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Nakakukiのヲ・レビュー

半分復活(汗)

Nakakuki

 毎月、20枚近くのアニメDVDと10枚以上のCDを買いあさり、30冊近くのコミックやライトノベルズを買い込む様な人間が、その中から気に入った物を適当な解説(ほとんど役に立たないかも)付きで紹介したいと思います。

近況:
 前回からずいぶん間が空いてしまいました。結局、DVDの視聴は言うに及ばず、既に購入済みの書籍も新規に買ってきた書籍もほとんど読めない状況が続いていたのです。しかも書店にも寄れない環境だったので、シリーズ物は何とかOnLineShop等で購入していたのですが、新しい作者さんを開拓する事や表紙イラストや帯の惹句にひと目ぼれし、即購入という普段の活動が出来なかった…。

 と言うことなので、今回は何とか座右の銘でもある「見たら買え」を実践できた少ない中からの紹介です。

『コスチューム!』
ISBN4-916199-75-8
将吉(産業編集センター)
イラスト:袁藤沖人
¥1,100 '05/07/31
bk1 Buy Now!
☆☆☆☆
 まず表紙イラストで、目に飛び込んできたものです。『第3回 ボイルドエッグズ新人賞』受賞作品。
 十九歳の主人公・春崎聖香の両親は、コスプレイベントで知り合い結婚したという筋金入りのコスプレイヤーである。と言うことは、必然的に聖香もコスプレイヤーとして子供の頃から育てられるのは当然だったのだが、小学校五年生のある日、突然に『必ず心霊写真が撮れてしまうコスプレイヤー』となってしまった。両親も一緒に必死になって何とかしようとする内に、とある『喘息の発作を鎮める薬』を吸入しておけば、6時間ほどはいくら写真を撮られても『心霊写真』にはならないことに気が付き、イベントでは準備を入念に行えば参加できることになった。
 いつものようにコスプレ仲間のアイニーと冬の一大祭典(俗に言うコミケですな)に参加している時、カメラマン・楠木柳也に撮られた写真が『心霊写真』になってしまったことに気が付き、慌てる。なんだかんだの妥協の末、楠木と一緒にイベント参加する羽目になった聖香とアイニー。
 『心霊写真』が写ってしまう以外は、不思議なことは一切無いストーリー展開。その中でコスプレイベントへの参加や、人気Webサイト管理人による大規模オフ会開催などいくつかの試練を経て、ハッピーエンドへ。
 人物や舞台背景の設定がちょっと特殊なのかもしれないが、良質なラブストーリーとして、お勧めです。


『円環少女 1 バベル再臨』
ISBN4-04-426703-3
長谷敏司(角川書店)
イラスト:深遊
¥552 '05/09/01
bk1 Buy Now!
☆☆☆☆
 これもまた表紙イラストの『つるぺた少女』で手に取り、口絵や本文イラストをパラパラとめくって確認、即購入を決めました:-)
 地球には魔法が存在しない。地球を訪れた異世界の住人は魔法を使うことが出来るが、地球の住民に五感で観測されると、その場で魔法が打ち消されてしまう。この事実を以て『地球』は、数多の異世界から《地獄》と呼ばれていた。
 日本には、日本政府と外交関係がある一千以上の魔法世界に勢力を広げる研究機関《協会》との交渉を行う《魔導師公館》があり、《協会》に属する魔法世界では、罪人を《刻印魔導師》とし《地獄》へ追放するのだった。追放された《刻印魔導師》は《公館》の係官に見張られながら、《地獄》へ現れる《協会》の敵を殲滅することを強いられる。「敵を百人倒したら自由になれる」という約束で…。
 自然を操作する「円環大系」や、図鑑を引くように世界の構成要素を実体化させる「宣名大系」、音を基本とする「神音大系」などの多くの魔術が入り乱れる中、60年前に使い手が絶えたと信じられてきた、世界を過去から再構成することが可能な「再演大系」の使い手が現れた事による、三千年前に行われたバベルの再現しその魔術を自分のために使おうとする魔法犯罪者《染血公主》ジュルヴェーヌ、この神無き《地獄》に神を存在させるためにバベルの奪取をもくろむ神音大系の神聖騎士団、それらを止めようとする《協会》と《公館》の三つ巴の戦い。
 《公館》の専任係官・武原仁は、《刻印魔導師》鴉木メイゼルを担当し魔法犯罪者を狩る日々が続いていた。そして再演大系魔術師・倉本きずなが目覚めた時から、悲劇の幕が上がる。
 な〜んて、そんな重いストーリー展開の中、つるぺた小学生・メイゼルと巨乳高校生・きずなの普通の生活と、魔術師同士の血みどろの戦いをサクッと切替ながら読ませてくれます。
 残念なのは「用語説明」がないので、魔術大系などを理解しにくいことですね。シリーズで続くようなので、以降の巻で用語説明が付くことを期待してのオススメ。

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