先月は、映画上映に合わせて、ハヤカワ文庫から発売されたリチャード・マシスンの『リアル・スティール』をご紹介致しましたが、続いて角川文庫からも、同じタイトルの短編集、『リアル・スティール』(平成23年11月25日 初版発行)が発売されました。迷いましたが、結局、タイトルの『リアル・ステール』以外は重複していないことを確認し、購入、読了しましたので収録作品のタイトルと概要(一行だけ)を、ご紹介いたします。 - 『リアル・スティール』:ご存じ、ロボットボクシングのオリジナル。
- 『因果応報』:死の直前、家族と医者を罵倒した老詩人が、死後に行き着いた所は……。
- 『結婚式』:結婚式に纏わる迷信を全て実行したあげく、式を挙げた男は……。
- 『征服者』:1871年のある日、東部からテキサスに乗り込んできた早撃ちガンマンは……。
- 『日記さんへ』:いつの時代も、日記に書かれることは……。
- 『下降』:原爆待避壕に逃げ込む人々は……。
- 『なんでもする人形』:きかん坊のお相手をさせる目的で購入した人形は……。
- 『旅人』:タイムマシンで、キリストの処刑現場にトリップした教授は……。
- 『時代が終わるとき』:地球最後の一人が、地球最後のもう一人に巡り会ったとき……。
- 『ジョークの起源』:卑猥なジョーク発生の源を尋ね当てた男は……。
- 『レミング』:人間もやがて……。
- 『境界』:別次元の宇宙に一歩踏み込んでしまったらしい男は……。
- 『サンタクロースをたずねて』:クリスマスイブの夜、妻殺害の委託をした男の……。
- 『ドクター・モートンの愚行』:(本邦初訳)夜、診療終了後、歯医者へ虫歯治療に来た男は……。
- 『時の窓』:(本邦初訳)老人ホームの窓から1941年に戻った彼は、過去の自分に会い……。
私には『ジョークの起源』が一番面白く、文中、タイトルだけで紹介されたジョークの内容を全部知りたくなりました。 『時の窓』は、ひょっとすると、マシスンの自伝かもしれません?
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「ワンピース」羽子板 |
女性(?) |
「十尺の大羽子板」 |
土曜日の羽子板市 |
仲見世 |
12月17日(土)は、寒い風が吹いていましたが、快晴だったので、思い切って恒例の羽子板市に浅草まで出かけてきました。
いつものように、観音様、三社様、被官稲荷様とお参りし、「やっこ」の鰻重でおなかを満たしてから、再び観音様へ戻り、ゆっくりと羽子板市を見物してきました。
仲見世は、もうすっかりお正月気分。
本堂のお賽銭箱の横には、羽子板市出店業者が制作した「十尺の大羽子板」(助六と揚巻)が展示されていました。
流石、土曜日の羽子板市。いつもよりか大分混んでいました。
が、これらの半分程は、海外の観光客。
日本人だと思っても、近くへ行くと、分からない言葉で話しています。(笑)
毎年、楽しみなのは「時の人」の羽子板。今年は、「琴奨菊」と「なでしこジャパン」でした。
それに「レディ・ガガ」や「ワンピース」、もはや定番になっている「サザエさん」や「アンパンマン」も。
今年は、殆どの業者が汚れ防止用に、羽子板にビニールのカバーを掛けているので、光って写真の見栄えが良くありません。
途中、浅草演芸場の前で見かけた女性(?)。最近、変身体験のお店が浅草にできたようで、ときどき不思議な女性と巡り会います。
最後、隅田公園に出て、スカイツリーを眺めてから、帰りました。
総歩数:14,752歩でした! |
今月ご紹介するのは、以下の三作品です。 『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』『リアル スティール』『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』 ■『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』 12月4日は、快晴だったのでいつものように「ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウン」まで、12:00からの『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』を観に行ってきました。 上映4日目なのに、もう、座席数:165の小さなスクリーン06。でも、流石、日曜日、入りは50人ほどで賑やか。良く笑う子がいて楽しく映画を観ることができました。
物語: ノミの市で、伝説の軍艦“ユニコーン号”の模型を購入したタンタンは、その船のマストの中に、羊皮紙に書かれた謎の文書を発見する。やがて、彼は見知らぬ人物に襲われ貨物船に拉致される。タンタンはこの貨物船の中で出会った、大酒飲みのハドック船長と知り合い、二人は意気投合、この謎解きに挑戦、ユニコーン号が昔、莫大な財宝を積んだまま海賊船と遭遇、沈没したことを知る。彼らを脇から助けるのは、タンタンの愛犬“スノーウィ”。 やがて、ハドック船長こそがユニコーン号の船長、“アドック郷”の子孫であり、タンタンたちを狙うサッカリンは、海賊船の船長、レッド・ラッカムの子孫であることが分かってくる。かくてこの因縁の対決は現代に持ち越され、戦いは続く。 果たして、巨万の財宝は何処にあるのか……。そして、それを手にするのは誰か。 何遍も映画館で予告編を観せられ、いろいろな新聞や雑誌での評も読んだ後での鑑賞でしたが、全くその影響を受けない程、息つく間もないアクションの連続で楽しめました。 フルデジタル3Dパフォーマンス・キャプチャーも、全く違和感のない映像で(とは言っても、登場人物の顔は、全く漫画の登場人物の顔になっていますが)、これだけテンポの早い連続映像を作り出すのに大いに貢献、期待以上の成果を上げています。 映画は、エルジェの『タンタンの冒険』、全24昨品のうち、『なぞのユニコーン号』と『レッド・ラッカムの宝』とが中心となっていますが、タンタンとハドック船長の出会いなどを物語の中に含めなければならないため、『金のはさみのカニ』のシーンも前後関係を入れ替えたりして取り入れ、上手く話の筋が通るように纏め上げられています。 しかし、漫画の各シーンのエピソードは、忠実に再現されているように思います。 そして、映画は、海底に眠る財宝のありかが分かり、これから探しに行こうというところで終了。 映画、『タンタンの冒険』シリーズは、三部作という話もありますので、この後も、何冊かの漫画が一つの映画に纏められて行くのではないかと期待しています。 原題:THE ADVENTURES OF TINTIN : THE SECRET OF THE UNICORN 2011/アメリカ、ニュージーランド/東宝東和配給 監督・制作:スティーヴン・スピルバーク 脚本:スティーヴン・モファット、エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ 製作:ピーター・ジャクソン、キャスリーン・ケネディ 出演:ジェイミー・ベル、アンディ・サーキス、ダニエル・クレイグ 2011/12/01公開 1時間47分 <<蛇足>> 以下に、漫画、『タンタン』の概要を上げておきます。 1929年、ブリュッセルの新聞社で働いていたジョルジュ・レミは、子供版の新聞発行を機に、“エルジェ”の名前で、この漫画を書き始めました。 この漫画『タンタンの冒険旅行』シリーズは、ニッカーボッカーを履いた少年記者“タンタン”と、その愛犬“スノーウィ”が、世界中、そして、月世界にまでも冒険する物語です。 以下に、『タンタンの冒険旅行』シリーズの一覧を、本国での出版順に上げておきます。 (*)印が付いている数字は、日本で出版された順番です。ベルギーでの出版順とはかなり異なっています。現在、全24巻の日本語版が発行されている模様。 順番 刊行年 タイトル 原題(フランス語) 備考 1 1930年 タンタン ソビエトへ Tintin au pays des Soviets 2 1931年 タンタンのコンゴ探険 Tintin au Congo 3 1932年 タンタン アメリカへ Tintin en Amerique 4 1934年 ファラオの葉巻 Les Cigares du pharaon (* 8) 5 1936年 青い蓮 Le Lotus bleu (*14) 6 1937年 かけた耳 L'Oreille cassee (*16) 7 1938年 黒い島のひみつ L'Ile Noire (* 1) 8 1940年 オトカル王の杖 Le Sceptre d'Ottokar (*17) 9 1941年 金のはさみのカニ Le Crabe aux pinces d'or (*18) 10 1942年 ふしぎな流れ星 L'Etoile mysterieuse (* 2) 11 1943年 なぞのユニコーン号 Le Secret de La Licorne (* 3) 12 1944年 レッド・ラッカムの宝 Le Tresor de Rackham le Rouge (* 4) 13 1948年 ななつの水晶球 Les Sept Boules de cristal (* 6) 14 1949年 太陽の神殿 Le Temple du Soleil (* 7) 15 1950年 燃える水の国 Tintin au pays de l'or noir (*10) 16 1953年 めざすは月 Objectif Lune (*12) 17 1954年 月世界探検 On a marche sur la Lune (*13) 18 1956年 ビーカー教授事件 L'Affaire Tournesol (*15) 19 1958年 紅海のサメ Coke en stock (*11) 20 1960年 タンタンチベットをゆく Tintin au Tibet (* 5) 21 1963年 カスタフィオーレ夫人の宝石 Les Bijoux de la Castafiore (* 9) 22 1968年 シドニー行き714便 Vol 714 pour Sydney 23 1976年 タンタンとピカロたち Tintin et les Picaros 24 1986年 タンタンとアルファアート Tintin et l'Alph-Art (エルジュの死後に刊行された未完作) これらのタイトルを眺めていると、何となく、ジュール・ヴェルヌ(1828-1905)の小説を連想してしまいます。 ■『リアル スティール』 10日は寒い一日でしたが晴天でしたので、12:45分からの『リアル スティール』(字幕版)を観に、「ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウン」まで出掛けました。劇場はスクリーン04、座席数:196に対して入りは30人程度。 今回は、ちょっとしたハプニングがあり、映画の三分の一ばかりのところで、映像が突然フリーズ、動かなくなりました!暫くして、場内の明かりが点き、みんなトイレに行ったりし、結局、システムの再起動が始まり、約20分程して、やっとフリーズした数分前から再上映が始まりました。 教訓:コンピューターを使った機器は何でも、一旦電源を切って再起動すると直るらしい? 映画が終わって廊下に出たらば、次の回を待つお客さんが数十人、行列していました。 物語: 時は2020年。大衆はより大きな刺激を求め、反則無視でバラバラになるまで戦うロボット・ボクシングに打ち興じていた。嘗て、花形ボクサーだったチャーリーは、今は落ちぶれ、ロボット・ボクシングのトレーナーとして生きている。が、ある日、10年前に別れた恋人が亡くなり、目の前に11歳の彼の息子、マックスが現れる。 ゲーム好きなマックスはロボットのコントロールに興味を示し、やがてチャーリーと打ち解けていく。 折角、手に入れたロボットを試合でバラバラにされた二人は、修理用の部品を求めて鉄屑置き場に忍び込むが、そこでマックスは地中に埋もれていた一体のロボット、“ATOM”を発見、発掘して修理工場へ持ち帰る。(ここで、映像中断。20分後に再スタート) やがてこのロボットはスパーリング用のロボットで、打たれ強く、人真似ができることが分かり、チャーリーが型を教え込むことで、めきめきと頭角を現していく。そして遂に、チャンピオン“ZEUS”と「リアル・スティール」を決定する最終戦を迎えることになる。 果たして、勝ち残るのはどちらか・・・。
なんと言っても、マックス役のダゴタ・ゴヨが素晴らしく、チャーリー役のヒュー・ジャックマン相手に互角に演技をこなしています。 物語は、子供がいない叔父叔母がマックスを養子に欲しがったり、チャーリーの借金問題でごたごたがあったりと、いろいろの事件が複雑に絡み合っていますが、完全にお涙頂戴の父子物語に仕上がっています。 リチャード・マチスンの小説『steel』では、ボクシングをするロボットは人間と見間違うような構造ですが、映画では、見るからに巨大で、強そうな“steel”製のロボット。原作とは殆ど別のお話になっています。 私は特にボクシングが好きなわけではないのですが、何故か、『ロッキー』シリーズは6作全部を観てしまいました。ボクシングは、映画に“減り張り”を付けます。 一番最後、親権を叔父叔母に売り渡してしまったチャーリーと、養子となったマックスとの親子関係はどうなるのか、そして、“みんなのチャンピオン”となった“ATOM”はその後どうなるのか、という未解決(?)な部分をちょっぴり残して映画は終わります。
原題:Real Steel 2011/アメリカ/ウオルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給 監督:ショーン・レヴィ 脚本:ジョン・ゲイティンズ ストーリー:ダン・ギルロイ AND ジェレミー・レヴェン 原作:リチャード・マシスン“steel” 製作:ドン・マーフィ&スーザン・モントフォード AND ショーン・レヴィ 製作総指揮:ジャック・ラプケ、ロバート・ゼメキス、スティーヴ・スターキー、ス ティーヴン・スピルバーグ、ジョシュ・マクラグレン、メアリー・マクラグレン ショーン・レヴィ 出演:ヒュー・ジャックマン、ダゴタ・ゴヨ、エヴァンジェリン・リリー、アンソ ニー・マッキー、 2011/12/09公開 2時間8分 ◇ 今回、初めて映画館で観た予告編。 ■『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』 22日は12:40からの『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』(字幕・ULTIRA)を観に「ワーナー・マイカル・シネマズ 港北ニュータウン」まで出かけました。 劇場は一番大きい座席数:491のスクリーン01。入りは40人程度。 冬至のせいか、帰宅時はもう薄暗くなっていました。 物語: 極秘資料調査のためロシア高官に変装したイーサン・ハント(トム・クルーズ)と相棒のベンジー・ダンの二人は、ロシアのクレムリン宮殿に潜入するが、その資料は直前に何者かに持ち去られていた。直ぐに現場から立ち去るが、広場を横切っているときに宮殿と広場が爆破される。気を失ったイーサンは病院に運び込まれ、その身元がロシア側に判明してしまう。 何とか、病院から脱出し、IMF(Impossible Mission Force)に保護されるが、宮殿を爆破したのはIMFのメンバーだとの濡れ衣を着せられ、イーサンはIMFからその名を抹消される。 そして、彼は、無援のまま、仲間3人と共に、真犯人を究明するミッションを課せられる。 果たして彼らは真犯人を捕らえ、核弾頭ミサイルからアメリカを守ることができるのか……。
既に4作目となった『ミッション:インポッシブル』。 今まで、イーサンは単独でミッションを遂行していましたが、今回は、4人のチーム・リダーとして行動、メンバー間の意見の相違、疑心なども解決していかなければなりません。 最後、真犯人と対決する場所は、高度なセキュリティー・システムが装備された、ドバイの世界最高(828m)のビル「ブルジュ・ハリファ」。このビルの垂直な外壁をイーサンがハイテク吸着手袋で登ったり、ロープで駆け下りたりと、ここが一つの見せ場となっています。このシーンは、スタントを使わずに、トム自身が、命綱一本を頼りに、自分でこなしたとのこと。観客も楽しめましたが、一番楽しんだのはトム自身だったのではな いでしょうか。 所々にニヤッとするようなユーモアも挿入されていますが、全体として、ちょっとアクションが長く、力が入り過ぎてご老体には応えました(上映時間:2時間12分)。 原題:Mission: Impossible Ghost Protocol 2011/アメリカ/パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給 監督:ブラッド・バード 脚本:ジョシュ・アッペルバウム、アンドレ・ネメック 原案テレビシリーズ創作:ブルース・ゲラー 製作:トム・クルーズ、J・J・エイブラムス、ブライアン・バーク 製作総指揮:ジェフリー・チャーノフ、デヴィッド・エリソン、ポール・シュウェイク、ダナ・ゴールドバーグ 出演:トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、サイモン・ペッグ、ポーラ・パットン 字幕翻訳:戸田奈津子 2011年12月16日公開 上映時間:2時間12分 ◇ 今回、初めて映画館で入手したチラシ。
★ | 『STAR WARS エピソード1 ファントム・メナス 3D』(米) | 2012年 3月16日 |
| あの『SW』が、3Dで帰ってくる。 順番は、『エピソード1』から。
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★ | 『嵐を呼ぶ オラと宇宙のプリンセス』(日) | 2012年 4月14日 |
| “クレヨンしんちゃん”映画20周年記念作品。 しんのすけ、ついに宇宙へ―。 作者が亡くなっても、しんちゃんは永遠です! http://shinchan-movie.com/ |
■Coming Soooon! 3ヶ月が経ちましたので、例によってSF映画を中心とした“Coming Soooon!”をお届けします。 独断と偏見で、純粋ホラーは割愛、個人的に興味のある映画はSFでなくとも上げてあります。 ★印は今回新しく登場、もしくは変更がなされた情報です。 最近は、プリクエールや、リメイク、続編、番外編が増えてきました。 しかし、何故か、来年1月には公開SF映画がない!? |