ですね(笑)
　私は最近、録画した映画を観るのでも邦画の一般映画が多くてあれなんですけど(汗;)
　巻末の解説は文芸評論家の三田主水先生なのですが、三田先生のブログにもこの解説についての記載がありました。
　最後のところに“奇想に満ちた時代伝奇小説と骨太の歴史小説を並行して手掛ける作者ならではの、不思議で奥深い物語”とあり、全くその通りと膝を叩いたところです。

それは、本日(8月28日16:00～)ゲスト出演されたFM岩手の「夕刊ラジオ」でもおっしゃってましたね。恒例の朗読もありましたし。

今回の朗読、わたしのパートは一行です（笑）

実在の人物を書く時には、年表を作ります。一生涯なら誕生から死まで。人生を切り取る形ならピンポイントで舞台になる日々だけ。なので、宮澤賢治については、樺太旅行のみを調べましたから、生没年は意識していませんでした（笑）

そうだったんですね。樺太旅行において史実が空白の時間に今回のエピソードがはめ込まれていったと。
　その他に今回気をつけて書かれたところはあるのでしょうか。

それから樺太の植物相。樺太旅行の間に賢治が書いた詩などに当てはまるような心理描写などですかね。

大和文庫版を読まれているようなので、アナウンサーの阿部さんが白泉社版のことも教えてくださったようです。

なんと、出版社もさかのぼられたのですね。
　本作の主人公(宮沢賢治)は、典型的な巻き込まれ型の主人公だと思ったのですが、これは実際の宮沢賢治の性格に寄せているとかはあるのでしょうか。
　平谷先生の描く主人公は、時代小説にしろ『ユーディットXIII(ドライツェーン)』あたりにしろ、もっと能動的なタイプが多い気がしているのですが。

少なくとも銃を持ってアクションするタイプではないと思います（笑）
　一般人ですから、あのような形が自然ではないですか？
　高校教師がああいう事件に直面して、自分から戦いに飛び込んでいくことはないでしょう。しかも、プロが護衛しているのですから。
　巻き込まれ型で傍観者にしかなり得ない人物って、主人公にし辛いのですが、今回はあえてやってみました。どうやったら主人公として生かせるか――。ある程度成功していると思いますが。

『ユーディット』の主人公は、“職業”ですから能動的で当たり前です。
　巻き込まれ型は、やはり「うまくいかない」ことが描かれなければと思います。

実際はどうであったか分かりませんが、噂話とか都市伝説的な話はありますね。
　平安時代から怨敵調伏の呪術に頼るような国ですから（笑）神秘主義に手を出していたとは思います。

賢治の詩、「永訣の朝」や、トシの死の後に書かれた作品から想像すると、とてつもなく大きな哀しみだったと思います。その辺りの表現は、彼の幻視の場面で描写しました。

クライマックスの賢治の心情は、わたしが父を喪った時の気持ちを映しました。

あっ、9月30日(土)に怪談ライブをします（笑）
　クロステラス盛岡という商業施設です。無料ですんで、お近くの方はどうぞお越し下さい。

おっと、これは岩手の方はぜひにですね。

平谷先生、今回もお忙しいところありがとうございました。