短編小説


ボルツマン・インターセクション
THE BOLTZMANN INTERSECTION
(A Fabricate, Formalistic Darkness)
高本 淳
(Jun Takamoto)

この作品につきまして

 ええっと、この作品はですね……SFファンの方々なら最初の数行を読まれただけでサミュエル・R・ディレイニーの『アインシュタイン交点』のもろパロディであることがおわかりでしょう。もともとは『ソリトンvol.6』に掲載していただいた拙作『イカルスII』(ばっちり宣伝広告してしまった)への合評会のなかでの某氏のご書評に対してのお答えとして、半ば冗談のつもりで同人会員だけの“裏会議室”にこっそり発表したもので、創作というよりはむしろ『アインシュタイン交点』の自分なりの解釈に近い文章です。それがどうしたわけか突然晴れがましくもかくも立派なウエブ・マガジンに掲載していただくことになりましてね(じつはこれをわたしに促した仕掛人というのが何を隠そう前述の“某氏”と同一人物なんです……というわけで、この作品を慎んで“Y.S.氏”に捧げます)。
 つまり、ほんらいならこんな光と太陽風の当たる場所で人様にお目にかけるような作品ではないのかも知れないんですが……どうぞ寛大なお心でお楽しみくださいませ。

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