国民健康増進党政権下の日本では、デブには人権は無いものとしてあるコンテストが開かれようとしていた。
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数学嫌いの少女がやってきた世界では、数学を使うことは刑罰の対象となっていた!
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【収録作】
新井素子「のっく」, 上田早夕里「石繭」, 恩田陸「冷凍みかん」, 図子慧「ダウンサイジング」, 高野史緒「舟歌」, 辻村深月「さくら日和」, 新津きよみ「タクシーの中で」, 萩尾望都「子供の時間」, 堀真潮「トレインゲーム」, 松崎有理「超耐水性日焼け止め開発の顛末」, 三浦しをん「冬の一等星」, 皆川博子「断章」, 宮部みゆき「チヨ子」, 村田沙耶香「余命」, 矢崎存美「初恋」
SF思考から生まれた5つの未来として、以下の5短編が収録
ヘルスケアの未来「海の感情」高橋文樹
つながりの未来「秋の雷」柴田勝家
働き方・活動の未来「向かい風ありて」長谷敏司
防災の未来「災厄の中の希望」林譲治
環境の未来「秋刀魚、苦いかしょっぱいか」松崎有理
【収録作】
「決定論的自由意志利用改変攻撃について」円城塔, 「空間把握能力の欠如による次元拡張レウム語の再解釈 およびその完全な言語的対称性」青島もうじき, 「インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ」陸秋槎, 「掃除と掃除用具の人類史」松崎有理, 「世界の真理を表す五枚のスライドとその解説、および注釈」草野原々, 「INTERNET2」木澤佐登志, 「裏アカシック・レコード」柞刈湯葉, 「フランス革命最初期における大恐怖と緑の人々問題について」高野史緒, 「『多元宇宙的絶滅主義』と絶滅の遅延──静寂機械・遺伝子地雷・多元宇宙モビリティ」難波優輝, 「『アブデエル記』断片」久我宗綱, 「火星環境下における宗教性原虫の適応と分布」柴田勝家, 「SF作家の倒し方」小川哲, 「第一四五九五期〈異常SF創作講座〉最終課題講評」飛浩隆, 「樋口一葉の多声的エクリチュール──その方法と起源」倉数茂, 「ベケット講解」保坂和志, 「ザムザの羽」大滝瓶太, 「虫→……」麦原遼, 「オルガンのこと」青山新, 「四海文書(注4)注解抄」酉島伝法, 「場所(Spaces)」笠井康平・樋口恭介, 「無断と土」鈴木一平+山本浩貴(いぬのせなか座), 「解説──最後のレナディアン語通訳」伴名練, 「なぜいま私は解説(これ)を書いているのか」神林長平
【収録作】
「未来への脱獄」刑務所で同室の男はタイムマシンを作ろうとしていた……
「ひとを惹きつけてやまないもの」長く未解決だった数学予想の証明に取り憑かれた青年と、暗号解読に人生のすべてを捧げた宝探し人の行く末を追う
「イヴの末裔たちの明日」ロボットが労働の大半を担うようになった未来、首を言い渡された男の行く末は……
「まごうかたなき」遠い未来。温暖化のすえ荒れ果てた大地でどうにか命を繋いでいる人の集落に怪物がやってくる……
「方舟の座席」異星人によって人類の大半が滅亡させられた時、衛星軌道で生き残った人は……
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先日Twitterをながめていたら、松崎さんの“『異常論文』に架空論文の大家と言うことで参加しました”という主旨のツイートが流れていました。読んでみたら面白かったので、これはまた著者インタビューをお願いしなくてはと。
今回もよろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願いいたします。またお声がけいただけてうれしい限りです。
ええ、「大家」はちょっといいすぎかもですが、編者の樋口恭介さんからは「『架空論文投稿計画』でフィクション論文をたくさん書いてましたよね。ぜひこっちにも一本」(大意)というオファーを受けたのは事実です。
前回のインタビューでも、御著作の『架空論文投稿計画』を取り上げてますが、架空論文をテーマに一冊書き上げるというのは中々の力業だと思いますし、論文がテーマなのに読みやすいところもうれしかったです。
松崎さんのなかでは架空論文と異常論文はどこがどう違うのでしょうか。
ひとことで申しますと、架空論文はエンタメです。読んだひとにクスッと、またはニヤッと、できるなら大爆笑していただくのが目的です。
確かに(笑)
あ、ウェブサイトで新作を公開しておりますのでご笑覧ください。
なるほど、これはへんてこ理論の極みですね(爆笑)
英国の王室ジョークに通ずるものがある気がします。。
同ページの下にリンクのある【架空論文】も一見の価値ありですね。
架空論文はエンタメですので、わかりやすさも重視しています。だから図表は必ず入れています。
たいする樋口さんの異常論文には、エンタメ性はないと思います。じつのところ、樋口さんの求める「異常性」とはなにかを理解するのにすごく苦労しました。わたしの理解した範囲では、「異化」なのではないかと思っています。
「異化」ですか、なるほど。私は樋口さんの巻頭言で煙に巻かれた口ですけど(汗;)
そういう意味では、巻頭の「決定論的自由意志利用改変攻撃について」(円城塔作)は主旨に沿った傑作と言えますね。
この『異常論文』を編集されるにあたって、円城塔さんと松崎さんを加えられたのは、内容の多様性と言う面でも樋口さんの慧眼と言えるでしょう。
収録作の中で、松崎さんの書かれた「掃除と掃除用具の人類史」だけが、唯一内容をおぼろげながらでも想像できる気がする(実は全く想像とは違っていましたが(汗;)) 論文だと思ったのは内緒です(笑)
書き手としては、読者である雀部さんのご想像とどのようにちがっていたのか知りたいところです。
私が題名から想像したのは、
1, 掃除と掃除用具だからエントロピー関連は必須だろう
2, 掃除をしたら本当にエントロピーは減少するのだろうか→実験が必要
3, 掃除用具の発達は、文明の進歩に寄与しているのか?→歴史的考察が必要
4, 掃除をする人としない人の人類への貢献度の比較
5, あっと驚く結論→どんな結論かはわからないけど(汗;)
4とか、やったらおもしろそうですね。貢献度というか、「掃除するひと/しないひとのちがい」の検討とか。単純にきれい好きかどうかだけでは決まらなかったりして。
掃除をする必要性を感じない人とか居そうですし。
あと、マイクロブラックホール掃除機のネーミングのエピソードには大爆笑でした。ここが書きたくてこの短編を書いたのではと思えるくらい(笑)
あはは。よろこんでいただけて幸甚です。自分としては渾身の大ネタのつもりで、第一稿ではオチに持ってきたのですけど、「オチが地口なんてつまらん」(大意)と樋口さんにダメだしされてしまいました。
あら厳しい。まあ松崎さんの諸作の中でも空前のスケールのでかい「バカSF」になったので、良かったと思います(もちろん思いっきり褒めてます!)
時間軸の超ながい作品をいちど書いてみたかったのですよ。それが今回、樋口さんの「もっともっと、アホほどスケールでかく」(大意)という叱咤激励によって実現いたしました。この場を借りてお礼もうしあげます。おかげで夢の「バカSF作家」の称号に一歩近づけました。
樋口さんも、松崎さんの本質をよ~く理解されてますね。
人類学者のアンドレ・ルロワ=グーラン氏の有名な言葉に“「少しずつすべての器具を人間の外に押し出していく」のが人類の進化である”(足で移動する作業を自動車へと押し出すとか)というのがありますが、松崎さんの「掃除と掃除用具の人類史」のなかにある“人類らしい怠惰とは、あとで楽をするためなら現在のいかなる努力も惜しまないことである。”というのは、それに並ぶ至言だと思いました。
これの元ネタは、Perlの作者Larry Wallによる「プログラマの三大美徳」です。
美徳というか、優秀なプログラマが備えているべき性質のリストですね。その第1番目にあげられているのが「怠惰」なのですよ。はじめにしっかり手間をかけてよいプログラムを書いておくと、あとでバグフィックスしたり、ユーザにめんどうな質問をされたりせずにすむ。つまりトータルの仕事量が減って楽ができるわけです。
なお2番目は「短気」、3番目は「傲慢」です。身近にプログラマがいるので、このリストの的確さが身にしみてわかります。
ルロワ=グーランさんのことばは、リチャード・ドーキンスなら「延長された表現型だ」といいそうですね。
「プログラマの三大美徳」でしたか。なるほど。Perl、昔は少し書けたので思い当たるふしが(汗;)。
そういえば、前回のインタビュー時にもお話をうかがった「イヴの末裔たちの明日」も扱っているネタはそっち方面ですね(「少しずつすべての器具を人間の外に押し出していく」)
日本というか日本人は、とりわけ手仕事分野に秀でている(手作業が好き)と感じているのですが、そういう達成感を伴った仕事もこれからは機械によって置き換わっていくのでしょうか。
たとえば、美術や伝統工芸分野は人間が残ると考えています。
「この漆器は人間国宝の○○氏がつくった限定30点のうちのひとつです」と、「この漆器は汎用AI搭載汎用ロボットがつくった大量生産品のひとつです」では見た目が似ていても価値がぜんぜんちがいますよね。後者の商品は安価でしょうが、前者の需要も消えはしないと思います。
そのほか、「あのひとだからこそ価値が出る」系の仕事は残りそうです。競技や芸能系でしょうか。いくら将棋AIが強くなっても人間の棋士どうしの熱い戦いはみんな観たいでしょうし、オペラのソロ歌手がボカロだなんて淋しすぎます。けっきょく、人間は人間に興味をもつ生き物ですから。
人間が人間に興味が無くなったら絶滅するんじゃないでしょうか。そういや先日ネットで、コンクリートミキサー車と結婚した男の事件が載ってました。まれな事例であって欲しい(汗;)
『イヴの末裔たちの明日』は短編集ですが、「ひとを惹きつけてやまないもの」が数学者ネタ、「未来への脱獄」の落ちが数学ネタと、数学がお好きなのでしょうか。
そういえば前回のインタビューでうかがった「5まで数える」も数学関連でした。
ええ、そもそも好きです。数学伝道師とかそこまでする気はないのですけど、数学の魅力をなんとかしてエンタメで表現できないかと挑戦しつづけています。
数学ぎらいのひとって、食わずぎらいじゃないかなと思うんですよ。わたし自身、学生時代はそうでしたので。小説を通じて「えっ数学ってこんなおもしろい一面があるんだ」と、楽しみながら気づいてもらえたらいいなと。
そのへんの熱い思いを公式サイトで記事化しています。お時間のあるときにでもどうぞ。
ここに紹介がある「数学ぎらいの女子高生が異世界にきたら危険人物あつかいです」(創元日本SFアンソロジー2020収録)も、そのまんまな題名で笑ってしまいますね(笑)
ええ、まず笑いをとるのはだいじです。
持ち味ですもんね(笑)
本文中に出てくる数式を使わない数学問題は楽しみながら考えられたのでしょうか?
いやあ、じつは苦労したんですよ。
数学パズルづくりは高等技術ですので、締切までの限られた時間でオリジナルをつくるのはあきらめて古典作品のアレンジに徹しました。選定基準は、まず自分でおもしろいと感じるかどうか。かつ、数式や図表がなくても問題の意味を把握しやすいものに絞っていきました。
数学って答をみつけるまでの過程を楽しむもので、パズルやミステリ小説と本質的には同じ、と気づいてもらえたらうれしいな。いや、押しつけるつもりはないんですけど。
本質的には同じなので、パズルやミステリ小説が苦手な人は苦手かも。うちの孫(小6)だと説明してやるとわかったようですが(汗;) 数学ネタの児童小説としてもいけそうですね。
基本的に、すべての作品を十二歳から読めるように書いているつもりです。難解な表現や過剰なエログロ描写はつとめて避けるようにしています。
おっとそうなんですね。まずはどうやって興味を持たせるかが問題ですね。最初は読み聞かせかなあ……。
推敲段階で音読チェックもしておりますので、読み聞かせできる作品になっているはずです。
音読による推敲もされていたとは(驚)
「まごうかたなき」は笑いはあるんですが、凄みのあるブラックユーモアですね。
いやはや、なんか背筋がぞわっとする短編ですが、この妖怪というか怪物は、人為的に生み出されたもののような気がしてます。
それはするどいご指摘です。
はっきり表に出していませんけれど、「遠い未来。温暖化のすえ荒れ果てた大地を、過去のバイオ技術によって造り出された怪物が跋扈する」といった感じの設定でした。もちろん読者のみなさんはお好きなように背景を思い描いてくださってかまわないのですが。
できれば暮らしたくない世界ではあります(汗;)
食べものは蕎麦ばっかりですし。
蕎麦は痩せた土地でも育つし旱魃にも強いからですね。
しかし大好きでも蕎麦しかないとなると(汗;)
この「まごうかたなき」と「方舟の座席」が書き下ろしだそうですが、この二作品は意識して今までと作風を変えられてませんか?
はい、これまたよくぞ気づいてくださいました。
「まごうかたなき」では、はじめて伝奇ものにチャレンジしました。正確にいうと「松崎が伝奇と思ったもの」ですけど。遠未来が舞台ですがあえて古めかしい言葉をつかっています。犬が「びょう」と鳴くあたりは典型です。
「方舟の座席」は、意図的に女性を主人公にしました。じつはこれまで、編集者から指示がないかぎり主人公は男性にしていました。作家としては主人公を客観的に描きたいので、なるべく自分の属性とかぶらないよう設定していたのです。それと宇宙空間が舞台となったのもはじめてですね。あ、「惑星Xの憂鬱」があったけどあれは主人公が人間じゃなくて探査機ですから。
「方舟の座席(Women at the Extremes)」は、“方舟”という題名からもわかるように、ポストホロコーストものであると同時に、英題からだと“選び抜かれた窮極の女性”的ニュアンスが伝わってきます。
それと本文中にも出てくるように『源氏物語』への現代的なオマージュでもあるように思いました。
いくら無菌培養的に育てられても、そこは現代の女性。なかなか紫の上のようには行動してくれません(笑)
おぞましくも滑稽な男の性。その描き方が“at the Extremes”と言える作品ですね。
英題がWomenと複数になっているのは、主人公の仲間である女性たちふたりも含んでいるからです。シスターフッドものに仕上がっていればいいなと思います。
このシスターフッドに味を占めまして、つぎに書いたのが「痩せたくないひとは読まないでください。」でした。
寡聞にして“シスターフッド”って知りませんでした(汗;) 確かに上空に残った女性二人はそれぞれの分野での最高のプロで、主人公の仲間(保護者的存在?)といってよいかも。
「痩せたくないひとは読まないでください。」もシスターフッドものだったんですね。後書きに「自分の作品はベクデルテストをパスしないのでは」と書かれていたんで、“ベクデルテスト”ってなんぞやとググってみたのは内緒です(汗;)
とくに「名前がついている」ってとこに引っかかるかと。
自分自身が読者であるとき、登場人物の名前を憶えるのにすごく苦労します。だから自作のキャラクタはなるべく名無しにしていたのですが、短くて憶えやすい名前をつける方針へ変更しました。
こっちは松崎さんの持ち味の一つである爆笑ネタでもありますね。
しかし両作品ともちょっとシニカルなラストになってますね。なんかこのまま普通には終わらせないぞという作者の強い意志を感じたのですが?
「読み終えたあと、なーんにも残らない」というのをなにより避けたいと思っています。読後は読者に「作品じたいは終わったけど、このあとはいったいどうなるんだろう」と少しでいいので考えてもらえるよう工夫しました。もういちどさいしょから読んでみようとか、あの話とつながっているんじゃないかとか、作品の長さ以上に楽しんでいただけるといいな。
そんな工夫があったとは……。
さて、もう一本。「山手線が転生して加速器になりました。」も、Twitterで流れてきたので読んでみました。題名からしてなろう系(笑)→お題が“主人公が●●〈擬人小説〉特集”
依頼をいただいたときは「えっなにこれ難しそう。なぜわたしに」と思ったのですが、よく考えればこれまで掃除機とか探査機とか、人間でないキャラクタをけっこう出していました。
これも爆笑ネタなんですけど、落ちは、なろう系というよりホシヅル系ですね(笑) いやはや「そんなアホな」と笑わせて貰いました。
ホシヅル系とは最高の褒め言葉でございます。ありがとうございます。
「山手線が巨大な加速器だったらおもしろいだろうなあ」というバカアイデアをだいぶ前からあたためておりました。ようやくかたちにできて感無量です。さいわい読者の反応もよく、雑誌の売り上げに貢献できたようです。
山手線プラスのもうひとつがさらに良かったです。二次元ネタだ(笑)
きれいに決まったオチというと、『ショートショートドロップス』という新井素子さん編の女性作家アンソロジー収録の「超耐水性日焼け止め開発の顛末」もそうですね。巻末の後書きで正統派のショートショートだと、素子さんが褒めてました。あと、松崎さんの理系の人間を主人公にした、かなりゆるいお話のシリーズも褒められてますね。
新井先生にはなんども拙作を紹介していただいて、ほんとうに足を向けては寝られないといいますか、ありがとうございます。すみませんお礼をいう場になっていますね。
どれもレベルが高い短編で、しかもあまり読む人を選ばない新井素子先生のセンスが光るアンソロジーだと思います。もちろん一般男性にもお薦め。
「秋刀魚、苦いかしょっぱいか」(『SF思考 ビジネスと自分の未来を考えるスキル』所載)は、先方からの依頼があって書かれた一編だと思いますが、松崎さんらしい展開にちょっとほっこりしました。
サカナの絶滅というと「全てはマグロのためだった」(Boichi作)も突き抜けたバカSFマンガで面白かったですが、こっちは全く違った味わいで、たぶん松崎さんにしか出せない味だと。
そうですBoichiさんのあれは大傑作です。だいすきです。それと魚類絶滅系SFといえば、倉田タカシさんの『うなぎばか』もめちゃめちゃおもしろくてお勧めです。一冊まるごとウナギ絶滅テーマなんですよ。とにかく、これら先行作品とかぶらないよう工夫しました。
おっとそうだ、『うなぎばか』を忘れてました(汗;)
もう一つ、これはWeb東京創元社マガジンで公開されている一編「六十五歳デス」。誰もが六十五歳で死ぬことになった世界の話。古希になった我が身を鑑みて、けっこう身につまされる思いをいだきました。同年代の方は必読ですし、広い世代に読んで欲しい。まだまだ若いと思っていても、老いはすぐにやってきまっせ(笑)
無料公開のせいかもしれませんが、読者からかなり反響のあった作品です。なお公開はそろそろ終了の予定なので、興味を持ったかたはおはやめに読了くださいませ。
皆さん早く読みましょう! まあ、公開終了と言うことは書籍化されるということでしょうから、本になって読むのもありですね。買って下さい!(笑)
あと、「痩せたくないひとは読まないでください」も、“国民健康増進党政権”が登場するちょっとダークなお話で、あとがきに“構想段階では一型糖尿病や拒食症患者が登場するはるかに殺伐とした設定”だったとありますが、ラストの落ちも違うバージョンがあったんじゃないんですか?
むむっ難しい振りを。
ここで「じつはオチは5通りくらい考えてまして」とお答えできたらかっこいいのですけど、この作品にかんしてはいっこだけでございます。
要らぬことを聞いてしまったか(汗;)
「痩せたくないひとは読まないでください」には、ちらっと“半多屋チェーン”が登場してますが、ひょっとして主人公は第一短編集と同じく“杜の都”勤務ですか?(笑)
舞台は都内です。「半多屋」さんは全国展開していて東京にもいっぱいあるという設定です。はやっているのです。
モデルになった“半田屋”さんより流行っているんですね(笑)
今回思い出したのは、「トリノコ紙」(「六十五歳デス」より)とかの「アル・クシガイ」系のネーミングを使われる基準があるのでしょうか? 時々探してみて、無いと残念な気持ちになるんです(笑)
あれえ失礼しました。「トリノコ紙」の元ネタは「越前鳥の子紙」なのでわりにわかりやすいと思ったんだけどなあ。
名前をそのまま出さないのは、おもにステマ疑惑を避けるためです。「トリノコ紙」のばあい、カタカナにしたら南米っぽい感じになって気に入ったというのもあります。
「アル・クシガイ」のばあいは、ゾンビという語があまりにメジャー化しすぎてそのまま出すのは芸がないと思ったからです。有名であるがゆえ読者のほうも「ああこれゾンビだな」とすぐわかってくれそうなので問題ないと判断しました。
「越前鳥の子紙」、知りませんでした。今回は汗をかきっぱなしだわ(汗;;)
松崎有理(作家)公式アカウント(@yurimatsuzaki_n)で流れてくる【一行試し読み】シリーズ。
これに添えられている画像がセンスがあって面白くて、好きです。
一番好きなのは、「写真とるぞ~」です(笑)
わあありがとうございます。ツイート用画像は、新作を発表するたび1枚1枚じぶんでつくっているので褒められると作品本体を褒められたくらいにうれしいです。
なおいちばんの自信作は「山手線」でしょうか。あの画像のおかげでツイートが拡散したと思っております。
フォロワーさま限定のプレゼント企画も不定期に行っています。おもに拙作の電子版があたります。
それと、拙作無料公開は積極的に行う方針なのでそのお知らせもいちはやく届きます。たいてい公開期間が限られています。お早めにどうぞ。