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AKIのキネマまんぽ

相変わらずスターボウは出ず(笑)

『センター・オブ・ジ・アース』
『X ファイル:真実を求めて』
1960年版『地底探検』
1978年版『ジュール・ヴェルヌの地底探検』

AKI

 11月1日は、池袋サンシャイン・シティでJAPEX(全国切手展)が開かれたので見に行き、序でに、今年も同所の「コニカミノルタ・プラネタリウム“満天”」で、13時からの『ASTRONOMYTHS 時空を超え、宇宙へ』を観てきました。
 上映は、40分。
 初公開のギリシャ製映像(CG)?
 先ず、秋の星座のお話。
 その星座にまつわる、ギリシャ神話。
 そして、その星座一つに一つ、ブラックホールなど、特異な星の紹介が映像でありました。
 その星座の星まで、光速で出発するのですが、相変わらずスターボウは出ず、中心から周囲に放射状に流れる光で誤魔化されたのは残念。
 360度の映像空間なのに、度の強い「老眼鏡」を掛けていると、ほんの一部しか視野がなく、眼鏡をずらしたり、外したりして眺めていました。

 今月もSF映画が少なかったので、ジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』関連の映画のビデオも紹介します。
 今月紹介する映画は、『センター・オブ・ジ・アース』と『X ファイル:真実を求めて』です。
 ビデオでの紹介は、1960年版『地底探検』と1978年版『ジュール・ヴェルヌの地底探検』です。

■『センター・オブ・ジ・アース』

 11月10日は、朝二番、11:35分からの『センター・オブ・ジ・アース』を観に、ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウンへ行って来ました。
 劇場はスクリーン6。187席に観客は50人ぐらい。何故か、ウイークデイなのに三分の二は子供。

物語:
 時は現代、場所はアメリカ。トレバー・アンダーソンは、大学教授で地質学者。彼は、10年前、ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』に惹かれて探検に出掛けたまま行方不明になった兄、マックスの意志を継ぎ、大学で兄の研究のフォローを10年間続けてきたが、成果が出ないまま、研究を打ち切られることになった。丁度そんなとき、兄の13歳の息子、ショーンを十日間ばかり預かることとなった。が、その晩、兄の残したメモの通りの地殻変動がセンサーに検知され、大学のパソコンに表示されたため、トレバーはショーンを連れてアイスランドのスネフェルス山へ赴くことになる。
 先ず、山麓の「先進火山学研究所」を尋ねるが、所長は3年前に亡くなり、その娘、ハンナが山岳ガイドとしてそこに住んでいた。彼女の家にも、彼女の父が残した、ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』があり、所長とマックスは共に“ヴェルニアン”で、連絡を取り合っていたことが分る。
 翌日、トレバーとショーン、ハンナの3人は、ジュール・ヴェルヌの本を持って、スネフェルス山探検に出発するが、落雷事故で彼らは洞窟に閉じこめられてしまう。
 果たして彼らは生還することができるのであろうか。

 というわけで、この映画はジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』そのものの映画化ではなく、その物語を元に、現実(?)の地底を再トレースするというお話です。
 地底で、携帯電話が掛かったりと、ちょっと不思議なシーンもありますが、楽しめる筋書きに仕上がっています。
 『地底旅行』の映画化は、私の知る限りでも幾つかありますが、プログラムによると、「アニメーションも含めると100年間に十回以上を数える」とか。
 今回の、この映画は、3Dで出来上がっていますが、3Dは臨場感の点からだけなく、海賊版の防止、高額料金が取れる(一般:2000円、シニアー:1400円でした)など、映画会社側にもメリットがあるようです。今回の3D映画は、最新の“Real D”、“Dolby 3D”、“XpanD”などの3方式で上映されている由。
 3D映画は、最初、ちょっと違和感がありますが、なれてくると自然に見えてきます。しかし、映像のズームイン、ズームアウトの早さや、パンの早さには限度があるように感じました。
 以前、I-MAXの3Dを観たことがありますが、このくらい大きいスクリーンだと“取り囲み効果”も更に十分になります。
 最後、トレバーが、甥のショーンに、お父さんの部屋にあったと称して『アトランティス』の本を渡すシーンがあります。ひょっとして、続編は『アトランティス』なのでしょうか?

蛇足:“ヴェルニアン”とは、「ジュール・ヴェルヌの描いた小説の内容を真実だと信じる熱狂的ファン」のことだそうです。

(原題)JOURNEY TO THE CENTER OF THE EARTH
2008/アメリカ/提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズ
監督:エリック・ブレヴィグ
制作:ボー・フリン
製作総指揮:トビー・エメリッヒ、ブレンダン・フレイザー、マーク・マクネア、トリップ・ヴィンソン
脚本:マイケル・ウェイス、ジェニファー・フラケット、マーク・レヴィン
原作:ジュール・ヴェルヌ 『地底旅行』
出演:ブレンダン・フレイザー、ジョシュ・ハッチャーソン、アニタ・ブリエム
2008/10/25公開 1時間32分

◆『地底探検』(1960年版)

 何年か前に、「20世紀フォックス映画 70周年記念大創業祭 2枚で今だけ¥1,990 初回生産限定」で買った『地底探検』(1960年版)を持っています。
 (買った、もう一枚は『地球の静止する日』)
 両方とも、未だ包装が切られていませんでしたが、昨日、やっと、『地底探検』を観ましたので、レポートをupします。
 (この他、1978年公開の『地底探検』のテープも何処かにあるはずなので、探してみます!)

物語:
 地質学者、サー・オリバー・リンデンブルック教授は、学生、アレックスが持ち込んだ溶岩の中に、メモが記された観測用の錘を発見する。
 地底世界の可能性を確信した彼は、崇拝するストックホルムのゲタボルグ教授に手紙で相談したが、その教授もリンデンブルック教授を出し抜いて探検に出掛けようとしていた。しかし、ゲタボルグ教授は出発直前に、何者かに毒殺されてしまう。
 もう、時間を無駄にできないと察したリンデンブルック教授は、学生アレックスと共に探検に向おうとするが、ゲタボルグ教授の未亡人の強い要請で、彼女を同行しなければならない羽目に陥る。
 この3人は現地の男と共にアイスランドの死火山、スネヘルズ・ヨクールの火口から縄で降りていくが、この一行を密かに付けている2人組の男たちがいた。

 リンデンブルック教授役が、ジェームズ・メイスン、そして、学生、アレックス役がパット・ブーンとなかなかの配役。そのパット・ブーンが、時々、歌まで歌ってくれるミュージカル調(?)の映画。
 ただただ“CG+3D”の驚かしに専念している2008年版の『センター・オブ・ジ・アース』と比べると、ストーリーにも幅があり、映像も迫力のあるオール・アナログの実写版(?)。ずっと楽しい映画に仕上がっています。
 最後には、アトランティス発見のオマケまで付いているサービス振り、です。

(原題)JOURNEY TO THE CENTER OF THE EARTH
1959/アメリカ/配給:20世紀フォックス
監督:ヘンリー・レビン
製作:チャールズ・ブラケット
脚色:ウォルター・ライシュ、チャールズ・ブラケット
原作:ジュール・ヴェルヌ
出演:パット・ブーン、ジェームズ・メイスン、アーリーン・ダール、ダイアン・ベーカー
1960公開 2時間10分

◆『ジュール・ヴェルヌの地底探検』(1978年版)

 大昔に放映された『ジュール・ヴェルヌの地底探検』(1978年版)の録画テープを発見したので、昨日、観てみました。
 時間は、CM入りで、1時間15分。大分カットされている様で、ところどころ辻褄が合わない箇所があります。

物語:
 地質学者、リンデンブロック教授は、古本屋で老人から「地球中心への旅」と題するボロボロの本を購入。本に挟まれていた暗号メモから、地底に入る洞窟の所在を知り、姪のグロウベン、そのフィアンセ、アクセル、そして、アイスランドの道具屋で雇ったハンスを連れて、スネッフェル山、火口から洞窟へと降りていく。
 道中で、二ヶ月前から地底に来ているという、自称オルセンと名乗る謎の男と遭遇、旅を共にするがどうも様子がおかしい。
 果たして、彼は何者なのであろうか?

 続けて、3本も『地底探検』を観ると、流石に草臥れます。(笑)
 巨大キノコや、地底の海を渡るシーンなど、大まかなストーリーは、当然ながら全て同じ。
 今回は、恐竜の代わりに、キングコングに襲われたり、アトランティスの代わりに、高度な文明を持ち、地底で生活している都市(研究所?)が出てきます。
 ちょっと冗長なシーンが多いのが欠点。

(原題)THE FABULOUS JOURNEY TO THE CENTER OF THE EARTH
監督:ピケール・シモン
出演:ケネス・モア、ペップ・ムンヌ
1978年公開/1時間15分?

■『X ファイル:真実を求めて』

 昨、18日は暖かく上天気。13:50分からの『X ファイル:真実を求めて』を観に、ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウンまで出掛けました。
 公開11日目なのに、もう、1日3回のピッチにダウン。座席数:180のシアターにお客は十数人。何故か、客層は中年以上!?

物語:
 主人公の男女2人、モルダーと医学博士のスカリーは、今は既に退職しているが、嘗てはFBIの“X−ファイル”を担当していた。
 そんな彼らのところに、FBIから謎の失踪を遂げた女性捜査官の探索に手を貸してくれと依頼が舞い込む。
 捜査の過程で、ジョーと名乗る透視能力“ヴィジョン”を持つ元老牧師が、氷結した湖の氷の下から幾つかの人体の部分を発見、やがて、この事件は、最近、頻発している若い女性ばかり狙う連続殺人事件と関連がありそうだと分ってくる。
 超常現象の解明に執念を燃やすモルダーと、これはインチキだと否定するスカリーとの対立する中、事件はどんどん進行していく。
 果たして、連続殺人犯の目的は・・・。
 そして、超能力は本当に信じられるのか・・・。

 1993年から2002年に掛けて、全米のテレビ・ドラマのシリーズとして人気を集めた“X−ファイル”のタイトルは、今までにも、いろいろの場で耳にし、関心は持っていましたが、ジックリと観ようと思ったことはありませんでした。が、今回、映画化されたのを機会に、初体験とばかりに出掛けた次第。
 しかし、宣伝文句の“未知の恐怖と謎”の通り、内容は深刻で、グロテスクな場面も多く、観終わった後、楽しい気分で映画館を後にできませんでした。
 ロケ地は、カナダのバンクーバーの由。

(原題)THE X FILES
2008/アメリカ/配給:20世紀フォックス
監督:クリス・カーター
脚本・製作:フランク・スポトニッツ & クリス・カーター
出演:デイビッド・ドゥカブニー、ジリアン・アンダーソン、アマンダ・ピート、ビリー・コノリー
2008/11/07公開 1時間44分

◇ 今回、初めて映画館で観た予告編。

『252 生存者あり』(日) 2008年12月 6日
   史上最大の巨大台風、日本直撃。
 地下鉄構内に閉じこめられた娘と弟を、レスキュー隊の兄が決死の救出・・・。
 (例によって、この手の日本の映画は、“がなり合う”場面が多く草臥れそう)
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(米) 2009年 2月?
   80歳の老人の姿で生まれた男(嬰児)が、成長するに従って若返る・・・。 
 主演は、なんとブラッド・ピット!
 (ちょっと、グロテスクな場面あり)
 原作は、F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説。

 

 Coming Sooonで、以前、

◎ 最新情報が途絶えた映画  
  『プロジェクト880』(米) 2007年
   壮大なSFラブ・ストーリー、とのこと。ジェームス・キャメロン監督。
  『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』 (2007年公開予定?)
   3匹の蠅がアポロ11号に密航、月に向かう。アニメ。

と書き、最近は、割愛していた、この『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』を先日購入した「キネ旬 11月上旬号」中の「ワールドニュース アメリカ」(p85)で発見しました。
 このページには、「全米興行成績ランキング」が載っており、9月19日から25日のリスト中、19位(6週目)に「Fly Me to the Moon」が上がっています。
 因みに、18位には「センター・オブ・ジ・アース」がいます!
 日本には、来ないのかと思っていましたが来そうで安心しました。


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