まあちゃんとえっちゃんのモデルになっているのは、私と妹の小さい頃の思い出とわるがき姪っ子の行動を参考にして物語をつくっています。
姪っ子が小学校に入学する前の正月の福袋で文房具を買いました。中に緑色の書き心地のよさそうなボールペンがあったのでクオカード1枚で交換してもらいました。
確かに書き心地はよかったです。ボールペンを使っていて特に疲れるグリップ部分が固まったジェル状になっていて気持ちよく書けました。
さて姪っ子ですが、小学校にはいって、授業が退屈なのか、それとも生えてくる歯が痒いのか、鉛筆の芯とは反対側を噛みます。だから姪っ子の鉛筆には歯型がいっぱいです。
ボールペンの固まったジェル状のグリップ部分と姪っ子の噛み癖がどう結び付くかだいたいわかりますね。姪っ子の手の届くところに置いていたボールペンは噛み噛みされて、気がついたときは歯型の行った残骸だけが残っていました。
最初、残骸と瞬間接着剤をあわせて元の形に復元する方法も試みたけれど、以前のようなフィット感もなくぼつ、文房具屋にいって修理してもらうにも本体を買った方が安くなりそうなのでぼつ、そして考え付いた3つ目の方法が、ボールペンを作っているところの苦情係に郵送することでした。
文面には普通に使っていてグリップ部分が壊れた。買って三カ月しかたっていないのにどうしてくれる? といったものでした。多少悪いことをした気持ちを持っていたので、返送分の切手300円もいれて送付しました。残骸はあったのだけど、犬娘が噛んだとばれたら困るので送りませんでした。
そして一ヶ月後、ボールペンは新品で戻ってきました。さらに添付した切手はそのまま帰ってきて、ついでにこっちが貼った切手をプラスして帰ってきました。ごめんなさいボールペンメーカー様、今度は犬娘の届かないところにおいておきます。
ところで最近、犬娘はWillを買ったのです。そのグリップ部分がほにゃああああと柔らかくて歯で噛むにはちょうどいい固さなのです。小さいときから70%ぐらいの確率で犬娘ぶりを発揮しているでしょう。でも今小学5年生なので、自分のものは大事にして噛むか噛まないかの選択に迫られているかと思うとちょっと面白いなと思うのでした。
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