高本淳さんのこだわり
高本淳さんはこれはいいと思ったものはとことんこだわる人でした。物を持つにもブランド品じゃないけど値段はけっこうして、品物はよくて、長年持てるものを愛していました。
例えば、私の誕生日にもらった黒財布がそうです。淳さんも持っていて、使いやすいからこれを売っている店がたとえ遠くの店でも車で行って買ってくれました。
私と高本淳さんは関東と関西の違いがあっても同じ形の黒財布を持ち、黒財布でお金を出して、黒財布におつりをいれる仲でした。
高本淳さんのしっかりしているようでポカミスをするそれを紹介してみせましょう。
あるとき淳さんは淳さんのおかあさんと旅行に行きました。温泉に入ったり楽しく過ごしましたが、帰ってきてびっくりお気に入りの黒財布をどこにさがしてもみつかりません。そこで旅館に電話をかけたら、忘れていることがわかり、旅館から宅配便の着払いで送ってもらいました。黒財布の中身よりも着払いでかかる料金の方が多かったとか本人が昔笑いながら教えてくれました。
どうでもいい財布なら、そのまま放っておくけど気に入ったものならとことんこだわる淳さんらしいエピソードだと思って紹介しました。