「一週間の歌」の考察

軽茶一かるちゃいち 成助なりすけ


『パエトンの墜落』: The Fall of Phaetonとはピーテル・パウル・ルーベンスによる絵画である その名のとおりギリシア神話のパエトーンが太陽神の戦車を暴走させたためにゼウスの雷を受けて墜落する場面を描いている ルーベンスはゼウスが投げた雷を描くことにより暗さを維持させパエトーンと馬の顔をわかりやすくし光のコントラストを調節した 人物の体の集合体も同じように暗い部分と明るい部分を分離し表情を目立たせている また楕円形の周囲に観る者の視点をうまく移動させるため配置が工夫されている



ご存じチチウス・ボーデの法則 n=3 に当たる位置にある小惑星帯は 昔ここ(火星と木星の間)にあった惑星が爆発した欠片でわないかとゆうことである しかしこの辺の小惑星を全部集めても地球の月の1/35程度しかないとゆうことから 外へも飛び出して(冥王星とカロン?)いろんなことなったんやろとか もー 異論なことがゆわれてきた


とにかくここに昔は惑星があったんやとしよう でわ天海(冥)はともかく 月火水木金土 の七曜をどないすんのか その第5惑星になんちゅう名前を当てるんでスカイ?


残っている適当な文字がない あるとすればまず地水火風4元素の「風」?

「木行」は「風」から生まれる

四大元素はタロットの小アルカナの4スートの棒(火)剣(風)杯(水)硬貨(地)と関連付けて解釈される

剣なら天叢雲剣(草薙の剣)は天に通じる ダモクレスの剣だとちょっと怖い

西洋での四大(リゾーマタ)では 火空水地

化学的には「空気」は気体「水」は液体「土」は固体と対応づけられる

現代の自然科学では「火」は何らかの化学変化を起こしている状態で「雷」または「電気」は物質のプラズマ状態である

風神も雷神もあるが これらは惑星の名前としてはどうだろうか


惑星の順番は水金地(月)火(※)木土

易学上の順番は 水木月火金土

対極は 水と火 木と金 そして 月と土は特殊(木金火水の東西南北に対して天地の縦軸を意味する)

五行の生成順序は 太極が陰陽に分離→北に水→南に火→東に木→西に金→中央に土



「一週間の歌」とゆうのがある


日曜日に 市場(いちば)へでかけ

糸と麻(あさ)を 買ってきた

テュリャ テュリャ テュリャ


月曜日に おふろをたいて

火曜日は おふろにはいり

テュリャ テュリャ テュリャ


水曜日に ともだちが来て

木曜日は 送っていった

テュリャ テュリャ テュリャ


金曜日は 糸まきもせず

土曜日は おしゃべりばかり

テュリャ テュリャ テュリャ


ともだちよ これが私の

一週間の 仕事です

テュリャ テュリャ テュリャ


7曜の順 月火水木金土 の根拠はよくわからんが 月曜日にお風呂を焚いて火曜日に入ったら冷めとるがな 仮に深夜に炊いて日付変更して入ったとしても一週間に一回しか入浴せんのか?


(こほむ)


五行 水  金  火  木  土

方角 北  西  南  東  中央

季節 冬  秋  夏  春  土用

色  黒  白  赤  緑  黄

四神 玄武 白虎 朱雀 青龍 (黄竜・麒麟)

十干 壬癸 庚辛 丙己 甲乙 戊己


「十干十二支」の差分ファイル(12-10=2)はいわゆる「空亡」※天中殺であり四柱推命などいろんな占いで共通している部分である


月を天とし土を地とすれば方角+上下で数は合うのだが とりま 天を神 地を人 としても 月は惑星ではないのになしてココに入れるのか


この第5惑星は「フェイトン」とゆう名前がつけられていた(ギリシャ神話のパエトン) パエトンとはヘリオスとオケアノスの娘クリュメネの子ヘリアデスの兄弟 神話上は地上に災害をもたらした原因と語られることもある


パエトンは墜落したのだ


地上に落ちた星ではあるが天の河をその痕跡とするのはこじつけである 確かにノアの洪水などのいろんな災害神話もなんらかの史実に基づくものかも知れない 件の部分にこの第5惑星が入るはずだったとすれば 月がそこに入れ替わったのはシトツの宿命であったのだろうか


水曜日は友達が来て木曜日は送っていった?

金曜日は糸巻きもせず土曜日はおしゃべりばかり?


第5惑星は火曜と木曜の間にあったとしよう それが爆発したのはいつかわからないが 欠片が飛んできて地球に衝突したのは 友達が来たとゆう水曜日 木曜に送っていった先は 大赤班ではなく衝撃で飛び出した地球の月! しかし風呂を焚いたのは月曜である(張本人は「リリス」?) 火曜にはナニがあったかとゆうと ここにも先に欠片は衝突しているはずだから翌日風呂に入ったのだ 金曜と土曜はなんもせんとそれを傍観していたのだな


この一週間を「後期重爆撃期」(38から41億年前)とゆう 糸巻きとはつまり謎解きであって それを封印してしまった おしゃべりとは後世に残したネタのこと


然り而して「月」は第5惑星の輪廻転生なのだ しかも自らが招来した! 神(天)とは祟るものである せやからどうか宜しゅうお願いしますゆうて人間は仏にすがる しかし月は無慈悲な夜の女王なのであった TANSTAAFL




第1章 最初の考察


 日本最大とゆうプラネタリウムを観にいったとき 隣のラボに初老の教授とひとりの学生が月面写真の前で話をしていた


「かつて月は地球の大変近くにあった これをだんだんと遠くへ押しやったものは潮である すなわち他ならぬその月が しかもその運動によって地球のエネルギーが緩慢に失われている潮である」


 その教授はしたり顔で説明している ぼくはチョットイーデスカーと割って入った


「月が元もと地球のたいへん近くにあったとしてそれはどこから来たものですか 教授はジャイアントインパクト説をどうお考えでしょうか」


「それならよく知っておるさ!」


「ぼくの考えはこうです こんな歌があるのをご存じですね ♪月曜日にお風呂を沸かし火曜日はお風呂に入り 水曜日に友達が来て木曜日は送っていった 金曜日は糸巻きもせず土曜日はおしゃべりばかり♪ ここに謎があるんです」


「それがフェイトンと関係づけられるとでもゆうのかね お風呂を覗こうとしたのは水曜日ではなかったのか」


「それは運動状態の異なる観測者であったからです 水曜日には別のところにA点があったのです」


「キミは重爆撃が何曜日に起こったと思っているのか」


「少なくともクリスマスにはありませんでした」


「今日は糸巻きの日だからな おしゃべりはまた明日」


「ちょっとお待ちください フェイトンを破壊したのはニビルでしょう 月の6つのラグランジュポイントのうちトロヤにあったのはリリスですか」


「トロヤ点は実は二つあるのだよ リリスはアダムからルシファに乗り換えておる ジャイアントインパクトではリリスではなくテイアなのだが」


「テイアは厳密にはタイタン族ではありません またフェイトンはテイアの孫に当たります」


「フェイトンはパエトンともゆうが 撃墜したのはユピテル(ジュピター)である 頼んだのはケレス なぜならばパエトンがおとんであるアポロンの火車で勝手に暴走したからじゃ だいたいからガイアのおばんはゼウスが天帝になってからオモロなかったのよ」


「アルテミスが黒幕とは考えにくいですが 実行犯が従兄弟のゼウスならおかんのテイアが娘や孫をかばっているのですか」


「ところで一週間の歌の謎とゆうが 土・日はどちらが最後なのか最初なのかね」


「そうか! 時間の矢はどちらを指し示すのでしょう」


「ぷふぃ」


「教授 あなたのお名前を教えてください」


「Qfwfk である キミは?」


「わたし? わたしは・・・誰だったのだろう」



第2章


・しょの1


プラトン立体に関して この歌からもう一度再考してみよう

いきなりおかしいところがある なにか?


日曜日に市場に出かけ

糸と麻を買ってきた

テュリャテュリャ・・


これは原文では

В воскресенье я на ярмарку ходила,

Веретён да кудельку купила;

Тюря, тюря,,,

веретён【複数生格形】

 <веретено 紡いだ糸を巻き取るための「つむ(錘)」

кудельку【単数対格形】

 <куделька 麻くず、短い麻糸

тюря チューリャ


 黒パンを砕いて塩水やクワスなどに浸した冷たいスープのこと ただし ここでは単にはやし言葉として使われている また俗語で「ぐず、のろま」の意味もある


ポイント1:日曜日には市場は閉っているものである



・しょの2


月曜日にお風呂をたいて


原文では

В понедельник я банюшку топила,

банюшку【指小形・対格】

 蒸し風呂、ロシア式サウナ

топила【動詞・女性過去形】

 <топить (暖房・風呂を)焚く

である



・しょの3


火曜日にお風呂に入り


原文では

А во вторник я в банюшку ходила;


前回の分とあわせて 二日にわたれば冷めてまうではないかとゆうのは必ずしもそうではない サウナであることよりも 真夜中の0時前に炊いて後に入ればすむことである

しかし なんで週に一回しか風呂に入らないのかではなくて ずっと以前の考察(注)では そもそもこの蒸し風呂とはナニか とゆうことで 天文学・地球惑星科学において41億年前から38億年前の期間を指す言葉「後期重爆撃期」を当てはめてみたのであるが

後期重爆撃期とは 月の石の放射年代測定から得られたものでこの頃に雨あられと隕石が降りまくったとゆうもの ちなみに水星の最大衝突盆地「カロリス」も同じ頃にできたのではないかとゆわれている 地球にクレーター盆地が少ないのは雨や海に浸食されたからである 火星にもやや少ないのは水があったからではないかとゆうことになる 降ってきた大量の隕石とは何だったのかとゆうと



・しょの4と5 水曜と木曜 前編


水曜日に友達が来て

木曜日に送っていった


原文では

Тебя, миленький мой, в среду встречала,

А в четверг я тебя провожала;


友達のところは

私のいとしいあなたには の意味である


前述の後期重爆撃期の解釈では チチウスボーデの法則(n=3)によるところの 火星と木星の間にあった?第5惑星(神話ではフェイトンまたはパエトン)が爆発?(※パエトンの墜落参照)して 他の惑星に隕石となって降り注いだ?とゆうものであったが その中でも月の生成に関してのジャイアントインパクト説では 地球に火星サイズの何か(仮想天体ティア)が落ちて月として分裂したとゆう説(ちなみに第5惑星の予想される質量は小惑星帯のすべてを足しても足りないので たとえば月とか冥王星の衛星カロンとか それらもそのひとつではないかとゆうのもある)


これを水曜日に来たお客が木曜に月になって出ていくと考えたのだが 今回のプラトン立体と6惑星の関連づけでは

(月)火水木金土 の週日順と 水金(地)火※木土 の配置順と 陰陽五行思想の 木火土金水の生成順や 水(1-6)→火(2-7)→木(3-8)→金(4-9)→土(5-10) などは説明できない

ケプラーの惑星プラトン立体モデルは、内側から順に 水星→(正八面体)→金星→(正二十面体)→地球→(正十二面体)→火星→(正四面体)→木星→(正六面体)→土星 これらが順に内外接されるとゆうものだ


ここに原子核を構成する陽子や中性子にも電子と同様に軌道を量子化するような構造があり 陽子の個数 中性子の個数 質量数(陽子の個数+中性子の個数)は原子核を安定させる「魔法数」(マジック・ナンバー)と関係が深いと考え これを説明するためにケプラーと同様 5種類のプラトン立体による入れ子構造を利用したロバート・ムーン説がある

これによると 水素(原子番号1)~酸素(原子番号8)=(正六面体)→窒素(原子番号7)~ケイ素(原子番号14)=(正八面体)→リン(原子番号15)~鉄(原子番号26)=(正二十面体)→コバルト(原子番号27)~パラジウム(原子番号46)=(正十二面体)さらにムーンはこのモデルをもう一組使ってパラジウム以上を説明した その最後の原子番号92とはウランであり 自然界に存在する最も大きな原子である ※それ以上の原子は人工的なもの ウランは血液中にもある

このムーンのモデルには正四面体が無いのだが ぢつわ最も内側の正六面体の内部構造としてヘリウム原子核であるα粒子の構造などを説明している


このふたつのマクロとミクロをウロボロスすると 正四面体は太陽の内部を表し 火星と木星の間のメインベルト領域と 素粒子段階の次の元素生成開始に対応する


ケプラーの第三法則(惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例する)を持ちいても内惑星と外惑星の平均公転軌道半径には複比的関係がある

金星/水星*火星/木星=土星/木星*海王星/天王星



・しょの4と5 水曜と木曜 後編


水曜日に友達が来て

木曜日に送っていった


旧約聖書における天地創造では 神様は七日目にお休みを取るのでこれを日曜とすると

月曜からはじめて 水曜と木曜に何をしたかとゆうと

3日目 神は大地を作り、海が生まれ、地に植物をはえさせられた。

4日目 神は太陽と月と星をつくられた。


天(空)は二日目に作っているが 星々は地よりも後だから これが元祖天動説 でも神様 後期重爆撃期の40億年前頃にできた海は良いんだけど植物の祖先はいきなり地に満ちたわけではなく海中のシアノバクテリアであってこれが光合成を始めたことで二酸化炭素は有機物として生物内に固定され地球には酸素がどんどん出来て海中の鉄は沈殿し生物にとっては有毒でもあった酸素を取り込むミトコンドリアの祖先が他の細胞と合体して新たな真核生物の元となり空中にも溢れた酸素はオゾンを形成し紫外線をブロックしてその生命達を育むんです これが科学です


その科学の基礎を作ったのが 紀元前5世紀頃 哲学者ソクラテス プラトン アリストテレス 物理学者アルキメデス 数学者ピタゴラス ユークリッドら 天文学においてもエラストテネスは既に地球は丸いと考えていたし アリスタルコスはなんと地動説を唱えていた

2世紀頃 トレミーつまりプトレマイオスはその著作の『アルマゲスト』で本家天動説による天文学の基礎を作った 当時は数学書の扱いであった 『テトラビブロス』では星々の世界への影響を説明して西洋占星術の古典を作った 『ゲオグラフィア』では世界初の経緯度線による地図を作った 『ハルモニア論』はピュタゴラスの音程論を批判して 宇宙の階調を説き明かそうとした

トレミーの「宇宙はすべて球体の組み合わせでありその中心に地球がある」とゆう考えはキリスト教的に絶対だった そしてそれは ずーっと 中世(暗黒時代)を経て続くのだが 1500年ほど経って世の中はひっくり返る ルネサンスである コロンブスはトレミーの地図を見てアジヤへ行くには東より西へ行ってみようと出帆しアメリカを見つけた このニュースを聞いたポーランドのコペルニクスはマルコポーロの東方見聞録も読んでいて イタリアは凄いと思っていた そこへ神学の勉強をしにイタリアへいかないかと叔父さんにゆわれボローニャ大学に入ることになった ここにドメニコ・ノバラとゆう天文学の教授が居てその手ほどきを受ける コペルニクスは天文学者としてよりは 牧師 経済学者 医師として当時は有名だったのだが 彼はそれより天文学と数学が好きになった

ノバラ教授のもと天体観測に明け暮れた彼は まだ望遠鏡もない時代に(水星だけは最後まで位置的に見れなかったが)惑星の運行について地動説のもとになる『コンメンタリオルス』とゆう本を書く この考えは当時の異端であったので単なる仲間内の写本程度であった ところがこの本を読んだローマ法王に仕えるエライ牧師シェーンベルクが「おもしろい考えだ」と評価した 一方で当時の革新派であるはずの宗教改革のマルチンルターは「キリスト教をバカにしている」と批判した 当時このプロテスタントとカソリックは犬猿の仲であったのだ


1539年春のとある水曜日 コペルニクスのもとへシトリの人物が訊ねてくる それはドイツのウィッテンベルグ大学の まだ25歳の数学教授レティクスであった この大学はプロテスタント派で カソリックであるコペルニクスのところへわざわざやってくるとゆうのは異例のことである なんとレティクスは『コンメンタリオルス』を読んで感銘したと述べ しかもこの本を出版して広く世に知らしめたいとゆうのだ わずか3ヶ月後の木曜日に最初の解説本『ナラティオ・プリマ』が出版された それが天文学の歴史を塗り替える『天体回転論』となったのである しかしコペルニクスはその本の出版を待たずに他界した できたばかりの第一刷をその胸におかれて



・しょの6と7 金曜と土曜 前編


金曜日は 糸巻きもせず

土曜日は おしゃべりばかり


原文では

Эх, да в пятницу не прядут, не мотают,

Во субботу всех померших поминают;

прядут【動詞・三人称複数現在形】

 <прясть 紡ぐ。

мотают【動詞・三人称複数現在形】

 <мотать 巻き取る。

померших 【動詞・形動詞複数対格形】

 <помереть 死ぬ。

поминают【動詞・三人称複数現在形】

 追想する、祈祷する、法事を行う。

ええ 金曜日には 誰も糸を紡いだり 巻き取ったりしないわ

土曜日には 亡くなった人 みんなのことを みんなで供養するの


まず なにが「ええ」なのか だれと話をしているのか 糸巻きは仕事か


1570年ごろ コペルニクスの天体回転論を読んだデンマークの貴族で天文家 占星術士 錬金術師の ティコブラーエは「この本は面白いが 実際に地球がいごいているとゆう証拠が無い」と考えた

彼のエビデンスは年周視差であった 望遠鏡を用いず肉眼で観測した最後の天文学者で その理論をティコの宇宙体系としてまとめた 超新星の観測が有名でノヴァとゆう用語は彼が作った 彗星の研究でもアリストテレスに反論したがまだ地動説ではなかった この体系は地球を中心として月と太陽が回っていて各惑星は太陽の周りを回っているとゆうものであった

ティコは13歳でコペンハーゲン大学に入り 天文学と数学を勉強していた 星食(日食など)や惑星直列に興味を持つ ちょうど20年に一度の木星と土星の合などがあった

後に彼の名を冠した月のクレーターから発見された磁気異常が2001のTMA1(モノリス)である

ティコクレーターが月面でひときわ目立つのは 中央峰と1500キロにも及ぶ長く伸びた光条で これは比較的新しいクレーターだからだ


そのティコのところへまたある人物が訪ねてくる



・しょの6と7 金曜と土曜 中編


金曜日は糸巻きもせず

土曜日はおしゃべりばかり


1600年8月のある土曜日

プラハのティコ・ブラーエのもとへやってきた人物とは ドイツのヨハネス・ケプラーである 数年年ぼくも行ってきた


プラハの有名なカレル橋の近くにケプラーは住んでいた その近くにはカフカの実家もある ケプラーは天文学よりも数学が好きだった 天文学なんかただの星占いだと思っていたのだ そんな彼にコペルニクスの天体回転論を読ませたのがチュービンゲン大学のメーストリン教授である ケプラーはたちまち空想科学青年となる 実際に彼は月旅行小説をも書いたが 最も有名なものが24歳の時に書いた前出の『宇宙の神秘』(1596)である

彼はこの本をガリレオやティコに送った ガリレオは感心した ここでガリレオについて少し触れておくと 彼が大寺院のシャンデリアが揺れ動くのを見てふりこの法則を発見したのは19歳の時 これは本能寺の変の翌年のことである また彼はピサ大学中退であるが教授になり 例の斜塔での実験により重力の法則を見出す さらにコペルニクスも勉強したヴェネツィアのパドバ大学教授になる そのとき彼は発明されたばかりの望遠鏡を手に入れ 月のアバタや木星の衛星や土星のリングを発見するのだ


一方でティコはうちの天文台へ来て自分の研究を手伝って欲しいと返事をくれた ケプラーは大学では給費生であり貧乏だったが 一念発起プラハへ出向く このときティコ53歳 ケプラー30歳であった いささか傲慢なティコのもとで 彼は何度も腹を立てながらその膨大な観測資料をまとめる手伝いをするが わずか一年ほどでティコは重い病にかかり 死ぬ前に全ての研究をケプラーに託す かくしてプトレマイオスのアルフォンス表やコペルニクスのプロイセン表より30倍も正確なルドルフ表とゆう星表をケプラーの法則のもとに彼は完成させる これによって地動説の優位性は確実となったのである



・しょの6と7 金曜と土曜 後編


再掲


日曜日に市場に出かけ糸と麻を買ってきた

月曜日にお風呂をたいて

火曜日にお風呂に入り

水曜日に友達が来て

木曜日に送っていった

金曜日は糸巻きもせず

土曜日はおしゃべりばかり


恋人よこれが私の一週間の仕事です


ネットにはこの歌の解釈をこう考えているシトもある


>日曜日は市場は閉まっているはずだ この糸と麻とゆうのは麻薬のことなのだ しかも市場へは行かず その取引を裏で糸を引いているとゆうことである 月曜日にお風呂を焚いて火曜日に入るのは冷めている とゆうより 一週間に一度しか風呂に入らないような状態とは この歌い手は獄中にいるのだ 水曜日に泊まって木曜日に帰る友人とは 木曜日がお休み つまり医者である 医者と麻薬密売組織が癒着しているのだ 糸巻きをするとゆうのはロシアの慣用句では無駄話をするであり 金曜日には黙秘していたが土曜日には口を割ってしまったとゆうことで 最後に恋人に呼びかけているのは「やばいから逃げなさい」とゆうのだ わはは


「ましかし ケプラーはすごい コペルニクスやガリレオやティコもよう思いつかなんだことをまとめたわけだ それにこの『宇宙の神秘』にある正多面体については数秘学のような神秘主義ではないぞ 科学的考察であり実証主義でもある 一方でチチウスボーデはたまたまの数字のマジックではないか これも当時はなんじゃそれだったのが その数値に当てはまる位置に天王星があったので 俄然脚光を浴びたが 次の海王星はその数値に当てはまらず 寧ろ冥王星の方が近かったとゆうことだ」


「ほな ハカセの見解はなんなん」


「問題はやはり第5惑星のフェイトン(パエトン)にある ケプラーが火星と木星との間が他の惑星間より大きいこと しかもそこには小惑星帯があるし つまりこの(ボーデの)ような数値に気づかないはずはなかった またギリシャ神話を知らないはずもない しかし正多面体の内外接ではそこには使えなかったのだ ケプラーは『神は天体を一定の数に創造した だが数とは量の偶然の属性であって 数は創造された宇宙に初めて存在する とゆうのは創造以前には無いとゆうことである』とゆうている 現代の天体物理学では微惑星から惑星ができるとき 木星の重力によって惑星として完成しなかったと説明されるけれど ギリシャ神話でパエトンを撃墜したのはユピテル(ジュピター)つまり木星のことなのである」


「でわ ハカセはそれに一週間の歌のオチをどう付けるのですか」


「うむ まーちょっと聞きなさい

 月曜に小ネタを振りはじめたとするやろ

 火曜にはそれを展開し

 水曜にコメントがついて

 木曜にはレスを返し

 金曜にはオチに悩んで

 土曜にはこのようにへらへらと理屈をこねる とゆうわけなのぢゃ」


「それは あンたの話ちゃいますの  日曜は?」


「今日 耳 日曜



付記


コペルニクスは6を神聖な数字としている

三位一体の3

四元素の4

風水の4

五大の5


ヴァーストゥ・シャーストラ

ヨーガは心身の修行であり アーユルヴェーダは医学健康法であるのに対して ヴァーストゥは建築工学のようなもの 中国の風水の起源ではないかという説もある モヘンジョダロやアンコールワットもヴァーストゥの原則に従っている またマイクロソフト社 amazon ボーイング 世界銀行 NASA オラクル社等が社屋の設計にヴァーストゥを取り入れたと言われる 「シャーストラ」は「(~を扱う)思想・学問」のことで この思想によると 自然は【地】ブーミ 【火】アグニ 【空】アーカーシャ 【水】ジャラ 【風】=空気:ヴァーユ という五つの要素(五大)で構成され 自然状態ではそれらのバランスが取れているとされる この5つのエレメントは古代インド思想だが のちに仏教にも取り込まれ日本でも五輪の塔などに象徴される ここに金と木はないが 木は風に通じるとゆわれる また地の水を吸い上げ空に運ぶ


⇔VIMUKTI⇔


上カラ読ンデモ脱虚脱モデン読ラカ下


>梵 とは 全ての束縛から離れることであり、繋縛を離れて自在を得るという意味である。その意味で、古来「自在」と解釈されてきた。それは、外からの束縛の解放や自由より、内から自らを解放することや自由を獲得することを重要視する。(中略)すべての感官を制御して 専心し 私に専念して坐すべきである 感官を制御した人の智慧は確立するから人が感官の対象を思うとき それらに対する執着が彼に生ずる 執着から欲望が生じ 欲望から怒りが生じる 怒りから迷妄が生じ 迷妄から記憶の混乱が生ずる 記憶の混乱から知性の喪失が生じ 知性の喪失から人は破滅する 愛憎を離れた 自己の支配下にある感官により対象に向かいつつ 自己を制した人は平安に達する 平安において 彼の全ての苦は滅する 心が静まった人の知性は速やかに確立するから 専心しない人には知性はなく 専心しない人には瞑想(修習)はない 瞑想しない人には寂静はない 寂静でない者にどうして幸福があろうか(中略) ※ブラフマン(梵)の境地 バガヴァッド・ギーター第2章から


印哲(インド哲学のことやで)やってると 「梵我一如」とゆうバラモンのウパニシャッド根本思想があって ヴェーダの悟りすなわち不二一元論の「梵」とはサンスクリットの「ブラフマン」つまり大宇宙(マクロコスモス)のことで 「我」とは「アートマン」つまり人格的原理または小宇宙(ミクロコスモス)のことである マニ教の善と悪とか光と陰とかの二元論はともかく ヒンドゥーからすれば仏教はウパニシャッドを否定するところからできた異端のようなアンチテーゼだから さらに空海の密教はそれをまた否定するとゆうようなジンテーゼみたいなことをネタにするのは極めてムツカシーわけである


んなもん簡単にはできませんて


しかし このマクロとミクロのウロボロス問題を つまり宇宙総体の大きさにかかわるような尺度の構造を表す相対性理論と極度に小さい尺度の現象をあらわす量子力学を組み合わせようとゆうところのやね 統一理論をペンローズとケンカしながら探求してきた偉人ホーキング先生が入滅なさった いま


今日のところは


コーヒにミルクでもスロンして ひもパンのトポロジーをM理論開脚しながら時空の相転移について思い巡らせてみようでわないか



続く