■読切短編小説
『絵の女』　たなかなつみ

　愛のかたちは、十人十色。極端に言えば、地球上のカップル全部違うはず。
　あるきっかけで出会った口数の少ない男と女。ふたりは出会ってすぐ、一緒にくらし始めました。そして彼女は気が付くのです、彼の唯一の趣味であるスケッチに、ただの一人も人物が登場することがないのを……
　生きるということ愛するということの意味を追求する、たなか(な)さんの描く不器用だけど真摯でちょっと不思議な男と女の愛の形。そこから本当の愛のありかたが、見えてきませんか？。>>

■読切短編小説
『電子／死男（でんしおとこ）』　中条　卓

　いつまでも片付かない引っ越し荷物の山に業を煮やした「おれ」は情報を片っ端から電子化することによってスペースを確保しようとする。書を捨て街へも出なくなった「おれ」の行く先は…？>>

■著者インタビュー
『まだ見ぬ冬の悲しみも』　山本弘先生

　２００５年度の『ＳＦマガジン』読者賞を受賞した言語ＳＦの傑作「メデューサの呪文」が収録された短編集です。ＳＦマガジン読者賞受賞ということは一家言持つコアなファンの評価が高かったということで、内容的にもＳＦ度が高いこの本をメインとして、最近出版された山本先生のご著作についてインタビューさせて頂きました。途中で気がついたのですが、山本先生とＳＦの趣味が凄く似ている(驚)　というわけで、実に楽しく時が過ごせました。あ〜、終わってしまった「過ぎ去りし夏の喜び」(笑)　他に取り上げた本は以下です。
『火星ノンストップ』『トンデモ本？違う、ＳＦだ！ＲＥＴＵＲＮＳ』 >>

■シャンダイア物語
第六部　統治の指輪　
第十六章　兄弟

　遠い記憶が導く兄弟の絆、時を越えて再会するいくつかの魂。巨大な魔法と陰謀の狭間で断ち切られた運命の糸が繋がる時、止まった時間が動き出す。 　
　シャンダイア、ソンタール戦争の裏側に刻まれた愛と絆の物語。>>

■読切短編小説
『桜の下で』　doru

「夜桜を見ていたら頭がぼわっとなりませんか。官能的で魔魅的で、桜の下には死体がうまっているという作家もいたようだし、桜+死体+どるふぃん節をいれたら、あんな奇天烈な作品ができてしまいました。男性諸君は若い女性からちょんぎられないように注意してくださいね」>>

■星間戦争
第３章　囚われの日々（承前）

　火星人たちの根拠地に連れてこられた地球人たち。
　彼らは連中の食糧となる運命でした。捕食の惨劇を目の当たりにした副牧師はまったくの腑抜けと化してしまい、主人公は独力での脱出を試みますが…>>