雀部 | |
OSFFCの皆様、今晩は。
先日(12/12日)の忘年会に参加させて頂き、懐かしいお顔を拝見し、久しぶりのSF談義に興ずることが出来て楽しかったです。
今回の「SFファンクラブ探訪」はぜひ、OSFFCにお願いしたいところではあります。 |
平田 | |
わーっ、もう来たーという感じ。依頼はもっと先だと思っていたのですが・・・。
OSFFCの正史を作ろうという意見は、以前一部の方から出ていたのですが、発案された傍から立ち消えになり、今に至るも作成されておりません。
過去の業績も時の彼方に埋もれて、今は形もなく・・・・ 創設者の壮途も後継者に恵まれず、世が世ならと現状を憂うばかりです。 |
雀部 | |
あれま、すみません。まあそうおっしゃらずに、活動とか現状を教えて頂ければ(笑) |
井出 | |
10年以上まえにOSFFCの古老、澤原氏が作っていた正史と規約の原型がハードディスクの片隅にのこっていました。ご参考までに添付しておきます。文章なのでそう負担にはならないと思います。 |
雀部 | |
ありがとうございます。役員・規約と'83~'03の活動年表ですね。 |
澤原 | |
それにしても井出くん、よく保存してましたね、
いや、当の僕自身が、雀部-平田両氏のやり取りを見て、ずっと以前にちょろっと夏旅行のことやなんかまとめかけた事があったよなぁ、でもパソコン替えたりして、メールソフトも切り替わり何処に行っちゃったか、これはもうわかんないよな、と
吹き渡る風、ラグトーリンの奏でるかそけき調べとともに遥か彼方、 悠久の時の彼方へ押しやられて行くのだろうなぁ
と、思っておったのですな。 |
雀部 | |
平田さん、出井さん、澤原さんコメントありがとうございます。 私が積極的に参加していたのは、1977年から数年間だったような気がします。
開業・結婚・子供が立て続けだったので、なかなか参加出来なくなってしまいました。 「テクタイト」何号まで発刊されたのでしょうか? |
澤原 | |
さて、雀部さんの質問「テクタイトは何号まで出たのでしょうか」に可能な限りお答えしたく存じます。
私の手元にあるTEKTITEは 1991年5月発行、松岡さん作製の179号が最終です。松岡さん、これで正しいでしょうか、補足お願いします。
この号の奥付けに松岡さんは、「目指せ月刊」と書いてます。 その前の178号は、1991年3月の山地さん作製。
さらにその前177号は、1990年10月の松岡さん作製。 176号は1990年2月伊丹さん作製。
(一覧、添付します。 奥付けが元号表記のものは元号も記載) |
雀部 | | なかなか執筆者はバラエティに富んでますね。 |
澤原 | |
なお、150号は現在は欠番でして、記念号にするはずで、原稿は8割がた集まっているのに、幾つかの原稿が集まらず、未だ発行されてません―目次が、この前井出くんによって発掘された文書に入ってます。
いくつか、「未提出」、「原稿なし」と書いてありますね。
これは、多分この時に、私のところに原稿が回ってきて、目次を確認し作りなおして書いたものだったと思います。(この目次をメンバーに送ったのは原稿督促の含意もあったんじゃないか)
それが2003年で、以来13年間、原稿は私の手元で眠ったままです。
もはや、ワープロ文書をプリントアウトし、ファクシミリ原稿用紙糊付けしたものも、ノリが劣化したり、変色したりしてます。ワープロ文書の元のデータがあれば、なんとかなるかしら…( 私自身の原稿は ワープロ専用機で作ったままだったりする ) |
平田 | |
ありがとうございます。
私が掘り出した資料の断片、及び記憶の限りを尽くしてもこれ以上のものは出てきませんでした。(いつか、思いもかけないところから出てくる可能性は残されていますが。) |
雀部 | |
平田さん、出井さん、澤原さんありがとうございます。 正会誌のFANATICSは何号まででたのでしょうか?
私が入会するときに、日笠さんからもらった手紙に「3号まで発行して、現在4号を編集中」とあるので、3号までは確実なのだと思いますが…… |
平田 | |
FANATICSについては、私には記憶しかありません。 入会直後に操山同窓会館での合宿か何かの時に見せてもらった記憶はあるのですが、私が入会してからは出てないと思います。 FANATICSが出ない代わりに、TEKTAITの150号記念号を出そうという話だったと思うのですが。 |
雀部 | |
なるほど。現在の会員で、活動的なのはどなたでしょうか。 |
平田 | |
グループメンバーとしての書籍や映画の評価、紹介であれば、mixiの松岡さん、山地さんが質量ともに凄いですし、当メーリングリストでも、井出さん、澤原さんが熱のこもった評価、紹介をしています。 |
雀部 | | そうなんですか。
松岡さん・山地さんにmixiで聞いてみましょう。 そう言えば、最近20号が出た松岡さんの「BJ
PRESS」は、2001年度のSFファンジン大賞を受賞されてましたよね。 |
松岡 | |
平田さんが先日書かれたように、SNSのmixiで日記代わりに色々とレビューを載せていますが、チェックしたら922件になっていました。劇場映画527件、小説・マンガ357件DVD36件CD2件で計922件。うん、なかなか凄いじゃないか、と思って山地さんのレビューを見たら1847件・・・2倍じゃないかあ!! |
雀部 | |
拝見しました。新訳の『中継ステーション』の感想は、頷けるところ多々でありました。 |
松岡 | |
<ストーリー>
ウィンスコンシン州の辺境で南北戦争から帰ってきて孤独の中、自分の農地を耕して暮らしていたイノックス・ウォレスはある夜異星人の訪問を受ける彼の申し出は宇宙旅行の中継ステーションの地球での建造と彼にその管理者になってほしいいということ。そして100年の間イノックスはただ一人年をとることもなく銀河の人々と交流を暖めてきた。しかし、世界情勢に暗雲が立ち込めてきた現代にイノックスの存在を知った情報部が彼を監視するようになり、さらに銀河にも異変が起こっていた。
<コメント>
主人公の家とその周辺だけで物語が非常に淡々と進行するのだけれども、その背後のスケールが大きいのがきちんと伝わってくるのは作者の筆致が優れているからだろうか。
常々「この作品は現代だからこそ読まれるべき」といい続けてきたので今回の新訳版の発売は単純にうれしい。
なぜ「この物語が現代だからこそ読まれるべき」というのは主人公の設定があまりに現代の日本での一部の若者を反映しているから。「主人公は自宅に設置された中継ステーションの管理者としてここを警備している」つまり“自宅警備員“「主人公は世間とはほぼ没交渉だが代わりに銀河通信で銀河の他の種族と交信している」ネットで世界と繋がっているわけですね「郵便で多量の科学雑誌を購入していて、さらに懇意にしている郵便局員がいくばくかの卵やベーコンや日常品を届けてくれる」一人アマゾンみたいなもの「主人公の娯楽用に異星人が地下にホログラフで再現される怪獣の狩猟ゲームを作ってくれた」モンスターハンターの異星人バージョンかな「孤独を癒すために精神科学を利用して作った仮想人格の人工知能で恋人と親友のホログラフを作ってそのバーションアップをするうちに彼らが自分たちのアイデンティティに悩み始める」うーん、恋愛シミュレーションゲームだなこれは。
つまり、この1964年に書かれたこの作品の主人公の境遇などが見事に現代に一致するのである。
それを踏まえたうえでなんと言っても感動するのがエピローグ。若い頃に読んだときはある人物の行動がどうしても理解できなかった。そんなことをしなければ二人とも幸福になれるのに!と。しかし、年取った今はその人物のとった行動がたとえそのときは辛くともやはり必要だったことが判るのだ。それが判ったとき、最初に読んだときの寂しさとはまったく異なった感動で泣いてしまった。まさに愛と哀しみと希望に満ちたラスト。このラストがあるからこそ、一見ライトノベルっぽい展開が実は深い本格SFであることが沁みてくる傑作なのである。 |
雀部 | |
もう一つ、『スターウォーズ/フォースの覚醒』 の紹介も良かったです。 |
松岡 | |
『スターウォーズ/フォースの覚醒』 <ストーリー>
帝国軍との戦闘が終わってから30年後、新たな帝国軍として設立されたファースト・オーダーに対してレイア将軍たちはレジスタンスとして戦っていた。そしてファースト・オーダーもレジスタンスも姿を消した最後のジェダイであるルーク・スカイウォーカーを戦闘の趨勢を決める最後の一手として捜索していた・・・
<コメント>
2回目を見てきました。そして驚いたのは「1回目よりも面白いじゃないか!!」ということ。そう、1回目を見たときには不満があったのだが、なんと2回目にはそれが解消されていたのだ。
その不満は後述するとして、さすがにエイブラムスは巧いなあ。『スタートレック』もそうだったけれどもこういった娯楽SFを撮らせたらきちんとSF的理論を考えたうえで撮っているのだろうと思ってしまう。宇宙ドッグファイトも地上戦闘も長すぎず、かつ飽きさせないように配分されているし、きちんと伏線なども張っている。
そういう意味では“スターウォーズ”という冠を外したらまさに一流の娯楽SFとして申し分ない作品だといえる。
しかし、同時にこれが“スターウォーズ”だからこそ、初見のときには不満が先にきた。その不満というのはついスト-リーを追ってそれを中心に見てしまい、そうしたときにエピソード4のストーリーをなぞってそこにエピソード5の人間模様を加味した今回のエピソード7は結局「4」と「5」のリメイクにしか見えなかったことである。“新しい物語”という意味ではよほどエピソード1から3への三部作の方が評価できると思う。
まあ、考えたらエピソード4は娯楽SF映画として完璧なストーリーと仕掛けの作品であった。これをシリーズ化するにあたって「5」では人間関係を深めるために「4」で活躍した主要人物は実は皆家族だったという一種の宮廷劇となってドラマチックにはなったけれども物語の規模が矮小化されてしまった。
さて、今回の「7」においては「4」でキイワードとなったデススターの設計図が今回は“ルークの行方”とされたように、最初から“主要登場人物は殆どが家族ですよ”と明かされる。そして登場人物は皆様々なトラウマや問題を抱えて登場する。なるほど、今回は原典となった「4」「5」のリメイクであると同時にさらに物語を現代風にシェイプアップさせたものだったのか。最大の悪の元締めを銀河皇帝などとせずに謎の存在としたこと、そして最後のジェダイであるルークが物語のキイワードとなるかぎり、単純に単なる超能力であったり超能力戦士としてでしか描かれない本当のフォースやジェダイの秘密が描かれるかもしれない。さらに大河ドラマとしてもデススター再建を阻止したり銀河皇帝とチマチマ戦ったりとイマイチ盛り上がりに欠けた「6」とはならないという宣言のようにも思えるのである。
そういう意味でもファンの人には是非とも複数回の観劇をお勧めする。そして1回くらいは吹き替えを見たらとっても楽しいよ。 |
雀部 | |
紹介ありがとうございます。私は、これを読んで見に行きました(笑) |
雀部 | |
山地さんにおうかがいします。<<セーラームーン>>同人誌
「夢往月台」は、8号が最終巻なんですか?
また、「ミク」関係の同人活動はされてないのでしょうか。 |
山地 | |
ええと8号だったかな。たぶんそのくらいです。ミク同人はやってないんですよ。もう少し若ければなあ。ライブ追っかけとグッズ収集とゲームだけで手いっぱいです。 |
雀部 | |
最近もミクさんの追っかけされているんですか? |
山地 | |
【2016年02月18日の日記から】
三つの感情が激しく巻き起こってます。すべてミク関連だ。興奮はもちろん、 全米ミクツアー『シカゴ公演追加』ダッッッッ!!!
そりゃ嬉しい、嬉しいよ。でもな、やっとメキシコシティを除く全日程の移動と宿泊を決めてホッとしたところなのに。5月25日はワシントンからNYへアセロ特急でのんびり移動するつもりだったが、それどころじゃなくなった。ミクはすべてに優先する。NASAも自由の女神もミクの前座だ。JTBに出向いてワシントン→シカゴと翌日のシカゴ→NYの飛行機、それにシカゴ一泊追加とNY一泊キャンセルを依頼した。
地図を見ていると、大都会の中でシカゴだけ抜けてるなあという印象だった。だからたいへん喜ばしいのではあるが、発表が遅かったので鋭角二等辺三角形のような変な移動を強いられることになった。次回はハワイかラスベガスで三日か四日連続公演してほしい。移動しまくるのは、しんどい。贅沢な不満なことは承知ですが。
ミクイベに駆け込み追加発表はいつものことか。
そういえば2月7日ファクトリーでナノーさんがイベントやってたらしい。知らなかった、慙愧の至り。グヤジイよぉ。情報がアップされたのが、私が札幌へ向かった数時間後だ。出先でも情報をチェックすべきなのか。事前に告知とかできないのだろうか。
あと嬉しかったのが、「台場でDIVA」X篇が開催される。日本ツアー札幌のあと4月6日に東京へ移動するので、少なくとも二日間はジョイポリに入り浸れる。またあの空間でなごめると思うと、楽しみだ。
なんかもう、人生がミクのためにあるような気がしてきた。 |
雀部 | |
す、凄い情熱ですねぇ…… SFのほうでも、『死の世界』の感想は熱かったですよ。 |
山地 | |
20代の頃、世に出たSFはすべて読んでやると妙な使命感に囚われていたことがある。とにかく片っ端から買った。読んだのもあれば読みそびれて埃をかぶっているのもある。大部分は発掘して読破したけど。ハリイ・ハリスンの『死の世界』全三巻は、この上なく地味な表紙と暗そうなタイトル、さらに三冊というボリュームにひるんで読みそびれた。で、数十年ぶりのリベンジだ。失くしてしまったので、買い直した。
『死の世界1』('60)
表紙やタイトルから想像もつかないほど面白かった。この本は絶対に外見のイメージで損をしている。美麗なイラストをつけて個別タイトルで出せばよかったのに。大長編ではなく、一冊づつ話は完結している。地味でも暗くもない。今にして思えば、ハリスンが退屈な話なんか書くわけがないのだ。
宇宙の賭博師ジェイソンは、カークという男にカジノで大儲けするよう依頼された。大金は武器を購入するのだという。無事仕事を終えたジェイソンは、好奇心から惑星ピラスに同行する。その星では、環境自体が人間の敵なのだ。鳥類・爬虫類は言うに及ばず、昆虫や雑草・苔に至るまで致命的な毒を持っている。ジェイソンはあまりに不自然な状況に疑問を持ち、調査を始める。
作者はデビュー当時に、現代SFにパルプマガジンのアクションを復活させる、と宣言したそうだ。その言葉に偽りなく、活劇に次ぐ活劇でストーリーが目まぐるしく展開する。謎に包まれた歴史への興味でページをめくる手が止まらない。興奮度はハガードやバロウズに匹敵するが、人間性に関する皮肉な視点が現代的だ。人はそう簡単に変わらないし、偏見を捨てるのは難しい。
孤軍奮闘してベターな解決を探る主人公に拍手を送りたくなる。ジェイソンは別にヒーローではなく、2Gの重力で鍛えられたピラス人の中では最も弱い。だから普通の活劇と違って暴力による解決はできない。かわりに頭を使う。斬新だ。
彼は農業惑星出身の下層民だった。希望の無い故郷を捨てて博徒になった。江戸時代のヤクザですな。そのわりには思想と人格が立派すぎる気もするが、主役だから仕方ないか。エンタメとしての牽引力とSFならではのガジェットが見事に両立している。大傑作だ。★★★★★ |
雀部 | |
ということで、読んでない方には、私からも凄くお薦めです。 岡山SFファンクラブの皆様、今回はありがとうございました。
また、忘年会の時期にはどうぞよろしく~。 あと、創立者の日笠貴志さんの情報をお持ちの方は、ぜひご連絡をお願いします。
また、岡山SFファンクラブへの入会を希望される方も、下の「ご意見ご感想をお聞かせ下さい」のボタンから、メアドも付けてご連絡をお願いします。 |