自分の好きな作家が急逝し、連載作品が絶筆になってしまって淋しい思いをしたことはありませんか。私はあります。たとえば手塚治虫さんがそうです。天藤真さん、稲見一良さん、隆慶一郎さん。みんな、途中で逝ってしまわれました。私は読者ですから空想はできます。しかし、本当の結末を知ることはできません。それでも永遠に書かれることのない結末は、止まってしまった時間というよりは、むしろ、未来に向かって無限に開かれているような印象を私に抱かせたりもします。
今回の作品は、上記のようなことを、ぼーっと考えながら書きました。内容は、『書棚の育て方』の続編となっています。続編を書くことは、前作を仕上げた時点ですぐに決めていたのですが、執筆のスケジュールが合わず、結局、今まで伸び伸びになってしまいました。このシリーズは今後も続けてゆきたいと思っていますが、発表は不定期の予定です。
それでは、前作に引き続き、本と人を巡る「ほのぼのファンタジー」の世界を、どうぞお楽しみ下さい。
尚、今回も執筆にあたって、某古本探偵氏より、多数の資料を提供して頂きました。この場を借りて、お礼申し上げます。
(今回初めて読まれる方は、前作『書棚の育て方』も合わせてどうぞ。作中、意図的に説明を避けた部分は、前作にエピソードがあります)
掲載号 |
タイトル |
HTML
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PDF
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EBK |
第19号〜第20号 |
Mr.Muroi's Study |
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808KB
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223KB
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第19号 |
室井先生の書斎(前編) |
42KB
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第20号 |
室井先生の書斎(後編) |
41KB
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