今月紹介する映画は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』と『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』の二本だけ。 9月は夏枯れか観たいものが他になく、映画は2本でした。 寄席なんかには行きましたが。 10月は、 アーサーとミニモイの不思議な国 リトル・レッド バタフライ・エフェクト2 インベージョン EX MACHINA −エクスマキナ− スターダスト タロットカード殺人事件 エバン・オールマイティ ← 日本人には受けそうもないので、上映中止との情報あり。 (その他、SFと関係ないもの3本。女房とのお付き合いです)
9月29日、日吉東急デパートの大型書店に行きましたらば、9月20日発行の『エヴァンゲリオン 完全解体全書 再起動計画』(青春文庫 特務機関調査プロジェクトチーム ¥571)が平積みで置いてありました。 テレビ版を基調として解説されていますが、全く分らないものにとっては、何のことをいっているのか、全くチンプンカンプンの本です(笑)
■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』
9月13日は朝一(11:30)の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観に、渋谷のアミューズCQNまで出かけました。 最近、渋谷の明治通りが原宿方面から開発が進み、この映画館は、かなり渋谷に近いところに完成した12階建ての新ビル“cocoti”の7、8階にありました。 勿論、初めて出かけた映画館で、3スクリーンのミニ・シネコンです。 この映画は2週間前の9月1日から上映開始しているのに、私が上映開始25分前に着いたときには、既に整理番号は32番。 上映開始時には、前方と両脇を除いて、ほぼ満席となりました。 観客層は完全に一色で、15、6歳から30歳未満。そして、8割以上が男性。私は老一点! 入り口の売店には、「プログラム(800円)は、売り切れ。入荷未定」の立て札が立っていました。
先週、土曜日の夕方、渋谷の電力館科学ゼミナール受講の帰途、この映画館の場所確認のため立ち寄ったところ、1階、切符売り場の行列は階段の上まで伸びており、次回分は「満席」となっていたのでビックリ。
映画: 海岸線には、びっしりと防御兵器が配備され、そこへ第1番目の“使徒”が海の向こうから現れるシーンで映画は始まる。兵器が一斉に火蓋を切るが、全然歯が立たない。そこへ、父から呼び出された、息子、シンジが「エヴァンゲリオン1号」に乗り込み、これを撃退。しかし、“使徒”は次から次へと現れる。嫌々乗り込んだシンジではあったが、彼の健闘により、“使徒”はことごとく破壊される。 最後、「つづく」が出て映画は終了。
こんな、ストーリーのご紹介では、“エヴァ・ファン”には叱られてしまうと思いますが、私は全く白紙の状態で、この映画を観に行ったのです。 資料によると、『エヴァンゲリオン』は、1995年10月4日から1996年3月27日まで、全26話にわたりテレビ東京系列で放送された連続TVアニメ作品で、その後、劇場版が1997年7月19日に全国東映・東急系で公開された由。 今回の新劇場版は、単なる今までの映像のリメイクではなく、新解釈によるものとか。
話は若干それますが、私は、SFM創刊号からの連続購入愛読者でしたが、昔々(10年ほど前?)のある時、発売日にいつもの本屋に行ったらば売り切れ。その後、何軒か回りましたが結局全部売り切れでした。後になって、原因は、その号が「エヴァンゲリオン」の特集号だったからだと教わり、「『エヴァンゲリオン』とは何?」ということが記憶の隅に残っていました(その後、残念ながらSFMの購入は断続的になりました)。
そこで、今回、初めて『ヱヴァンゲリヲン』とは何かを知るために、この映画を観に行った次第です。そんなわけで、映画の最初のシーンは、どうしても『ゴジラ』のシーン。そして、そのゴジラ代わりの“使徒”と「エヴァンゲリオン1号」のパワースーツを着たシンジとの戦いは、『ゴジラXメカゴジラ』のシーンを連想させられました。 ここへ来て、『トランスフォーマー』、『ベクシル』など、ロボット対ロボット(パワースーツ)の戦いの映画を続けて観た後、何故、また同じような映画を観なければならないのかと、ちょっとウンザリしました。
ところが、後半、十字架が現れた辺りから、お話がやや宗教がかってきました。 確かに、辞書を引くと「evangel」とは、聖書用語なのですね(この秋には『エバン・オールマイティ』という、「ノアの箱船」のコメディ映画も上映されます。が、これは関係ないかも知れません!?)。 というわけで、この映画は一つの壮大なメッセージを送るために作られたのだ、ということがだんだん分ってきました。エンドロール終了後に、短い予告編がつきます。不思議と今回は、映画の本編が終わっても帰る人がなく、全員がこの予告編を観ていました。流石、「ファンの集まり」なのだなーと感心した次第です。 そして、幾つもの「疑問」を残して、映画は終わりました。
因みに、この映画は4部作で、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(2008年公開予定)、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:急』+『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:?』(公開日未定)と続きます。多分、私も、全部観てしまうことになるでしょう。
帰途、本屋に寄ったらば、「ムー 10月号」の表紙に「★2色刷り特集 『人類補完計画』とは神の領域へ参入するための秘儀だった!! ヱヴァンゲリヲン完全解読」と書いてありました。長いので、とても一度には立ち読みできませんでしたが・・・。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』 2007・日・クロックワークス配給 製作:株式会社 カラー 原作/総監督:庵野秀明 監督:摩砂雪、鶴巻和哉 作詞・作曲・編曲:宇多田ヒカル 声の出演:緒方恵美、林原めぐみ、三石琴乃、山口由里子 2007/09/01 公開 1時間38分
■『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』
25日は朝一(10:30)の『ファンタスティック 4』を観に、渋東シネタワーまで出かけました。 切符売り場で行列していた人の大半(殆どが女性)は、9月15日から上映されている『ミス・ポター』がお目当て。『ファンタスティック 4』は7階の一番大きな劇場(約600席)で上映されましたが、入りは数十人でガラガラ。
物語: “ファンタスティック 4”(リード、スー、ジョニー、ベンの超能力者4人のグループ)のリードとスーの結婚式の最中に、宇宙から“シルバーサーファー”が地球に飛来。その迎撃のため、二人の結婚式はまたもやメチャクチャ、式はお流れ。 “シルバーサーファー”が飛来した惑星は、総て8日以内に宇宙魔神、“ギャラクタス”によって破壊される。猶予は8日間。しかし、強靱な超能力を持つ“シルバーサーファー”には、この4人が協力しても、歯が立たない。勿論、軍隊も駄目。 果たして、この4人は地球を守ることができるのであろうか。 そして、“シルバーサーファー”は敵なのか、味方なのか。
2005年に上映された『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』の続編ですが、何故か前編は観ていません。今回は、“シルバーサーファー”が現れるので観に行った次第。私は、SF切手のコレクションをしていますが、数年前にマダガスカル共和国発行の“シルバーサーファー”の切手を入手、これは何者と調べた経緯があるので親しみ(?)を持ったわけです。 その時の資料(誕生物語)を、ちょっとご参考までに上げておきます。 「“シルバーサーファー”は1965年、『マーヴェル・コミック』に初登場。 彼の本名は“ノリン・ラッド”。惑星ゼン=ラ生まれの科学者。 彼は宇宙魔神、“ギャラクタス”によって食い尽くされようとした自分たちの惑星を守るため、その代替えの惑星を提供するという取引の結果、ギャラクタスから宇宙を駆けめぐるコズミックパワーを与えられ、かくして“シルバーサーファー”が誕生する。 その後、地球を襲ったギャラクタスに対し、彼と体型が同じ地球人を救おうと決意、魔神に反旗を翻し、地球を守るが、そのため、その後、彼は一人宇宙をさすらう冒険者となる。このサーフボードは、光速の99%で移動可能」 超能力というと、何でもありで、とてもハードSFとはいえませんが、それなりに楽しめました。“シルバーサーファー”はメタリックのボディ、これは『ターミネーター2』(1991年)に出てくる液体金属(擬似多合金)アンドロイドで既にお馴染みのCG技法ですが、今回はより精巧に描かれています。 4人の中の紅一点、スー役のジェシカ・アルバは、どこかで見たことがあるなと思いましたが、2000年から始まったジェームズ・キャメロン監督のテレビシリーズ『ダークエンジェル』のヒロインだったのですね。随分大人になりました。
(原題) FANTASTIC FOUR 2007・米・20世紀フォックス映画 監督:ティム・ストーリー 脚本:ドン・ペイン マーク・フロスト 出演:ヨアン・グリフィズ、ジェシカ・アルバ、クリス・エヴァンス、マイケル・チクリス、ローレンス・フィッシュバーン(シルバーサーファーの声) 2007/09/21 公開 1時間32分
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