さて、宇宙というのは、実際に宇宙そのものを観測することはできなくて、地球に届く、光や電波や赤外線などを分析することで、間接的にしか観測することができません。宇宙論はこうした観測の積み重ねによって発展してきました。 ところが、こうした間接的な観測によってしか結果が出ない学問である宿命か、宇宙論では理論のはやりすたりがあったりします。 インフレーション宇宙とかビッグバンなどの理論は、このはやりすたりをくぐりぬけて現在の形になってきているのです。 そのせいか、宇宙論では、これ、と決まった形で理論を示すのは困難となっています。今日主流だった理論が明日には否定されてるかもしれないのです。 そういった意味で、この連載で書かれた内容も明日には陳腐化してしまっているかもしれません。そのことは肝に命じておいて欲しいです。 最後にこの連載で参考した書籍を挙げておきます。
「図解雑学 宇宙論」二間瀬敏史(ナツメ社) 「なっとくする宇宙論」二間瀬敏史(講談社) 「よくわかる最新宇宙論の基本と仕組み」竹内薫(秀和システム) 「宇宙はこうして誕生した」佐藤勝彦(ウェッジ) 「宇宙のシナリオとアインシュタイン方程式」竹内薫(工学社) 「ブラックホール天文学入門」嶺重慎(裳華房) 「暗黒宇宙の謎」谷口義明(ブルーバックス) 「いまさら宇宙論?」佐藤文隆著、パリティ編集委員会編(丸善株式会社) 「宇宙論はいま」寿岳潤・パリティ編集委員会編(丸善株式会社) |