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Nakakukiのヲ・レビュー

もう新しい年ですか…

Nakakuki

 毎月、20枚近くのアニメDVDと10枚以上のCDを買いあさり、30冊近くのコミックやライトノベルズを買い込む様な人間が、その中から気に入った物を適当な解説(ほとんど役に立たないかも)付きで紹介したいと思います。

近況:
 年も変わって既に一ヶ月。ずいぶんと前の掲載から空いてしまいましたが、これもひとえに私の怠慢と言うことで…mOm
 そうこうしているうちにとうとう『このライトノベルズがすごい!2005』が宝島社から発売されてしまいました。このコラムでも何回か紹介した『涼宮ハルヒ』シリーズが作品部門の1位になっていたのは、とても順当な位置づけです。

『眠り姫』
ISBN4-8291-1663-3
貴子潤一郎(富士見書房)
イラスト:ともぞ
¥580 '04/10/25
bk1 Buy Now!
☆☆☆1/2☆
 デビュー作の『12月のベロニカ』の発売から約1年、待ちに待った新刊です。
 短編集と言うことで、バラエティに富んだラインナップであり、その中の『さよなら、アーカイブ』は皆さんも学生時代には苦労して書いたと思われる読書感想文を題材に、どうしても書けずに架空の本について書いてしまい、それが思いもかけず校内読書感想文コンクールで入賞してしまった男子学生が、女性司書さんにその本を読んでみたいと言われて、一緒に探す事態におちいってしまったという状況から始まる、ほろ苦く甘い体験を綴ったもので、読後にホッとさせてくれます。
 そして後半の3本は連作短編『探偵真木』シリーズ。富士見ファンタジア文庫には似合わない泥臭い主人公である真木と、ヤクザの橋爪とのやり取りが読んでいてニヤニヤしてしまう、ハードボイルド物。会話の端々に挟まれる音楽ネタは、そちらの知識があればもっと楽しめるのでしょうが、私は勉強不足のため、残念。


『タマラセ 彼女はキュートな撲殺魔』
ISBN4-04-470701-4
六塚光(角川書店)
イラスト:日向悠二
¥533 '04/11/1
bk1 Buy Now!
☆☆☆☆
 第9回スニーカー大賞 優秀賞受賞作品。流石にぐいぐい読ませてくれます。
 タマラセとは「魂裸醒」と書き「神を黙らせるもの」が語源であり、その力を使う者たちは東北地方の戸有村にアテルイの時代から住んでいた:-) タマラセは霊体を物質化させ武器として使え、身体能力も向上させるという超能力をもたらす物。
 三鶴城大助(通称三助)は平磐二校の高校二年生である。自宅の隣に越してきて同学年に編入した戸有村出身の八坂井夏月に懐かれお弁当を作ってもらう仲となったのだが、いつの間にかタマラセの力に目覚めてしまい、その事で戸有村で4年前に起きた内紛に巻き込まれてしまう。11年前に平磐市の隣の沼渡田市に落下した隕石というのも伏線になり、ストーリーが進んでいきます。
 同学年にして『ツインテールの悪魔』『人間枯葉剤』との二つ名を持つ女の子・九里浜純など個性的な登場人物をちりばめ、ちょっと血生臭い展開も有るのですが、スピーディーな筆運びにより最後まで読み終えることが出来ます。
 つい最近、2巻が発売になっています。


『moetan II 上』
ISBN4-915540-98-7
もえたん制作委員会(三才ブックス)
イラスト:吉成篤
¥952 '04/12/1
bk1 Buy Now!
☆☆☆☆
 一応、帯には『本書は大学受験用の参考書です。』と書いてありますが、この本を買う人は誰もそんなことは信じないでしょう。
 英単語集としては基本〜重要ワードを多数収録した普通の物だと思いますが、その例文がただ者ではない。ほとんど全ての例文が古今東西のアニメ、特撮、マンガのセリフやシーンから採られているのです。これらの例文の出典が全て分かる人はほとんど居ないと思われるほど、幅広く採録されています。また章毎に挿入されている物語と、それに付けられた萌えるイラストもポイントが高い。
 この本を使って真面目に英単語を勉強する人は、カバーを裏返しにするのが正しい使い方です。
 とは言え、下巻の発売時期が受験シーズンを外してしまうのが、販売戦略上大変失敗ですよね:_)

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