夏休みです。まあちゃんもえっちゃんも朝のラジオ体操をして、あさがおが今日はいくつ咲いたか数えて、週末にはじいちゃんとおかあさんが海に連れて行ってくれるのを楽しみにしています。 お昼ごはんのカレーライスをまあちゃんとおかあさんが食べているとえっちゃんの泣き声が聞こえてきました。まあちゃんとおかあさんはカレーを食べるのをやめて、えっちゃんの手の中を見ると首がぐったりしたセキセイインコの雛がいます。大きく息をしてとても苦しそうです。 「どうしたのえっちゃん。怒らないから本当のことをいってみて」おかあさんは聞きました。 えっちゃんは、涙と鼻水でぐちゃぐちゃです。 「本当に怒らない?」 「えっちゃんがね、玄関でインコの雛遊ばせていたら、もっと遊ぼうと玄関に降りたら、この子が遊んでもらおうとよってきて、踏んじゃったの」 おかあさんは大きく息をしているインコの雛を見ながら、内臓破裂でもうだめだろうな。可愛そうなことをしたなと思いました。 非常に苦しんで息をしていましたが、5分後にはもう動かなくなっていました。 おかあさんはえっちゃんに新聞紙を持ってくるようにいって、死んだインコを包みました。 そして、裏庭に穴を掘って、インコをいれて埋葬しました。そして庭に咲いていた百日草をおきました。まあちゃんもえっちゃんもおかあさんの様子をずっと見ています。最後に線香にマッチをつけて線香の煙が空にのぼっていくのを3人でみました。 線香の煙に乗ってインコの魂が天国にいったらいいなと3人とも考えました。 夏のちょっと苦い思い出として3人の心に残ることでしょう。
|