内容の『転校生』でしょうか。 どちらも当時類型の派生作品がたくさんできたものでした。
最近完結した将良『思春期ビターチェンジ』では、小学生の少年と少女が入れ変わってしまうもの。 結局二人はそのまま高校生まで成長してしまうことになり、第二次性徴も経験しています。 連載も長かったので、そのうち読者にとっても果して彼等は本当に入れ替わっていたのかというのが段々とあやふやになってきます。 最後はハッピーエンドだったと思います。
同一の世界で、なおかつ入れ替わりの話に 中村 颯希『無欲の聖女』があります。 貧民の出で小金が好きな主人公は、魔法を使う悲劇の家系に生まれたという少女と彼女の魔法のせいで入れ替わってしまいます。 少女の口から汚ないしゃべりをするのが気にいらなかった元少女は、 魔法で主人公が汚ない言葉を発しようとしたら喉に痛みが走るような魔法をかけます。
ところが、その直後に主人公は魔力を持つ者が集められる学園に魔法で移送されてしまいます。
主人公はちゃんとした言葉を発することができないうえに、性格のせいか思わせぶりなところで言葉を止めるものだから、 周囲が彼女(彼)のことを盛大に誤解して、いつのまにか彼女(彼)のことを無欲な聖女だと思うようになっていきます。 本人は小金を稼いだりするのが好きなだけなのにです。
勘違いがどんどん大事になっていくのと、彼女(彼)の美貌のことが話の主軸になりますが、 結局のところそういう風に事が動くのは本人が基本的に善人だったからなんじゃないかな、と思いますが。
この手の話は漫画やラノベで良くあるネタですね。
4. 遺伝的なものや薬品などを利用するもの
薬品によるものですがちょっとファンタジーな感じの、 ねことうふ『お兄ちゃんはおしまい!』は天才の妹が開発した薬を飲まされた主人公が、 妹より年下の少女になってしまうというもの。
結構女性(というか少女)というものがリアルに描かれていて、 そのうち男としてのアイデンティティーの喪失と葛藤する主人公の元お兄ちゃんの姿がコミカルに描かれています。 元々は同人の作品ですが、商用コミックスも出ています。
このカテゴリーのものには、3の物と違ってかなりシリアスなものも含まれます。
掲載前に不適切な表現があるという理由で連載が拒否されたのち、 別の雑誌に掲載されることになったことで話題になった幾夜大黒堂『境界のないセカイ』では、 決められた年齢になると自分の性を自由に選ぶことができるようにに法律が整備されています。
性転換の手法としてはウィルス的なものを使っていて、おそらくは後述のヴァーリイと似た方法なのではないでしょうか。 もちろんそんな技術は存在しませんが。
内面の性と外面の性という結構タッチィな話題がテーマになっていて、しかも終盤は性転換の手法の問題がからんできます。 結果はどちらの性を選んでも、その人の本質は変わらないのだ、ということだったと思います。
このカテゴリーの中で一番過激なものは、ジョン・ヴァーリイ John Herbert Varley による八世界シリーズでしょう。
へび使い座の方角から届く謎のメッセージを解読することで、飛躍的な技術を身につけた未来の人類の話なのですが、 その技術のひとつに性転換があります。
ここでも自分のあり方としての性の選択が描かれているのですが、 その「変身」はあまりにも自然に、しかも一生のうちに何度も行うものだったりするので、 あの時自分は男だった、みたいな記述がシリーズ中によく出てきました。
性転換そのものをテーマとして扱った短編で、性に関する誤解や犯罪の根本的な解決は、 実際に異性になってみないことにはありえないとまで書かれていました。 ウィルス的なものとは明言されていなかったと思いますが、ハイラインの方法よりも今風の方法な気がします。 ただ、ヴァーリイが八世界物を描いたのは1970年代のことなんですよね。 今では古典と言って良い作品なのでしょうが、むしろ新しさを感じます。
ヴァーリイは他にも色々と過激な考え方とか社会、性転換だけにとどまらず環境に合わせて人体を生態改造させたり、 共生生物と一体になって宇宙に適合した人類を作ったりしています。
変身ではないですが、どこからともなく侵入してくる信号によって人が洗脳されてしまい、 次々と生命を断ってしまうという、コンピューターを扱った作品はそのグロさと同時に、 潜入するコンピュータウィルスの見えない恐怖を感じさせる内容となっていました。
ちなみに、アニマソラリスにも一編、ヴァーリイの世界をトリビュートした掌編があります。 『変換』です。 ちょっと前の作品ですが、掲載された当時は少し閲覧数が多かった気がします。
今回の話、あまり裏を取り切れていません。なにせ古い話だったり、すぐに取り出せるところになかったりする物が大半だったものですから。
それなので、記述に誤りがあったりしたときは、作者の方々に申し訳ないです。
というわけなので、コピペというよりも、ここを出典とはしないで下さいね。
ということでおあとがよろしいようで。