Author Interview
インタビュアー:[雀部]
『鯉姫婚姻譚』
『鯉姫婚姻譚』
  • 藍銅ツバメ著/Minoru装画
  • 新潮社
  • 1760円、Kindle版1584円
  • 2022.6.30発行

若隠居した大店の跡取り息子・孫一郎は、庭の池で泳いでいる人魚のおたつに求婚されてしまう。諦めさせるためにも、おたつにねだられるままに、人間以外と契る御伽話を語る孫一郎だったが、次第にその心は変化していく。人魚と人間が夫婦として暮らせる未来はやってくるのだろうか……。

一、猿婿

二、八百比丘尼

三、つらら女

四、蛇女房

五、馬婿

六、鯉姫

スマホ等で書影・粗筋が表示されない方、藍銅ツバメ先生の短編掲載誌及びその他の関連情報は、こちらから。

雀部 >

今月の著者インタビューは、『鯉姫婚姻譚』で、日本ファンタジーノベル大賞2021を受賞された藍銅ツバメ先生です。

藍銅先生初めまして。日本ファンタジーノベル大賞受賞おめでとうございます。よろしくお願いします。

藍銅 >

お祝いのお言葉を頂きありがとうございます。よろしくお願いします。

雀部 >

ゲンロンSF創作講座受講生で、日本ファンタジーノベル大賞を受賞されたというと『約束の果て 黒と紫の国』の高丘哲次先生がいらっしゃいますが、日本ファンタジーノベル大賞に応募されたのはどういう経緯からだったのでしょうか。

藍銅 >

最初はホラーの賞にでも出そうかと書き始めたのですが、3分の1くらい書いたところでこれはどちらかというとファンタジーだなと思ったので、その時応募期間だった日本ファンタジーノベル大賞の締め切りに間に合わせようと急いで書き上げました。

講座の先輩の高丘哲次さんのことも頭にあったのですが、私の中ではどちらかというと『しゃばけ』がでた賞だという印象が強かったので、時代物のファンタジーを送るならここなのかなあ、と。

雀部 >

『しゃばけ』は、ドラマから入った口なんですが、面白いですよね(もうドラマは作られないだろうけど(汗;))

「小説新潮」2021年12月号の選評も読んでみましたが選考委員の先生方からの講評もいちいちうなずけるものばかりでした。『鯉姫婚姻譚』の抄録も掲載されているのですが、単行本になったものとは少し違いますよね。かなり改稿されたのでしょうか。(選考委員のかたが指摘されていた点で、“いやそんなことはないよな”と思った箇所もあったし)

藍銅 >

かなり改稿しましたね。選考委員の方の選評を参考にして、編集者の方と相談して5か月くらいかけて構成から見直しました。登場人物の掘り下げを行ったり、短編の順番なども変えたりしているので、応募原稿時と単行本ではかなり変わっています。その分出来もかなり良くなっているはずなので安心して読んで欲しいです。

雀部 >

ということで、未読の皆様はぜひご一読を。

あと、単行本の方は装幀が凝ってますので、Kindle版より少し高いですが、まだ購入されてない方にはお薦めいたします。

もちろん私は両方購入しました(笑) 帯とカバーを取った表紙の模様、これは鯉の鱗を模したものですよね?

藍銅 >

両方ご購入頂きありがとうございます(笑) 装丁は編集者さんがだいぶ凝ってくれたみたいで、帯とカバー裏は鱗のような質感を表現した和紙になっています。手触りもいいので、単行本をお持ちの方はカバーをめくってみて欲しいです。もちろん、肝心のカバーの表紙絵も素敵なのでそちらもじっくり眺めて頂いた後で。

雀部 >

中表紙その次のページの鯉が透けて見える仕掛けが……

「和樂web」のインタビューを読むと“『しゃばけ』シリーズは、私の中で時代物ファンタジーの基礎になっています。”と書いてあったので大いに納得するところではあります。

それで、もし『鯉姫婚姻譚』をゲンロンSF創作講座受講せずに書いていたとしたら、どうなっていたと思われますか。

というのは、『鯉姫婚姻譚』はSFファンの立場から読んでも、違和感なく面白いと感じたので。

一つには、人間と動物・妖怪・神が同列に扱われていて、人間も地球で暮らす生命体の一種に過ぎないと。(同列じゃ無いと恋は出来ない?)

それと、人間と妖怪(神)は、似てはいても根本的にはわかり合えない存在であるという諦念も感じられました。SFでいうと人類と異星人の関係ですね。

藍銅 >

そうですね。確かにSF講座に通っていない状態で異類婚姻譚を書くことになっていたら、今とはかなり違う形になっていたと思います。

SF講座では異星人や架空の生物の扱いについて議論になることが多かったので、妖怪や神という存在のことも同じように考えて説明しなければいけない場面が何度もありました。

妖怪や神についての考え自体は受講によって大きく変化したわけではないのですが、それを物語内で存在させる上でのルールや設定にはかなり気を使うようになったと思います。

雀部 >

気をつかわれているなあとは思いましたよ。

SFはミステリと(ハイ・ファンタジーもかな)同じく整合性が重要視されますから。

藍銅 >

あと、わかり合えない、ということが許容されるシチュエーションはそれ自体が単純に好きです。人間同士なら理解を求められてしまう場面でも、異種族ならなんとなく許される。本当は、人間同士でも他人の考えてることなんてわかるわけがないので許してほしいなあと実生活でも常々思っているのですが。他人のことはわからないし、自分のこともよくわからないし、自分が書いた主人公のことも全然わかりません。登場人物の気持ちを訊かれると毎回結構困るのでその辺りは各自で考えて欲しいな、と思います。

雀部 >

うちのカミさんの気持ちなんか、40年以上一緒ですがいまだに分かりません(汗;)

でも、小説の登場人物の気持ち、私もちょっと気になることがあります(笑)

確か、櫻木みわ先生の著者インタビューでも聞いた覚えがある。反省(汗;;)

ということは登場人物のキャラは、どこまで設定されて書かれているのでしょうか?

藍銅 >

まあ、その辺の考え方は個人の主義とその場の気分次第ですからね。もしかしたら半年後の私は登場人物の気持ちを訊いて欲しいと思ってるかもしれないし。もう何もわかりません。

キャラ設定はある程度、こういう生まれで、こういう過去があって、こういう考え方でこういう喋り方をしてエンディングではこんな選択をする……みたいなストーリー上最低限必要なことは決めるのですが、その他は空白です。趣味とか身長とか好きな食べ物とか、そういう細かい部分はストーリーを進める上で表記する必要がある時だけその都度決めます。

私の場合最初に細かく決めても、ストーリーが進んでいくと変わっていっちゃうので意味ないんですよね……

まあストーリーも人も揺らぐものだと思うので仕方ないです。

雀部 >

ありがとうございます。登場人物たちが勝手に動き出すというのも、作家の方からよくうかがう事案ですし。

孫一郎がおたつに語る民話は悲しい結末になるのですが、おたつの方は全然意に介してないというか話が噛み合ってません。これも「おたつ」は人間の顔はしているが異種族だということを最初から示唆していて、ラストに繋げていると感じました。

藍銅 >

私の場合は登場人物が動き出すという境地にはまだ至っていなくて、ただただストーリーの都合に合わせてキャラ設定を変えていっているだけのような気もしますが……もっと沢山本を書いていくうちにその辺の考えも変わっていくかもしれませんね。

おたつは異種族で、人間とは明らかに違う考えを持っています。異種族が人間の考えに染まることを成長としてストーリーを進めるのも一つの型かもしれませんが、そういうのは私の好みではないのでああいう結末になりました。

雀部 >

『和樂web』のインタビュー記事によると、お名前のツバメは、オスカー・ワイルドの『幸福の王子』が由来とのことで、読み返してみると、最初ツバメが恋したのは葦で、次が王子の像でした。これも異類婚姻譚(異類恋愛譚?)とも言えますね。

藍銅 >

確かに。それもあって好きなのかもしれませんね。なんか、いいんですよね。葦にかまってる内に秋になって、王子の像にかまってる内に冬になってもう終わりっていう後先考えない感じ。こういう風に生きていけたらいいなと思います。

異類の垣根を越えるには、ある程度の無謀さみたいなものが必要なのかもしれない。

雀部 >

異類の垣根は女性の方が越えやすい気がしてます。ティプトリー女史の描く、しょうもない男よりは異星人に付いていく話とか。

(ネタバレなので以下白いフォントで)

ティプトリー女史といえば、私らの世代では超有名な「愛はさだめ、さだめは死」のラストで、歓喜の内に雌に喰われることを恋い焦がれる雄を描いて衝撃的でした。

ゲンロンSF創作講座の第四回の課題:何かを育てる物語「ぬっぺっぽうに愛をこめて」と『鯉姫婚姻譚』のラストにも共通点があるような気がします。森奈津子先生の短編に、異星人を料理して食べてしまうものがあるのですが、男性より女性の方が無謀(大胆)なところがあるとお思いでしょうか。

藍銅 >

どうでしょうね。そういえば「ぬっぺっぽうに愛をこめて」を書いたときは、新井素子先生の『ひとめあなたに…』に出てくる狂気的で愛に満ちた料理シーンを参考にしたりもしました。手料理というものに過ぎた想いを込めるのは女性だというイメージは世間的にもあるのかもしれない。しかしまあ、料理なんて男女関係なくできるものだからそんなイメージに捕らわれる必要はないし、無謀さだって性別関係なく持ち合わせててもいいんじゃないかな。先述したツバメだっておそらく男性だし、そもそも『幸福の王子』の作者のオスカー・ワイルドも無茶な愛を押し通して投獄されて命を落としてますからね。無謀だなあ。私もそんなふうに、いくつも小説を書き残して好き勝手やって満足して人生を終わりにしたいものです。

雀部 >

そういう終わり方は、小説家としては本望なのかも。

料理に関しては、SFの登場人物は、異星人とファーストコンタクトしたら、まずコミュニケーション、次にどういう共通点・相違点があるか調査すると思います。いきなり料理して食べたりはしない(笑)

『鯉姫婚姻譚』の元となる、昔話とか民話に対する興味・関心はいつごろから芽生えたのでしょうか。

藍銅 >

はっきりとは覚えていませんが、幼児の頃から昔話は好きでした。確か家に、まんが日本昔ばなしの小説版のセットがあったんですよね。姉の所有本だったと思うのですが、薄い小冊子みたいなのがずらっと何十冊か。暇つぶしに読んでいたのが非常に面白かった覚えがあるのでそこからかもしれません。

雀部 >

それは本格的ですね。私らの世代だと、妖怪というと、なんといっても水木先生の「ゲゲゲの鬼太郎」と仲間たちです。藍銅先生の一番好きな妖怪は何でしょうか。

藍銅 >

先述したぬっぺっぽうも好きですが、最近のマイブームは馬鹿(むましか)ですね。馬とも鹿ともつかない奇妙な姿をしていて、目が飛びだしていたり、おどける様に蹄のついた腕を持ち上げたりしている。『百物語化絵絵巻』や『百鬼夜行絵巻』に描かれているのですが、いまいち何をする妖怪なのかがわからない。その得体の知れなさや見た目と名前の面白さが好きですね。近いうちに馬鹿を題材に話を書こうとプロットを練っているところなので、楽しみにして欲しいです。

雀部 >

確かに馬鹿っぽいけど憎めない姿の妖怪ですね。新作、お待ちしています。

「新人作家、はじめまして(座談会)」(『小説新潮』2022.6月号)を拝見すると、この時点では『鯉姫婚姻譚』は出版されてないんですね。他の作家さんたちが出版後のことを色々語られてますが、藍銅先生はご自身のお勤めになっている図書館に『鯉姫婚姻譚』が納入されて、それを読者の方に貸し出されたりされたのでしょうか?

藍銅 >

カウンターで直接貸し出す、という状況にはまだなってないですね。新刊棚に出てすぐ借りられて、予約もちらほら入っているようなので、読んでもらえてるんだなあとは日々思っています。しばらくは棚に戻ってこないで色んな人の所をぐるぐる回ってくれればいいですね。それで気に入って購入していただければ更にありがたいですが。

雀部 >

もしご本人の前に『鯉姫婚姻譚』を差し出されたらと想像すると、人ごとながらニヤニヤしてしまいます(笑)

作品以外のことを聞いて恐縮なのですが、最近SFの貸し出し状況は以前と比べてどうなのでしょう。個人的には、出版数は増えている気はしているのですが。

藍銅 >

ジャンル全体が以前と比べてどうかはあまり意識していなかったですが、やはり『三体』など、話題になっているものは順当に予約が入っていますね。最近だと『プロジェクト・ヘイル・メアリー』でしょうか。私が働いている区域の図書館でも七十件ほど予約が入っていたので予約待ちだと読むまでに結構時間がかかると思います。本当に読みたいなら早く買った方がいいですね。

雀部 >

七十件の予約待ちですか。それは凄いような。

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』、面白いです。ハードSF的設定と展開はもちろんのこと、特に冒頭の“解凍(笑)直後の描写”がいかにもありそうで。いままでこんな綿密に描かれたSFは無かったような気がします。まあ、買ったのは大森望先生のツイートで、“今半額になってるよ”と見て慌てて購入したのですけど(汗;)

同号の『小説新潮』には、「春荒襖絡繰」が掲載されていて、これはちょっと怖いところもある話に仕上がっていました。これも「『和樂web』のインタビュー」記事で、「襖からくり」の映像と共に紹介されていて必見です。中学時代をお過ごしになった徳島県というと、「日本SFの父」こと海野十三先生が徳島市出身なので、子どもの頃に「襖からくり」をご覧になったかと思うと色々妄想が(笑)

藍銅 >

海野十三先生が「襖からくり」を見ていたかも、と思うと浪漫がありますね(笑) それだけで一本の小説になりそうです。

雀部 >

ぜひ小説化をお願いします。

「襖からくり」、映像で見ると確かに凄いです。今のように特撮とかCGの無い時代の子供たちは目を丸くしたことでしょう。

藍銅 >

「襖からくり」は中学生の時に初めて見たのですが、こんな退屈な山中に連れてこられて非常に遺憾であり早急に帰りたいとしか思っていなかった当時の私の心に印象を残して短編小説になってしまうくらいですから、根源的に訴えかけてくる娯楽性があるのだと思います。もちろん裏で人が動かしているのですが、大きな絵が重なり、動き、絶えず変わっていくという事象には目を奪われるとともにちょっとした恐怖を覚える、かもしれません。

雀部 >

徳島というと、8月7日にはオキシタケヒコ先生と共に、鳴門SFミーティングにゲストとして参加されたのですね。

そういえば、オキシタケヒコ先生も徳島出身でした。

徳島ではどんなお話をされたのでしょうか。

藍銅 >

あんまりオキシタケヒコ先生の言葉を吹聴するわけにもいかないのですが……とにかく面白い方でしたね。イベントのトークも一時間くらい任されてたけど、一人で絶え間なく喋ってて凄かったな。休憩時間や打ち上げで出版業界やゲーム業界に関する裏話などもしてくれて、非常に勉強になりました。

初めてお会いしたのは去年の香川のSF大会で、その頃はまだ日本ファンタジーノベル大賞2021の一次通過も発表されておらず、私はただデビューの目算もなく闇雲に作家を目指しているだけの人間でした。その時に話したことも覚えてくれていて、受賞祝いの言葉をくれたのがとても嬉しかったです。次の福島のSF大会でも会えるだろうし、楽しみだなあ。

雀部 >

オキシタケヒコ先生の独壇場だったのですね。ちょっと納得できるかも(笑)

福島は、私も行きたい……

トークイベントというと「櫻木みわ×新川帆立×藍銅ツバメ『生きる、戦う、書く——SF創作講座卒業生3人が語る新人作家のリアリティ』」を視聴しました。とても面白かったし、お三方へのインタビューとしても良く出来ていて、私の聞きたい以上のことを知ることが出来たので、出る幕が無いような気がしました(汗;) 未視聴の方はぜひ見て下さい(有料ですが、¥990以上の価値あり)

ゲームをしながら別のこともするくらいゲームがお好きとうかがいましたが、特にお好きなゲームはなんでしょうか?

藍銅 >

ドラクエやポケモン、ゼルダの伝説みたいな主人公が喋らないRPGや、逆転裁判やダンガンロンパみたいなテキストを読んで推理していくADVが好きですね。主人公の気持ちを想像してロールプレイしたり、謎を解いていくのが好きです。あとは気分転換にリズムゲームをしたり。デレステは前から好きなのですが、最近はFNFというインディーズのPCリズムゲームにハマっています。

雀部 >

ちょうど孫たちが、良く似たBGMのゲームをしてます。

小説の作風にゲームの影響があったりするでしょうか。

藍銅 >

ありますね。先述したゲームはもちろんですが、特に直接的に影響を受けているゲームに「流行り神」というADVがあります。奇妙な事件を刑事がオカルトと科学の両面から操作していくゲームで、プレイしているだけで妖怪や都市伝説の知識やそれらの科学的な解釈が身についていく。

あとは前に書いた短編の『春荒襖絡繰』は、「Ib」という美術館を彷徨うフリーホラーゲームを参考にしていたり。和製Ibを小説でやりたかったんです。

雀部 >

動画見てみました。どちらも怖い系のゲームなんですね(汗;)

「Niraya」(「小説すばる」2022年4月号)は、読んでいてもの凄く痛い感じがして辛くなるほどだったのですが、「痛い描写が好き」とうかがい納得しました。

SF界隈では「カンタン刑」(式貴士作)が、“ゴキブリでいっぱいの独房に入れられてゴキブリ団子を始めとするゴキブリ料理を喰わされる刑やその他の刑”があって、綾辻先生が一番嫌な刑罰と絶賛されてます(笑)  「Niraya」は『杜子春』がモチーフと言うことですが、「カンタン刑」は仮想空間での刑罰ということと、邯鄲の夢・肝胆寒からしめる刑をかけていて、そこもちょっとだけ似ている感じがしました。

「Niraya」執筆中に、VRで体験させる犯罪矯正に役立つような刑罰は他には思いつかれなかったでしょうか。

藍銅 >

「Niraya」に出てくる痛みの描写は地獄絵などにみられる刑罰を参考にしています。地獄では、現世で犯した罪に応じて相応しい罰が与えられる。「Niraya」では主人公の犯した罪については詳しく書いていないのですが、与えられている罰を見ればそれがなんとなく解るようになっています。痛い描写は好きですが、ただ痛いだけでは意味がないですからね。

雀部 >

はい、鬼畜です(汗;)

江戸時代の首切り役人の話が書きたいとうかがいましたが、無事進行しているでしょうか。

『江戸幕府役職集成』等を読むくらいには、江戸時代の役職にまつわる話には興味があるのです(汗;)

藍銅 >

今、丁度プロットを書いているところですね。編集者さんと相談して設定などは固まってきたので、近いうちに長編として出せたらいいなと思っています。今のところ、幕末を舞台にした結構無茶苦茶なホラーファンタジーになるのではないかという手触りです。死体の試し斬りや罪人の処刑を代々請け負った武家について調べると沢山面白い話が出てくるので、どれを題材にしようか迷っています。

雀部 >

楽しみですが、これもちょっと怖い話になりそうですね(汗;)

櫻木みわ先生の『コークスが燃えている』(集英社)、読み始めました。

新川帆立先生の、12月頃に出るというSF短編集も楽しみです。

藍銅先生の二作目、三作目もお待ちしております。

[藍銅ツバメ]
藍銅ツバメ(らんどう・つばめ)1995年生まれ。幼少期を大阪、青春を徳島で過ごす。徳島大学総合科学部人間文化学科卒業。ゲンロン大森望SF創作講座、第4期受講生。第4回ゲンロンSF新人賞優秀賞受賞。『鯉姫婚姻譚』で、日本ファンタジーノベル大賞2021を受賞。図書館勤務、図書館司書資格保有。
[雀部]
本文中でも触れてますが、ティプトリー女史の短編がお好きな方にはお薦め(ネタバレ部分ですが)。今回は、Kindle版よりソフトカバーの方がお薦めです。何故かは本文中にもありますがこちらに詳しい書影が