■著者インタビュー
『神は沈黙せず』 山本弘先生
六歳の時、土砂崩れで両親を失い兄と2人だけ生き残った和久優歌と兄の良輔は、それ以降神が信じられなくなった。
兄の良輔は、大学でコンピュータがソフトを自動的に進化させる遺伝的アルゴリズムを研究し、『ダーウィンズ・ガーデン』というシミュレーションゲームを完成させていた。一方大学を出た優歌は、編集プロダクションを経て、フリーのルポライターとして神の到来を信じる教団<昴の子ら>に潜入し、その実体を暴いた本を出版して評判となる。そして、インタビューを通じて知り合った加古沢黎という天才作家と親しくなり、恋仲にまでなるが、兄の良輔が発見した神の存在を科学的に裏付ける理論をその加古沢に盗まれてしまう。
この良輔が神の存在を裏付ける理論、UFOも怪奇現象も超能力も総て神からのメッセージだというその一点に焦点を合わせたハードSFの傑作。
トンデモ本を楽しむ「と学会」の会長でもある山本弘先生の魅力に、ハードSF研所員の私が迫ってみました(笑)
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