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AKIのキネマまんぽ

面白そうな映画は全部、日本で公開して欲しいものです!

『ウォーター・ホース』
『エバン・オールマイティ』
『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』

AKI

 2月14日は寒く、氷も張りましたが、快晴無風。
 予定通り、横浜の大佛次郎記念館まで『21世紀の鞍馬天狗展』を観に行ってきました。
 もとより、それほど広い場所ではありませんので、展示内容には限りがありますが、それなりに楽しめました。
 嵐寛寿郎は昭和2年から31年までの間に、何と40本の映画で鞍馬天狗を演じたとか。
 この中の3本がDVD化され、2月22日に発売になる由。
 (『疾風八百八町』、『御用盗異変』、『疾風!鞍馬天狗』の3本)
 但し、各巻、4725円とのこと!!
 まだ著作権切れにはなっていないようですね。
 最後に、『鞍馬天狗読本』(大佛次郎記念館編:1650円)を買ってきました。
 鞍馬天狗事典のようなモノです。
 昔のものは懐かしく、みんな頭の中で美化されています。

 新作では、栄村さんからご紹介のあった、インディ・ジョーンズの新作のトレーラー。
 http://www.imdb.com/video/user/me707209951
 『インディジョーンズ』の予告編、楽しく何度も見直しました。
 公開が待ち遠しいですね。(2008/06/21:公開)

 上記siteで、その他にも、いろいろと面白そうな以下のような映画を発見しました。
 是非、全部、日本で公開して欲しいものです!

Definitely / Maybe 『ノッティングヒルの恋人』、『ラブ・アクチュアリー』(二つとも観ました)のプロデューサーが贈る、洒落た父娘物語。
10,000 BC 日本でも、映画館で予告編を観たような気がします。(2008/04/26:公開)
The Ruins 古代遺跡に絡む、オカルト・ムービー? でも、面白そう。
Get Smart 『エバン・オールマイティ』のスティーヴ・カレルと、アン・ハザウェイの共演。スパイ・コメディ映画? 
The Other Boleyn Girl ナタリー・ポートマン主演。 左ほほのニキビが未だ治っていませんね。(『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』で発見したニキビです!)
Hoeton Hears a Who CGアニメ。ジム・キャリーがCGキャラクターと声で出演。

 ということで、今月紹介するのは、『ウォーター・ホース』『エバン・オールマイティ』『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』の三本です。ただし『エバン・オールマイティ』は、DVDによる鑑賞です。

■『ウォーター・ホース』

 2月4日は、未だ雪が残る中を、渋谷TOEI2まで朝一(とはいっても11:45ですが)の『ウォーター・ホース』を観に行ってきました。
 入りは、30人程度。子供向けの映画ですが、観客は大人ばかり。

映画:
 「本当にあった話」のテロップが出て、映画は始まる。
 まず最初のシーンは現代、場所はネス湖湖畔のレストラン。観光旅行中の若いカップルが、レストランの壁に掛けられている「ネッシー」の写真を見つけ、本物かどうか議論している。
 と、そばのテーブルで新聞を読んでいた老人が、「その写真は偽物だ。だが、聞きたければ本物のネッシーの話をしてあげよう」と言って、物語が始まる。
 時は1942年、第2次世界大戦の真っ直中。ネス湖から160kmの地点までドイツ軍が攻めてきているため、ネス湖の中にも海からドイツの潜水艦が入り込む可能性があり、湖畔にイギリス軍が駐屯してくる。
 そのような状況の中、少年、アンガスは湖畔の岩場で不思議な卵を発見する。母親に内緒で持ち帰った卵は、やがて孵化し、これが伝説の「ウォーター・ホース」であることを知る。このウォーター・ホースは、急激に成長、いろいろと騒動が持ち上がる。アンガスは、仕方なくネス湖にこれを放すが、ウォーター・ホースはアンガスを母親だと思って慕っている。が、ある夜、イギリス軍がウォーター・ホースをUボートと間違え、攻撃を開始する。その攻撃からウォーター・ホースを助けようとするアンガス。
 果たして、アンガスはウォーター・ホースを守ることができるのか?
 そして、この物語を語っている老人は誰なのか? (そうです、年老いたアンガスだったのです)

 父親を戦争に取られ、厳しい母親の元で育った寂しいアンガスとウォーター・ホースとの友情物語。最後は、物語に感情移入し、涙が出てきました。
 1942年に10歳ぐらいの子供。丁度、私がそうなのです。従って、年老いたアンガスは75歳ぐらい。因みにアンガス役のアレックス・エテルは現在、11歳とのこと。
 ちょっと昔の『E.T.』を思い出させる映画です。
 映画の中のウォーター・ホースは、実にユニーク、動作も滑らかで自然。この不思議な生物をデザインしたのは『ロード・オブ・ザ・リング』や『キング・コング』、『ナルニア国物語』の特殊効果を担当したWETA・デジタルとWETA・ワークショップ。
 ウォーター・ホースの背中に乗ったアンガスが、一緒にネス湖の湖底を泳ぎ回るところも幻想的で楽しめました。

(原題)THE WATER HORSE
2007/アメリカ/ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント配給
監督:ジェイ・ラッセル
脚本:ロバート・ネルソン・ジェイコブス
出演:エミリー・ワトソン、アレックス・エテル、ベン・チャップリン
2008/02/01公開 1時間52分
字幕翻訳:戸田奈津子
原作:ディック・キング=スミス著 『おふろのなかからモンスター』 講談社

 Coming Soooonでご紹介したソビエト映画『ミッション・イン・モスクワ』が、2月2日から上映されているはずなので調べたところ、何と池袋のテアトルダイアで2日から8日までの一週間だけ、レイトショーで上映中とのこと。
 こういったマイナーな映画は、なかなか観るのが困難です。

■『エバン・オールマイティ』

 昨年11月にupしました、「Coming Soooon!」に、
「『エバン・オールマイティ』(米) 2007年 秋
  現代に神(モーガン・フリーマン)が現れ、ノアの箱船製作を指示。
  “日本では受けない”ため、日本公開は急遽中止されたとか!? 残念!」
と書きましたが、その後、DVDがレンタル店に並びましたので、昨日、借用、観てみました。

映画
 ニュース・キャスターのエバンは、「世界を変える!」のスローガンで立候補、議員に当選する。買い換えた新車、家族全員で引っ越す新しい豪邸。
 有頂天になっているエバンの前に、ある日、神が現われ、9月22日に洪水が起こるので、方舟を造るよう指示する。
 やがて、クラシックな造船用の工具や機械、そして、木材がどんどん送り付けられ、仕方なく、エバンはマニュアルを見ながら家族に助けられ舟を造り始める。
 そのうち、だんだんと鳥や家畜、猛獣などの番が集まり初め、彼の後に付いてくるので議員の仕事はメチャメチャ。
 やがて、9月22日となり、方舟は完成、動物も乗り込んだが、雨はちょっと降っただけでお仕舞い。
 見物にきた人たちには冷やかされ、本人も失望しているとき、突如・・・・。

 2003年12月に日本で上映された、ジム・キャリー主演『ブルース・オールマイティ』のスピンオフ作品。
 「Coming Soooon!」にも書きましたように、この映画は、
  1.日本人にはコメディは受けない。
  2.ジム・キャリーは日本でもお馴染みであるが、この映画の主役、スティーヴ・カレルは日本人が知らない(アメリカでは有名?)。
  3.「ノアの方舟」の物語自体を、日本人はよく知らない。
などの理由で、映画館で予告編までやったのに、突如、上映中止になりました。
 (全米公開で振るわなかった、との説も)
 私は、旧約聖書は一種のSFだと思い、また、昔々、ブロード・ウェーでダニー・ケイのミュージカル『ノア』を観て以来、ノアの方舟にも関心を持っていましたので、この映画は大変楽しめました。
 『ブルース・オールマイティ』のときと同様、神様役はモーガン・フリーマンで、なかなかの好演でした。
 最後は、大物議員の汚職問題を暴露、エバンは人々を助け、「世界を変える!」ことに成功するのでした。

(原題)EVAN ALMIGHTY
2007/アメリカ/ユニバーサル・スタジオ
監督:トム・シャドヤック
出演:スティーヴ・カレル、ローレン・グレアム、モーガン・フリーマン、ジョン・グッドマン
日本未公開  1時間36分

■『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』

 本格的なSF映画は、このところどうなってしまったのでしょうか?
 全く姿を見せません。3月からGWに掛けて『ジャンパー』、『NEXT−ネクスト−』などの“超能力”ものが公開されますが、最近の私は成長したせいか(夢が無くなった?)超能力はSFではないと思うようになりました。
 そんなこともあって、2月21日はお昼からの『マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋』を渋東シネタワーまで観に行ってきました。
 入りは20人程度?

物語
 独りでに動き回る魔法の“不思議なおもちゃ屋”のオーナー、マゴリアムおじさん(ダスティン・ホフマン)は、自分が定めた年齢、243歳の誕生日を迎えたのを機に、自分はこの世から姿を消し、お店を支配人のモリー(ナタリー・ポートマン)に譲り渡すと言い出した。これを感知したおもちゃたちは、すねて黒ずみ、動きを止めてしまう。
 店主亡き後、モリーは落胆、一旦店を売りに出すが、マゴリアムおじさんから最後に貰った木製の魔法のキューブから力を得て、店を元通りにしようと思い立つ。
 果たして、おもちゃたちは、モリーを受け入れ、また独りでに動き出すのであろうか。

 脇を固めるのが、おもちゃ屋の引き継ぎに当たって、113年間やったことがない店の経理を依託された堅物の経理士、ヘンリー(ジェイソン・ベイトマン)と、お店を手伝う、おませな9歳の少年、エリック(ザック・ミルズ)。この4人で物語は進行していきます。
 お店で動いているおもちゃたちは、殆どが市販のおもちゃだそうで、極力、CGを使わずに動かしているとのこと。
 本当にこんなおもちゃ屋さんがあったら楽しいでしょうね。
 監督と脚本は、以前、ご紹介した『主人公は僕だった』(2007年5月)の脚本を書いた、ザック・ヘルム。ちょっと変わった映画を作ります。

(原題) MR.MAGORIUM'S WONDER EMPORIUM
2007/アメリカ/角川映画配給
監督・脚本:ザック・ヘルム
出演:ダスティン・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ジェイソン・ベイトマン、ザック・ミルズ
2008/02/16公開 1時間35分
字幕翻訳:戸田奈津子

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