Author Interview
インタビュアー:[雀部]
『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末』
  • 平谷美樹著/丹地陽子カバーイラスト
  • 大和書房
  • 680円
  • 2016.10.15発行

“謎を解いて、見事に怪異を鎮めてみせるよ”

時は文政、江戸の通油町にある本屋・草紙屋薬楽堂に戯作を持ちこんだのは、地味な三筋格子の着物を粋に着こなした、鉢野金魚(はちのきんとと)。薬楽堂に居候する貧乏戯作者・本能寺無念(ほんのうじむねん)とともに巻き込まれるのは、あやかしの仕業とも囁かれる怪事件……。

『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 絆の煙草入れ』
  • 平谷美樹著/丹地陽子カバーイラスト
  • 大和書房
  • 680円
  • 2017.5.15発行

“気の強ぇ女が二人——こいつぁ危ねぇ組み合わせが出来上がっちまったな”

時は文政。江戸の通油町にある本屋、草紙屋薬楽堂の面々に、曲亭馬琴に認められた武家の女、只野真葛が加わった。売出し中の女戯作者・鉢野金魚と貧乏戯作者・本能寺無念、もと御庭番の読売屋・北野貫兵衛らとともに、真葛は怪異がらみの噂と企みの背後の闇を探り始めるが……。

『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 唐紅色の約束』
  • 平谷美樹著/丹地陽子カバーイラスト
  • 大和書房
  • 680円
  • 2017.12.15発行

“あたしはあんたがどこへ行ったって、必ず見つけてあげる”

時は文政、江戸の通油町にある本屋・草紙屋薬楽堂が特別に誂えた大切な表紙紙が盗まれた。知恵者の売れっ子戯作者・鉢野金魚と貧乏戯作者・本能寺無念は、金魚の遠き友への想いがこもった唐紅色の紙を取り戻すために、現場となった表紙仕立屋・播磨屋を訪ねるが……。

『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 月下狐の舞』
  • 平谷美樹著/丹地陽子カバーイラスト
  • 大和書房
  • 680円
  • 2018.10.15発行

“見えないかい? 月明かりの中の妖しく美しい狐の舞が”

時は文政、ある雨の日、江戸の本屋・草紙屋薬楽堂に持ち込まれたありふれた人情噺の裏には、禍々しくも哀れな狐憑きの噂が……。

推当物を得意とする女戯作者・鉢野金魚と貧乏戯作者・本能寺無念、武家の女・只野真葛、高名な父を持つ女絵師・葛飾応為ことお栄は、切ない出口なしの物語を「一番の結び」に導く大芝居を計画する。

『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 名月怪談』
  • 平谷美樹著/丹地陽子カバーイラスト
  • 大和書房
  • 680円
  • 2019.9.15発行

“次の百物語では必ず怪異が起こる”

時は文政、推当物が評判の女戯作者・鉢野金魚は、武家の女・只野真葛、貧乏戯作者・本能寺無念らとともに、怪異の謎を解き明かすべく、亡魂が現れるという百物語に参加するが……。

『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 凍月の眠り』
  • 平谷美樹著/丹地陽子カバーイラスト
  • 大和書房
  • 740円
  • 2022.1.15発行

「生ける屍 本所深川反魂の宴」

時は文政。推当物が人気の女戯作者・鉢野金魚と貧乏戯作者・本能寺無念は、墓に埋められた死体が生き返ったとの噂を聞き、その真相を探ろうとする。

「本草学者 未練の訪れ」

若き本草学者が亡くなったあと、書物屋に持ち込まれた蔵書。幽霊と書き込みの無い本をめぐる謎とは。

「丑の刻参り 呪いの行方」

許婚に裏切られた女の呪い。いったい女の身に何が起こったのか、裏切った侍の真意は……。

「雪女郎 凍月の眠り」

吹雪の日に姿を消した薬楽堂短右衛門の娘・けいの足取りを追い、六部の装束を纏った童女が誘う空き家に踏み込むが、そこに居たのは……。

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雀部  >
今月の著者インタビューは、1月に『草紙屋薬楽堂ふしぎ始末 凍月の眠り』をだいわ文庫から出された平谷美樹先生です。平谷先生、今回もよろしくお願いいたします。
平谷  >

よろしくお願いします。今回は時代物でお邪魔します(笑)

雀部  >

帯の煽り文によると“痛快で切ない読み心地! 戯作者=作家が謎を解く大人気時代小説シリーズついに完結!”ということで、完結編を記念して、出版元の大和書房編集部の長谷部智恵さまにもご参加頂けることになりました。

長谷部さん初めまして、よろしくお願いいたします。

長谷部 >

はじめまして。こちらこそよろしくお願いいたします。

SF、ファンタジーに関するウェブマガジンのアニマ・ソラリスさんに、著者の平谷美樹さんのご縁で、時代小説の「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」シリーズをご紹介いただけるとのこと、とても光栄です。

小社では残念ながらSFなどは刊行しておりませんが、宇宙や理科系(?)の本では、かつて、大阪教育大の福江純さんの『やさしいアンドロイドの作り方』『アインシュタインの宿題』『科学の国のアリス』やご専門のブラックホールの本、宇宙飛行士の野口さんの本、前世紀のことですが(苦笑)もと宇宙科学研究所の的川泰宣さんのご本を担当し出させていただいたことがございます。

雀部  >

おっと福江先生の『90分でブラックホールがわかる本』買い漏らしてました。早速Kindle版を購入させて貰いました。福江先生には度々インタビューをお願いしているんですよ。そういえば、『やさしいアンドロイドの作り方―SFはどこまで現実になるのか』(福江純著、大和書房)は買った記憶がありますが、どこかに埋もれているぞ(汗;)

大和書房さんは、実用書とかノンフィクション方面がお強い感じを受けてます。

長谷部 >

実用書、ノンフィクションはもちろんですが、その他の分野の本も幅広く出版しております。今年の2月で創刊16周年を迎えるだいわ文庫では、雑学、エッセイなどのほか、フィクション、時代小説も刊行していまして、平谷さんには時代小説文庫でご執筆いただいています。

雀部  >

あれま、それは失礼しました。ホームページを拝見いたしますと、確かに色んな本が。

編集者にとって平谷先生はどんな作家さんなんでしようか。インタビューの記憶から言うと、締め切りは厳守、なんなら締め切り前に原稿が出来てるということで手間のかからない作家の先生で、編集者の腕がなまるとか(笑)

長谷部 >

締切厳守! はい、その通りです! 平谷さんはとても筆の早いかたです。「草紙屋薬楽堂」はシリーズ6巻までお書きいただきましたが、「お原稿まだですか」のご連絡をした記憶はほぼございません……。連載も抱えながら地元のイベントなどにも精力的にかかわっておられるのに、驚異的といっていいかと。

先日も文士劇に参加なさりながら超ご多忙ななか、書下ろしのお原稿の執筆やゲラチェックを進めてくださり、本当に有難く、申し訳なく……とても足を向けては眠れません。

雀部  >

著者インタビューでも同じです。いつも頼らせてもらってます(汗;)

長谷部 >

そして、自分に厳しく、志の高い作家さんだとも感じております。「薬楽堂」は江戸の本屋を舞台にした物語ですが、以前にご自宅にお邪魔した際に、当時の出版事情や現場の様子などを調べてまとめた分厚いファイルを見せていただき、文字通り頭が下がりました。「薬楽堂」シリーズは、江戸の本屋事情に詳しい専門家のかたに出版界隈の記述へのご助言をいただいていたのですが、そのかたも、毎回、ほんとうによく調べてお書きになっていらっしゃいますね、とおっしゃっていました。

平谷  >

病気をしてからは気力が続かず、迷惑をかけています(苦笑)

以前は1時間に10枚書いていたのですが、今は午前中に10枚がせいぜい。午後は身体を休めています。

雀部  >

ありゃま、ご自愛下さいませ。

表紙画は、一巻目から鉢野金魚(はちのきんとと)と本能寺無念(ほんのうじむねん)の戯作者コンビの姿画が丹地陽子さんによって描かれていて、毎回の楽しみの一つでした。今回の金魚さんの艶姿は、表題作の「凍月の眠り」ではなくて、「丑の刻参り 呪いの行方」での出で立ちですよね(柿落ち葉の裾模様の小袖に、雪椿の帯、煙草入れは枯れ葉色の山羊革で、甲螺髷に翡翠の簪。無念は着た切り雀(笑))

平谷  >

丹地さんの絵はいいですよね。艶やかで。どの巻の絵も気に入っています。

雀部  >

私も好きで、『丹地陽子作品集』という画集も買ってしまいました。

有名な方のようなのに知らなかった(汗;)

《鉄の王》の二巻と三巻も丹地さんですよね。

長谷部さんにうかがいたいのですが、時代小説の表紙画はどれくらい重要視されているんでしょうか。

ラノベだと「表紙買い」とかよく聞きますが。

長谷部 >

ライトノベルのような「表紙買い」とまではいかなくても、時代小説でももちろん、カバーイラストはとても大切だと思っています。

《草紙屋薬楽堂ふしぎ始末》は、物語や設定の面白さもさることながら、登場人物がそれぞれとても個性的で素敵ですから、とくに主要人物である金魚と無念の魅力を読者にもれなく伝えられるよう、人物と作品の世界観を描き出すことに長けた丹地陽子さんに装画をお願いしていました。結果として、時代小説にはあまり馴染みのなかったかたにも興味を持っていただけたように感じています。

《草紙屋薬楽堂ふしぎ始末》では巻タイトルに入れたお話に限らず、一巻ぜんぶの物語からいくつものモチーフを取り出して組み合わせてくださっていて、私自身、毎回、丹地さんに装画をお描きいただくのがほんとうに楽しみでした。やや思わせぶりな感じを含め、「薬楽堂」の魅力がカバーの中に閉じ込められていて、それが、男女問わず、面白いお話が読みたいと願う読者のかたに届いているとよいなと願っています。

シリーズ全巻の書影はこちら。『丹地陽子作品集』もあります。)

雀部  >

絵の話が出たので思い出しましたが、平谷先生も美術のご出身(新聞の連載小説の挿絵を描かれたこともあり)だけあって、作中にも絵画に関する話題が出てきますね。今回で言うと、葛飾北斎の娘の栄が描いた丑の刻参りの白装束の女が「どれだけ力を込めているのかは、腕の筋の浮き方で分かった」とあり、おおそうだよな!さすが北斎の娘と思いました(笑)

前述の金魚の出で立ちの描写とかもそうですが、そういうイメージも決められて話を進めてるのでしょうか?

平谷  >

金魚の衣装は季節を考えながら書きました。本当は夏ならば秋と、季節先取りの柄などを使うのですが、時々間違えて、その季節のものを書いたりしてました(汗)

雀部  >

先取りの柄を纏うのが粋なんですね。知らなかった(汗;)

平谷  >

わたしは少しだけ日本画もかじったので、栄の設定や描写には活かしましたね。金魚や無念のセリフには、作家としてのわたしの経験や今まで得たノウハウ。栄のセリフや描写には、絵描き(汗)としてのわたしの経験などを活かしています。

雀部  >

そうか、平谷先生の人生経験の結実が《草紙屋薬楽堂ふしぎ始末》には込められていたんだ。 

無念は小説家としての才能はあるのだけれど、年の割には純情一途な青年として描かれていますが、一人の女性として、無念のような男性はどう思われますか?

長谷部 >

ふふふ、個人的には才能があるのに不器用、というキャラクターはすごくポイントが高いです。

雀部  >

そうなんですね(笑)

じゃ、金魚さんは同性の目から見てどうなんでしょうか?

おぼこ娘のようなところと手練手管にたけた女の両面を持ち合わせた女性として描かれていますけど。

「女は恋をするたび初恋」と聞きますから、ちょっとは分かるんですが、ちょっとだけです(汗;)

長谷部 >

金魚さんはもうほとんど理想の女性ですね。賢くてユーモアがあり、好奇心旺盛で、おまけに美人。

推理力(推当力?)も並外れていますが、それを支えているのは人の心を慮る力なので、ただ謎を解くだけではなくて、どのお話でも一番よい落としどころを見つけて怪異を捌くところなど、何度読んでもいい女だなあ〜と感じます。

そして、そんないい女なのに、無念が相手だといつもの聡明さがどこかへ行ってしまうところがまた、金魚さんの魅力です。

同性の目からというより、おじさん目線みたいですみません(笑)。

雀部  >

編集者目線?(笑)

まあ、これでもし金魚さんに捨てられることにでもなったら、無念はずたぼろになっちまうんで金魚さんくれぐれもよろしくです。

祝宴たけなわのラストで、「あんた。一緒に来ておくれよ」「仕方がねぇな」の流れも抜群でした、まあ、完全に尻に敷かれているけど(笑)

平谷先生の時代物では、だいたい女性陣はしっかり者が多い(なんなら武芸にも秀でている)印象があって、SF者の嗜好と合致しているんですが(笑)

時代物も、男が尻に敷かれてるタイプの登場人物は好まれてるのでしょうか?

長谷部 >

SF者の嗜好と合致!(笑) なるほど……少しわかる気がします。

時代物ですと……どうでしょう。

個人的に思い出したのは、直木賞を取られたばかりの今村翔吾さんの文庫シリーズ、羽州ぼろ鳶組シリーズの主人公・松永源吾の妻の深雪さんですね。

夫とぼろ鳶組のメンバーをがっちりお尻に敷きつつ、愛と知恵(算術の才があるのです)と料理で鼓舞して物語を動かす素敵なキャラクターです。主人公の松永の尻に敷かれ具合もまた素晴らしいと言いますか。笑。

想像ですが、この二人の組み合わせは男性にも女性にも人気なのではと思います。

深雪さんの人物像は、平谷さんの描かれる女性像とも、どこか共通点があるかもしれません。

雀部  >

(ネタバレ部分は白いフォントにして隠します)

最終話の「雪女郎 凍月の眠り」で大団円を迎えるわけですが、今までの大前提(怪異の裏には必ず合理的な説明が隠されている)が崩れて、金魚も幽霊の存在を信じざるを得ないようなエピソードとなります。

これって、SFに良く出てくる「オッカムの剃刀」的状況ですよね(この場合、ある現象を説明するのに二種類の仮説があれば、より簡単な方を採用する)。

それと、冒頭の「生ける屍 本所深川反魂の宴」のなかで、大阪から一旗揚げようとやってきた戯作者志望の粋山に金魚が“夜、長屋の障子がとんとんと叩かれる。後日、故郷の母がその時刻に死んだと知らされる。それを知った子は「親が知らせにきたんだ」と涙を流す。それを気の迷いだと言えるかい?”と問いかけるシーンと呼応してますね。ここは、最終話に向けた伏線だったのでしょうか?

平谷  >

「死者のお知らせ」については、わたし自身がよく使う表現です。非科学的ではあっても、迷信と切り捨ててしまえない事もあるというスタンスで「怪異譚」を集めていますので。

雀部  >

合理的・論理的な思考法をモットーとするSFファンでも、正月には神社仏閣に参ったりしますから。

個人的には、幽霊とかUFOとかもあって欲しいし、そのほうが夢がある(汗;)

平谷  >

伏線という意識はなかったですね。ああいうラストですから、「気の迷いと言えるかい」というのとは方向が違いますし。

雀部  >

違いましたか(汗;) 確かに方向性は別ですね。

あと“怪異の謎解きは曖昧なままでも最後に祝言をもってくりゃ、話はまとまるぜ”には笑いましたよ。今回の事件を戯作にするときは、最後に梶原椎葉(金魚の戯作の主人公)の私事を持ってくるのが良いと書かれてますが、これは同時に作者である平谷先生から読者へのエクスキューズでもある気がしました。

平谷  >

あれは遊びです(笑) そういう方向で話が終わりますよとネタばらしをしておきました。

「ね。話はまとまったでしょ」って(笑)

雀部  >

まとまりました。お後がよろしいようで(笑)

金魚が「中道かい」と苦笑するところも。

平谷  >

金魚の完全勝利では終わらせたくなかったところもあります。オカルティズムに対する完全否定の人ですから、その頑なさがほどけなければ、金魚の真の変容にはなり得ないと考えました。

わたし自身の信条に近づけたとでもいいましょうか(笑)

宗教というわけではなく、神仏に対する畏敬の念をもたせて終わりたかったというところもあります。

雀部  >

《草紙屋薬楽堂ふしぎ始末》シリーズは終わったわけですが、平谷先生には以前「2017年、怒濤の連続刊行!”企画」と称して、文庫の帯に四社合同で他社の本の宣伝も載せるという驚きの企画(だいわ文庫も)が行われたことがありました。今度は別のシリーズの主人公達とのコラボ企画はいかがでしょうか。 

合理的解決を目指す推当物ということで、《蘭学探偵 岩永淳庵》と合同捜査とかも可能だったら(笑)

長谷部 >

コラボ企画ですか。なるほどー。時代小説はとくに同時代でないと物語の中で出会ったりが難しいですが、近い時代設定でしたら登場人物が絡むシーンが出てきてもおかしくないですよね。それをきっかけに新たなエピソードや物語が生まれるかこともありうるかも……?

雀部  >

そうなんですよ。和田はつ子先生にもお願いしているんですが、同じ出版社の登場人物同士でも中々難しいみたいです。

長谷部さま、今回は著者インタビューにおつき合いいただきありがとうございました。

平谷先生は、新たにニッチな時代物のジャンルを開拓するのもお得意なので、また新分野に挑戦した作品を読みたいです。よろしくお願いします。

長谷部 >

今回はお呼びくださりありがとうございました。お邪魔いたしました。

無念と金魚が活躍する「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」シリーズ全6巻、これを機会により多くのかたにお手に取っていただけましたら嬉しいです。

雀部  >

平谷先生、度々著者インタビューにご登場いただきありがとうございます。

新作、お待ちしております。

平谷  >

実は、「貸し物屋お庸」の続編を書いています。レーベルがなくなったので中断していたものの続巻を大和書房から出します。現在最後の話を執筆中で、初夏の頃までには書店に並ぶ予定です。

長谷部 >

お庸さんの新たな魅力に触れていただける新作をお書きいただいています。これまでのお庸さんファンのかたにも、新しい読者のかたにも楽しんでいただけるお話だと思っております。
 タイトルが少しだけ変わり、だいわ文庫から5月刊行予定です。よろしくお願いします

雀部  >

え、《貸し物屋お庸》シリーズ、大和書房さんで続けてくださるんですね。それはそれは、よろしくお願いいたします。

5月を楽しみにお待ちします。

平谷  >

そのほか、胆江日日に連載中の安倍宗任を主人公にした小説と、東奥日報で連載中の津軽為信の少年時代を描いた連載小説を執筆中です。

雀部  >

『大一揆』著者インタビューの時にうかがった新聞での連載ですね。これも楽しみに待ってます。

今年もお忙しそうで何よりですが、お身体の方もご自愛下さいませ。

平谷  >

あと2、3本、今年中に書きたい小説があり、順次取りかかりたいと考えています。

執筆以外にも、今年は朗読会のようなものをやってみたいなと思って準備中です。

[平谷美樹]
1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒。2000年『エンデュミオンエンデュミオン』でデビュー。同年『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞。14年「風の王国」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。近著に《よこやり清左衛門仕置帳》《蘭学探偵 岩永淳庵》シリーズ、『柳は萌ゆる』『でんでら国』『鍬ヶ崎心中』『義経暗殺』『大一揆』『国萌ゆる 小説:原敬』、電子版のみで100巻超えの《百夜・百鬼夜行帖》シリーズなど多数。
[雀部]
《草紙屋薬楽堂ふしぎ始末》シリーズ全六巻が完結ということで、大和書房編集部の長谷部さまにも急遽参加していただき、編集者(及び女性目線)から見た平谷ワールドの魅力についてうかがってみました。