神の笑える妄想話

中滝貴美 (doru)

俺は、無数の鏡によってどれが虚像だか実像だかわからねえ世界、 無意識の世界が自由に解放される世界である迷宮博物館で牛頭人身の仮面をつけている。 牛頭人身ってのは迷宮博物館の永遠に抜け出すことのできない迷路に自分で進んで入った奴のことだ。 俺は永久の迷路の中で生きてきた奴の物語を迷宮博物館の館長に語って聞かせた。

それがこの『神の笑える妄想話』だ。

  1. 序文
  1. 第一章 少し哀しい童話四作品
  1.  その一 秘密の仕事
  2.  その二 おかあさんが消えた日
  3.  その三 白い砂漠
  4.  その四 どこでもいそうな恋人同士
  1. 第二章 夢が現か幻か三部作
  1.  その一 
  2.  その二 やがてくる日まで
  3.  その三 夢幻城の戦い
  1. 第三章 やもり三夜
  1.  その一 尻尾のないやもり
  2.  その二 私は少し悩んでいます
  3.  その三 鏡にうつる
  1. 第四章 吸血鬼三作品
  1.  その一 死者の灰
  2.  その二 優しい吸血鬼たち
  3.  その三 神からの約束
  1. 第五章 博物館めぐり
  1.  その一 幻想博物館
  2.  その二 白い博物館
  3.  その三 ぼくの博物館
  1. 第六章 螺旋
  1.  その一 傲慢の裏の真実
  2.  その二 螺旋の世界
  3.  その三 
  1. 後書き


解説 (西村 一)