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えっちゃんがどうしてシュークリームを食べたのか?
doru

 まあちゃんが7つ、妹のえっちゃんは4つになりました。ときどき叩いたり叩かれたり、はちゃめちゃな喧嘩もしますが、普段は仲のいい姉妹です。
 今日はえっちゃんの行く幼稚園で保育士のおねえさんに折り鶴の折り方を教えてもらったのだけど、えっちゃんはまだ小さいのでうまく折れずに帰って来ました。土曜日に爺ぃと婆ぁの家に遊びにきて、二階のぽかぽか日の当たる部屋で、婆ぁに折り鶴の折り方を教えてもらって、姉のまあちゃんと一緒に習っています。
「えっちゃんは不器用だね」まあちゃんがえっちゃんの折ったかなり形の歪んだ折り鶴を指差して笑います。まあちゃんはまあまあの鶴を折ったのでちょっと自慢げです。
「ふんだ。折り鶴なんてもういいよ。ああ疲れた」えっちゃんは、何気なくたちあがり網戸をぽんぽんと軽く2回押しました。
 するともともと外れかけていたのでしょう。窓枠が外れて、一階にどどどどどどと落ちていきました。
「ぎゃあああああ」と下から悲鳴があがります。みると花の手入れをしていた隣のおばさんの横2mで網戸が落ちています。
 婆ぁもびっくりして、窓から見ました。幸いにも隣のおばさんには怪我がないようです。それでもかなりびっくりしたのでしょう顔色が悪いです。
 えっちゃんは何気なくぽんぽんと叩いただけで網戸を落とそうという気はなかったので、謝りたくないと言いました。でも怪我がなかっただけで、網戸を落としたのはえっちゃんです。えっちゃんは婆ぁに言われて、隣のおばさんに謝りました。
それから婆ぁの自転車の後ろにえっちゃん、子ども用の自転車に乗ってまあちゃん、3人が洋菓子屋さんまで行って、一つの箱に5個、2箱買って、一つを隣のおばさんに渡してもう一度ごめんなさいをしました。
 残った一箱は、爺ぃ婆ぁと一緒に食べました。美味しいシュークリームのはずなのですが、えっちゃんにとっては複雑な味のシュークリームでした。

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