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AKIのキネマまんぽ

史上初の【4D】アドベンチャとは?

『SUPER 8/スーパーエイト』
『マイティ・ソー』
『アイ・アム・ナンバー4』

AKI

 『ジェイクをさがして』を読了、この次はと考えていた矢先にタイミング良く、ロバート・チャールズ・ウィルソンの『クロノリス -時の碑-』(キャンベル記念賞受賞、創元SF文庫・2011年5月31日初版)を本屋の店頭で発見。
 以前、彼の『時間封鎖 上・下』(創元SF文庫・2008年10月31日 初版)を面白く読んだので、即購入、久しぶりに寝る間も惜しんで読み耽りました。

物語:
 時は2021年の夏。プログラマーの私、スコット・ウォーデンは、タイのチャムポーンで轟音とともに出現した巨大な塔に遭遇する。そのクロノリス(時の石)と名付けられた巨塔には、戦勝記録として20年先の未来の日付と“クイン”の名が刻まれていた。
 塔は、その後も、段々と巨大化しながら、次々と未来から東南アジア各地に送り込まれ、その都度、出現エネルギーで周辺の都市を破壊していった。
 アメリカの国家機関はその出現の予知に成功するが、遂にこの塔は北米のメキシコに出現、次はワイオミングに出現することが事前に判明する。
 未来からこれら巨塔を送り続ける“クイン”とは一体何者なのか。
 そして、この暴挙は果たして食い止めることができるのであろうか。
 時間は、刻々と2041年に向かって流れていく。

 壮大な時間侵略SF物語です。
 この小説は、主人公、スコットによる20年間の回顧録の形式で書かれています。
 小説の中には、「未来の何かが過去に戻ってくると、その影響がカオス的に未来に影響を与え、ポジティブ・フィード・バックが掛かる」とか、「現在の我々の行動は、未来の結末のために、必然的に決定されている」といったような興味深いお話も出てきます。
 以前、『時間封鎖 上・下』を読んだとき、物語の発想は素晴らしいのに、何故か人物描写がかなり緻密で、ちょっと間怠っこく感じましたが、「訳者あとがき」でそれが彼の意図なのだということを読み、納得しました。
 そんなわけで、今回の『クロノリス -時の碑-』でも「第一部 クロノリス襲来」では急テンポに事態が進行して行くのに、「第二部 彷徨える子どもたち」、「第三部 タービュランス」になると、とたんに人物描写がかなり克明になり、読むスピードが落ちました。
 しかし、慣れていたせいか、または、書き方が洗練されてきたのか、今回は、さほど気になりませんでした。
 が、「解説」によると、日本での出版は『クロノリス -時の碑-』の方が『時間封鎖 上・下』より後でしたが、本国での出版は前者が2001年、後者が2005年と順が逆になっていました。
 現在、彼の未訳の小説はまだ幾つもあるようなので、日本での早期出版が待たれます。

 さて、別件ですが、7月16日に、本屋へ行きましたらば、またもや『やっぱり宮部みゆきの怪談が大好き』(新人物往来社:2011年8月14日発行)というムック(?)が置かれていました。
 お値段は、1200円!
 今回も、立ち読みすることに決めました。
 (「本所七不思議」の地図と解説のところだけは欲しい気もしますが・・・)
  <<その後、矢張り、買ってしまいました!(笑)>>
 更に、店頭には『ゾンビ映画 大マガジン』(洋泉社:1500円)、『モスラ映画大全』(洋泉社:2000円)なども、並んでいました。

 今回紹介する映画は、以下の3作品です。
『SUPER 8/スーパーエイト』『マイティ・ソー』『アイ・アム・ナンバー4』

■『SUPER 8/スーパーエイト』

 いつも出掛けている「ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウン」では、『SUPER 8/スーパーエイト』が、7月2日(土)から上映開始された『マイティ・ソー』に大画面“ULTIRA”の大きな劇場を明け渡し、座席数:196の標準の劇場での上映となったので、即、出掛けてきました。
 一週間待ったお陰で、入場料は200円安くなり、しかも、字幕版を観ることができました。朝一番は9時35分からの上映のせいか、入りは三十数名。

物語:
 時は、1979年、場所はオハイオ州のとある小さな町。
 6人の子どもたちが、フィルム・フェスティバルに出品するためのゾンビ映画を、夏休みの深夜に撮影中、空軍の物資輸送列車の大事故に遭遇する。直後、この貨物列車で移送中の未知の何かが列車から逃げ出し、町の中には不可解な事件が次々と起こり始める。
 子どもたちが逃げた際、放って置かれた8ミリカメラ(コダック製、“スーパーエイト”)には、その未知なる何かが映っていたが・・・。
 やがて、その町には、大量の空軍の部隊が押し掛け、町中の捜査が始まる。
 果たして、未知の何かはどこに隠れたのか!?

 この映画の監督、J.J.エイブラムスは少年の頃から、スピルバーグの映画を観、憧れて映画監督になったとか。『SUPER 8/スーパーエイト』は、この二人がコラボレーションして製作した映画。
 全編、これ、スピルバーグへのオマージュが満載。従って、どこかで観たことのあるようなシーンが幾つも出てきます。
 映画『E.T.』(1982)の宇宙人は可愛らしく、その後、『帰って来たE.T.』(1988)などの映画も出来ましたが、今回のE.T.は巨大で凶暴。いくら人間の心が通ずるといっても、二度と戻ってきて貰いたくない宇宙人です。
 映画では、不時着した宇宙船に乗っていたエイリアンを、軍隊が不当に扱ったということで、暴れ始めたということになっていますが・・・。
 最後、宇宙船が瞬時に組み立てられていくシーンは見所です。
 6人の子どもの中で唯一の女性、アリス役のエル・ファニングは、ハリウッドの名子役、ダコタ・ファニング(SFでは『宇宙戦争』(2005)、『PUSH 光と闇の能力者』(2009)などに出演)の妹。
 4歳上の姉が、子役としては少々大きくなり過ぎたのか、最近は妹(13歳)が活躍しています。
 エンドロール画面の左側に、劇中劇で子どもたちが作っていたゾンビ映画の短編が映し出されますが、これもオマケで楽しめました(このオマケの映画は、監督のエイブラムスが、6人の子役たちに勝手に考えさせて作らせたものだとか=“映画は誰にでも作れる”のPR!)。
 巷でのこの映画の評価は今ひとつだったので、余り期待せずに観に行ったせいか、思ったより楽しめました。
 この映画も、ふた組の父子物語になっています。

(原題)Super 8
2011/パラマウント・ピクチャーズ提供
監督:J.J.エイブラムス
製作:スティーヴン・スピルバーグ、J.J.エイブラムス、ブライアン・バーク
脚本:J.J.エイブラムス
出演:カイル・チャンドラー、エル・ファニング、ジョエル・コートニー 、ガブリエル・バッソ、ノア・エメリッヒ、ロン・エルダード、ライリー・グリフィス、ライアン・リー、ザック・ミルズ
2011年6月24日公開 1時間52分

■『マイティ・ソー』

 7月12日は12時55分からの『マイティ・ソー』(字幕版・3D)を観に、「ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウン」まで出掛けました。1週間遅れて7月8日から上映された『アイアムナンバー4』と、どちらにしようかと迷いましたが、上映スケジュールを見ると、『マイティ・ソー』は早く観に行かないと上映回数が極端に限定されそうなので、今回は上映開始順に観に行った次第。
 また、大スクリーンの“ULTIRA”を再び『スーパーエイト』に明け渡したので、普通の大きさのスクリーン(シアター02、座席数:348)で観ることができました。
 が、上映10分前に劇場へ入ってみたらば、なんと観客は私一人。それでも上映開始時刻までに、もう3人入ってきたので4人(2人は、子ども)で観ることができホッとしました(入場率≒1%!)。

物語:
 ここは遠い宇宙の彼方、神の国、アスガルド。ソーは、仇敵、氷の巨人によって自分の王位継承の邪魔をされた腹いせに、王、オーディンの意向に反して氷の巨人の国、ヨトゥンヘイムに攻め入る。怒った王はその罰として、ソーの神の力を剥奪、神の国から地球に追い落とす。
 一方、ここはアメリカ、ニューメキシコ州の田舎町。砂漠の上空で発生する異様な自然現象を観察している天文物理学者、ジェーン・フォスターは、車の前に突然空から落ちてきた男を跳ねてしまう。男はソーと名乗り、遙か彼方の宇宙から来たと告げるが誰も信用しない。ジェーンがソーの面倒を見ている中に、二人の間に段々と好意が芽生えてくる。
 ソーがいなくなった神の国では、ソーの弟、ロキが、王を亡き者とし、自分が王位に着こうと画策している。それを察知した王は、この窮状を救うため、地球に追いやったソーに再び神の力を与え、アスガルドへ呼び戻そうとする。そうはさせじと、立ち向かうロキ。
 果たしてこの兄弟の戦いの結末は。
 そして、ソーは再び、ジェーンのところへ戻ってこられるのか。

 話は、ロキ、出生の秘密も絡み、ちょっと世話物的になりますが、全体的に良く纏まっており、CGも綺麗です。
 この映画は、「キネ旬 7月下旬号」では、かなり酷評でしたが、気を抜いて観に行ったせいか私には結構楽しめました。
 もとより、アメコミの映画化、人生の教訓になるような話が出てくる筈はありません。
 長い長いエンドロールの最後に、「ソーはアベンジャーズで戻ってくる」とのテロップが一瞬入り、短い予告編が上映されます。
 その中に、確か『アイアンマン 2』(2010)にちょい役で出演していたアベンジャーのリーダー、ニック・フューリーが出ているので、今まで個別に活躍してきたマーベル・コミックのスーパー・ヒーローたちが、この映画、『アベンジャーズ』(2012年05月04日:全米公開予定)で一堂に集結、活動を開始するのではないかと思われます。
 それまでに、このメンバーとなる、『キャプテン・アメリカ』(2011/10/14公開予定)の映画も上映されます。
 『ブラック・スワン』(2010)でアカデミー主演女優賞を受賞したナタリー・ポートマン(『スター・ウォーズ』にアミダラ姫役で出演)も可愛く、満足でした。
 蛇足ですが、『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』(2007)に出演しているとき、左頬に大きなニキビが出来ており、気になっていたのですが、その後の映画でもずーっと跡が赤く残っています(流石に、ポスターなどの写真では消されていますが・・・(笑))。
 浅野忠信がハリウッド進出と騒がれましたが、ソーの部下の一人といった端役で、出番も台詞も少なく、ぱっとしないのが残念でした。

(原題)THOR
2011/アメリカ/パラマウント・ピクチャーズ・ジャパン配給
監督:ケネス・ブラナー
製作総指揮:アラン・ファイン、スタン・リー、デヴィッド・メイゼル、ルイス・デスポジート
原案:J・マイケル・ストラジンスキー、マーク・プロトセヴィッチ
脚本:アシュリー・エドワード・ミラー&ザック・ステンツ、ドン・ペイン
出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、トム・ヒデルストン、アンソニー・ホプキンス、浅野忠信
2011/07/02公開 1時間55分

◇ 今回、初めて映画館で手に入れたチラシ。

『グリーン・ランタン』(米)2011年 9月10日
  宇宙の悪から平和を守るために活躍する超警察機構「グリーンランタン」の物語。
 こちらは、DCコミックのヒーローです。実写版。3D。
 http://wwws.warnerbros.co.jp/greenlantern/index.html

■『アイ・アム・ナンバー4』

 この映画は19日に観に行く予定でしたが、台風6号の影響で22日に延期しました。
 いつも出掛ける「ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウン」では、既に、先週末から『ハリー・ポッター』、『コクリコ坂から』など、強力な映画が上映され始めたため、この日を逃すと、『アイ・アム・ナンバー4』は一日2回の夜間上映だけになってしまうので頑張って出掛けた次第。
 それでも、既に上映は14:20からの一日3回上映になっていました。
 因みに、『ハリー・ポッター』は、四つの劇場を使って一日16回の上映、また、『コクリコ坂から』は二つの劇場で一日12回も上映されています。
 今までメインだった『マイティ・ソー』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』は両方とも夜間1回ずつの上映となっている中、『スーパーエイト』は頑張って、未だ、一日5回の上映をキープしていました。

物語:
 宇宙の彼方、惑星、ロリエンが破壊者、モガドリアンに襲われた。超能力の“レガシー”を受け継いだナンバー1からナンバー9までの9人の子どもたちは、地球への逃亡に成功したが、モガドリアンたちも、9人の後を追って地球に現れた。
 ナンバー1、2に続いて、密林の中に隠れ住んでいたナンバー3が殺され、その知らせとして、ナンバー4の脛にに三つ目の焼き印が浮かび上がる。
 次は自分の番だと危険を察知した彼は、海辺の町からオハイオ州の田舎町、パラダイスに引っ越す。人々に紛れ込んでいた方が安全だと考えた彼は、ジョン・スミスと名乗りその町の高校に入学、そこで孤独を愛する美少女、サラと知り合い、互いに惹かれ合う。
 ある日、授業の最中、彼の超能力が覚醒し、手のひらにパワー光線が現れる。
 やがて、この町にも、モガドリアンの手が伸び、戦いながらも逃げ惑う、ジョンとサラ。二人が追い詰められた時、ナンバー6を名乗る少女が現れ、協力してモガドリアンを倒すことに成功するが、彼らは、町の警察からテロリストと間違えられ、追われる身となる。
 ナンバー4と6は再びパラダイスの町を後に、新たな仲間を探すために西へと向かう。
 はたして、二人は残りのメンバーたちと巡り会えるのか。
 また、ジョンとサラとの恋の行方は・・・。

 余り期待もせず、予備知識も持たずに出掛けたのですが、超能力だけで無く、モンスター同士の戦いもあるというサービスぶりで、期待値以上に楽しめました。
 それもその筈、監督は、『イーグル・アイ』(2008)のD・J・カルーソ、そして、製作は、3作の『トランスフォーマー』の監督、マイケル・ベイでした!
 本屋の店頭に平積みにされている、同名の小説(角川文庫:2011年6月25日初版発行)は、映画のノベライゼイションではなく原作。著者名は“ピタカス・ロア”で正体は不明。ロリエンの生き残りの一人として、小説の形で地球人に警告を発しているという形式で書かれています。
 アメリカでは、2010年8月にこの小説が発売されると同時に、ヤングアダルトSFとして、ベストセラーに登場したとか。この小説は、全部で6巻になるそうで、今回の映画はその第1巻目の映画化。今後、当分、「続」が上映されそうです。

(原題)I AM NUMBER FOUR
2011/アメリカ/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給
監督:D・J・カルーソ
製作:マイケル・ベイ
脚本:アルフレッド・ガフ&マイルズ・ミラー、マーティ・ノクソン
原作:ピタカス・ロア
出演:アレックス・ペティファー、ティモシー・オリファント、テリーサ・パーマー、ダイアナ・アグロン、 カラン・マッコーリフ、ケヴィン・デュランド、ジェイク・アベル
2011/07/08公開 1時間50分

 『アイ・アム・ナンバー4』を観に行ったとき貰ってきた映画のチラシの中に、『スパイキッズ 4D ワールドタイム・ミッション』(2011/09/17公開)を発見。
 チラシの上の方には、「史上初の【4D】アドベンチャー登場! 最小×最強のスパイキッズ! 超時空崩壊を阻止せよ!!」と書かれていたので、“4D”とは“3D+時間軸”かと思いきや、なんと“におい”なのでした。
 チラシの裏面には、「①入り口でカードを貰う(ひとり一枚) ②映画を観る(3Dの場合は3Dメガネをかけて観る) ③画面に出てくる番号が点滅したら、カードの番号をこする ④においをかぐ(美味しそうなあのにおいが!?)」と書かれています。
 五感を次元と勘定するならば、もう既に音が聞こえているのですから5Dのはず?
 そのうち、「①入り口でドロップを貰う(ひとり一袋) ②・・・・」なんていう映画も出てきそうですね。ドロップよりガムの方が良いか・・・? (笑)




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