まあちゃんは7つえっちゃんは4つときどきなぐりあいの喧嘩もするけれど、普段は仲のいい姉妹です。まあちゃんの小学校の給食ですいかが出たので、妹のえっちゃんにとても美味しいすいかで、小学校にいっていないえっちゃんには食べられないのだよべろべろべろと言いました。えっちゃん怒った。えっちゃんのぶたの貯金箱にはすいかぐらい食べられるお金があるもん。えっちゃん一人ですいか買ってくる。ぶたの貯金箱の中のお金を全部持って靴をはいて出かけようとします。それを見ていたおかあさんは洗濯の途中だったけどあわてて、えっちゃん一人ででかけちゃだめ。おかあさんが服を干すのが終わったら3人でスーパーまで行こうといい、お金もえっちゃんが出すことはないからおかあさんがすいか代ぐらい出してあげると約束しました。
おかあさんはえっちゃんを前に乗せて、まあちゃんを後ろに乗せて自転車でスーパーまででかけました。自転車に乗った二人の子どもに1/6の大きさのすいかでいいよねと言いながら行きました。
スーパーにつくと大きなトラックが横付けされて、トラックの中にはまん丸いスイカを100個ぐらい乗せて売っています。トラックに乗ったすいかはみんな鳥取産でちょっとたなおちだけど、甘さは保証済みとダンボールの即席看板に書かれています。おかあさんは最初スーパーの1/6のすいかを買う予定だったけど、トラックにあるすいかの方がたくさん食べられるし安上がりだなと思ってトラックのすいかを買うことにしました。
ただ問題は、丸い大きなすいかは自転車の前かごには乗せられないということです。まあちゃんに丸い大きなすいか持ってもらってもいいけど、まあちゃんがもしすいかの重さに負けて、落として割ったりでもしたら、泣くに泣けません。トラックのおじさんに半分の大きさにしてくれないでしょうかと交渉していたら、上品なおばあさんが私も半分の大きさのすいかが欲しいといってきたので、トラックのおじさんは半分に割ってくれました。
おかあさんは半分のすいかを自転車の前かごに乗せて帰ってきました。
丸いすいかだと冷蔵庫には入らないけど、半分のスイカは冷蔵庫に入ります。三人で夕食を食べて(父親は単身赴任中です)、三人でお風呂にはいって、風呂上りに三人でスイカを食べました。まあちゃんは小学校の給食で食べたすいかより美味しいと言いました。えっちゃんはすいかの一番美味しい真ん中を汁をぽたぽた落としながら食べました。おかあさんは本当に美味しいすいかだことと思いながら食べました。遠くではかえるの鳴き声が聞こえてきます。見えないけど3人に小さな幸せを運んできた夏の日の出来事でした。
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