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Nakakukiのヲ・レビュー

そんなに買ってどうするの?

Nakakuki

 毎月、20枚近くのアニメDVDと10枚以上のCDを買いあさり、30冊近くのコミックやライトノベルズを買い込む様な人間が、その中から気に入った物を適当な解説付きで紹介したいと思います。

近況:
 9月になって、冷夏だったのを取り戻すような暑さが続いていましたねぇ。やっと秋らしくなってきましたが、暑いのは苦手なnakakukiです。
 今回は、たくさん紹介できます。なんと言っても購入量が多かったですからねぇ。富士見ファンタジア文庫の9月発売の9冊中7冊、電撃文庫の9月発売の11冊中5冊(ありゃこっちはあまり多くないか?)購入している…。DVDも相変わらず大量に購入しているわけだから一体いつ読んだり、見たりすればいいのだろうと、悩むことしきり:-)

『征途 上 衰亡の国』
ISBN4-19-891938-0
佐藤大輔(徳間書店)
¥571 '03/9/15
☆☆☆☆☆
 太平洋戦争中の1944年10月、レイテにて日本帝国海軍の突入作戦が成功していたらと言う仮定をもとに、その後の50年に渡る分断国家・日本とそこに深く関わる藤堂家の人々を描いた、仮想戦記。
 この巻では、太平洋戦争末期にどさくさに紛れてソビエトが北海道を掠め取ろうとするところまでが、書き込まれています。
 実を言うとこの作者さんの唯一完結しているシリーズ。最初の出版(新書版)は10年前でしたね。
 全てに渡り精緻に描きこまれたストーリー。所々に実在の有名人(有名歴史小説家とか…)を配した魅力的な登場人物たち。
 三ヶ月連続刊行なのですが、手元にあるはずの新書版も、簡単に出てくるところに置いていないし、待ち切れずに新書版をもう1セット購入してしまったのは内緒です。これで新書版は自宅に、3セット存在することになります。


『9S〈ナインエス〉』
ISBN4-8402-2461-7
葉山透(メディアワークス)
イラスト:山本ヤマト
¥670 '03/9/25
☆☆☆1/2☆
 かつて狂気の天才と呼ばれた科学者が残した発明の数々。それらは「遺産」とよばれ、各国・組織の羨望の的となっている。その「遺産」をあつめた人工海上都市がテロリストに乗っ取られた。テロリストを排除して取り戻す為の作戦が立案されるが、そのチームに拘束具に身を包まれた少女・由宇が含まれていた。その少女とは一体何者か? 海上都市から一人脱出した少年・坂上闘真もチームと共に再び海上都市へ向かう。実を言うと、坂上君もただの少年ではないのですが…。
 ありがちな、ボーイ・ミーツ・ガール物ですね:-) とは言え、血まみれグチャグチャになってしまうところが、電撃文庫。ラストの雨に打たれる少女・由宇のシーンが秀逸。


『いぬかみっ! 3』
ISBN4-8402-2457-9
有沢まみず(メディアワークス)
イラスト:若月神無
¥550 '03/9/25
☆☆☆
 犬神の少女・ようこと犬神使い・啓太のドタバタコメディのシリーズ3作目。
 今回の表紙は、可愛くてちっちゃな「ともはね」ちゃん。って、たったこれだけでこのコーナーで紹介していいのだろうか…。


『しにがみのバラッド。』
ISBN4-8402-2393-9
ハセガワケイスケ(メディアワークス)
イラスト:七草
¥590 '03/6/25
☆☆☆
 ちょっと前に購入してあった物をやっと読んだのです。
 死神のくせに真っ白な容姿を持った少女・モモと使い魔・ダニエルのちょっとせつなくてほろっとさせられる、ストーリー。
 章毎に魂を取る相手は違うのですが、死神のくせに魂の関係者に関わってしまうモモの優しい性格が、じ〜んときます。
 今月には2巻目が発売になります。


『護くんに女神の祝福を!』
ISBN4-8402-2455-2
岩田洋季(メディアワークス)
イラスト:佐藤利幸
¥590 '03/9/25
☆☆☆☆1/2☆
 新たに発見された夢のエネルギー粒子・ビアトリス。そのビアトリスに感応できる素質を持った人材を育てる、『東京ビアトリス総合大学付属高校』に転校してきた、吉村護くん。転校初日、季節はずれに満開の花を咲かせている桜の下に佇む、一人の少女を見かける。その少女は『ビアトリスの魔女』とも呼ばれる天才ビアトリス使いにて容姿端麗なお嬢様・鷹栖絢子さんだった。
 そのお嬢様に、突然「私と付き合いなさい!」と言われてしまった、護くんの運命は…。
 いや〜、勝ち気なお嬢様・絢子さんの護くんに対するラブラブぶりと、それ以外のキャラに対する性格破綻ぶりのギャップが読んでいてとっても面白かった。


『DOLL・マスター!』
ISBN4-08-600317-1
天河りら(集英社)
イラスト:日鵺祭
¥514 '03/9/10
☆☆☆
 不注意で封印されていた魔物を解き放ってしまった、姫坂マリス。そのマリスの家に代々伝わっていたビスクドール・紅羽。
 ガーディアンとして覚醒した紅羽に、魔物を集めないと世界が大変なことになると言われてしまうが、あまりやる気がないマリスだった。まぁ最後には、魔を回収しようと決意するのですが、このストーリーってどう考えても『カードキャプターさくら』だよねぇ〜:-)
 まだまだ始まったばかりで、せっかくの登場人物の半分も活躍していない。


『天華無敵!』
ISBN4-8291-1554-8
ひびき遊(富士見書房)
イラスト:桐原いづみ
¥580 '03/9/25
☆☆☆☆1/2☆
 うむ、流石に『第15回ファンタジア長編小説大賞 準入選』作品である。いや、実際には表紙の可愛い少女二人で、反射的に手に取ったんですが…。
 過去の科学文明世界が崩壊した後、精霊との契約を利用した世界が成立している中、銀の瞳に銀の髪の少女・天華は遺跡探求者として家出中。その双子の妹、金の瞳に白の髪の少女・白華は信精帝國の精霊巫女として、神殿から一歩も出られない身だった。
 この二人を繋ぐものは、天華が見つけてきた過去の遺産(機械)を使った、携帯メールのやり取りのみ。
 この世界設定を使って、帝國の遺跡探査チーム(もちろん幼なじみがリーダーだったりする)と遺跡をめぐってのドタバタ騒ぎ〜。
 まぁ、せっかくのキャラクターがまだまだ活躍していないのがちょっと残念。すでに、続編の出版予定も入っているようで、これからが楽しみですね。


『ルナティック・ムーン』
ISBN4-8402-2458-7
藤原祐(メディアワークス)
イラスト:椋本夏夜
¥590 '03/9/25
☆☆☆1/2☆
 これもまた、科学文明が滅んで『ケモノ』と呼ばれる生物が跋扈する世界。過学を操り機械都市バベルや荒野に点在する村に住む『純血種』の人々と、バベルの下に出来たスラムに住む『変異種』と呼ばれる人々。『純血種』を守るために戦闘能力が高い『変異種』をあつめて作られたウェポンという組織。
 そのスラムに住む一族名だけで名を持たない少年・イルと、体を売ることで生きている少女・キキトの出会いから始まる物語。ウェポンの一人、高い戦闘能力を持ち『灰被り魔女』と呼ばれる少女・シオン。
 イルの生まれの秘密と、ウェポンとの関わりが徐々に分かってくるのだが、突然スラムに『ケモノ』が現れる。その後の血まみれのストーリー展開。人が死ぬ死ぬ…。さすが、電撃文庫って、これは今回2度目のセリフか:-)


『Holy☆Hearts! 世界を守る、おしごとです。』
ISBN4-08-630145-8
神代明(集英社)
イラスト:緋賀ゆかり
¥552 '03/9/30
☆☆☆☆
 これは何も考えずに表紙だけを見て購入してきたのですが、拾いものでした。
 街の外にはミュータントと呼ばれる生物がちょっとだけ跋扈している世界。そのミュータントは、教会と呼ばれる組織そしてそこに所属するシスターと呼ばれる厳しい訓練を受けたものだけが、倒すことが出来るという設定の世界。
 とは言え、そんなことは関係なしに教会の訓練生になった、射撃の腕は抜群、特技居眠りな・キュノ。おっとりタイプだが癒しの力は抜群、食べ物のことなら目がない・アリシア。成績優秀だが浮世離れした、腰に刀のサムライガール・ジンジャーの三人の少女の日常を淡々と(でもないが)描いていきます。
 それ以外の登場人物もそれぞれ分かりやすい特徴を備えていますねぇ。
 六時限目の「罰・戸締まり」が、素晴らしいヽ(^o^)ノ

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