■読切短編『ひとりの女が夢を見る』
たなかなつみ
ひとりの女がいる。彼女の頭のなかでは、絶えず数を知らせる音が鳴っている。女はそれに合わせて歩く。右に五歩、左に三歩。ひとりの男がいる。かれは女に興味を示し、女のやり方に理解を示す。男は彼女に寄り添って彼女に合わせて歩く。右へ六歩、左へ二歩。そうして築き上げられたふたりの穏やかな関係。けれどもやがて、男は旅へ出る。そうして帰ってこない。なぜ? なぜ? 女は歩き続ける。やがて……
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■著者インタビュー
『最新 宇宙学』
粟野諭美先生/福江純先生
数々のSF周辺書で、SFファンにはお馴染みの福江先生とロ、大学での教え子である粟野先生が共編された宇宙学の最前線!
岡山天文博物館の女性館長である粟野先生なんですが、同一敷地内にかつて東洋一の望遠鏡を誇った岡山観測所があります。この天文台は私の家から見えるところにあるんですよね。
だいぶ怪しい天文学の知識をフォローしてもらうため、インタビュアーとして地元高校で天文部顧問をされている岡崎先生と、同天文部OBの沖田さんにも加わってもらい、色々な疑問にお答えいただきました。 >>
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■「星間戦争」 (第10回)
上巻:火星人の襲来
第10章 嵐の中で
いとこの家に妻を預けた主人公は馬車を返しにメイブリー・ヒルへ戻ろうとし ます。夜は真っ暗で蒸し暑く、やがて激しい雷と雹を伴う嵐がやってきます。明滅する稲妻の閃光のなかで主人公が目撃した、猛スピードで丘を降りてくる巨大な物体…その正体は?
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■シャンダイア物語
第十四章 トルマリム壊滅
闇に生まれ、闇に葬られ、闇から蘇る巨大な獣。
光の元に生まれ、神の翼を受け、闇に落ちた魔法使い。
セントーン王国の北方、ミルバ川の下流にある美しい都市トルマリムに未曾有の恐怖が上陸する。
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■プサイにファイ
(SF読者のための量子力学入門)(11)
量子論では波動と粒子の二重性の他にも重要な性質があります。不確定性原理というものです。(不確実性原理ではありません)簡単に言ってしまえば物体の運動をあらわすとき、同時に位置と
速度(運動量)を測定できないというものです。
今回はこの不確定性原理についての話です。
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===== アンソロジー『魔法』 =====
『魔法陣』/高本 淳
時は十四世紀。所は南仏ラングドック。フランチェスコ会修道士ロジャーは所用で訪れた修道院で予期せぬ依頼をうける。たまたまピレネー山中で発見された大量の古文書の鑑定を博識で知られる彼に頼みたいというのだ。翌日愛弟子トマスとともにそれらが収められている洞窟を訪れた彼だったが、しかしそこでふたりは想像を絶する恐るべき事態に遭遇することになる。
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===== アンソロジー『魔法』 =====
『夢見る乙女』/舞火
片田舎に住む私はあやうく寝坊しかけたが、なんとかいつもの電車に乗ることができた。
その電車には、彼がいるのだから。
ただ見ているだけしかできない私。
話しかけられたいのに。付き合いたいと言われたいのに。
だけど、そんなの絶対無理。でも願うことは誰にもとめられない。
頭の中に浮かんだたくさんの願望は、どうせそのまま消え去る運命。
だったら、どんなに願ったっていいじゃない。
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===== アンソロジー『魔法』 =====
『博士、オカルトに傾倒』/木谷太郎
自称発明家にして僕が住むアパートの大家でもある「博士」が今度はオカルトの研究に手を染めたらしい。怪しげなラテン語の稀覯書を買い込み、ついには悪
魔の召還に成功したかのような口ぶり。やがて月末、家賃を納めに訪れた居宅に博士の姿はなく、僕が見いだしたのは革表紙に手書きの一冊の本。博士はどこ
に?
その時、僕の携帯が鳴った…
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===== アンソロジー『魔法』 =====
『マーシアン』/白田英雄
時は未来。所は火星。
ふたりの魔法使いの対決を見守る男がいた。
伝統的な魔法をふまえつつもSF的な魔法への再解釈を取り入れた意欲作。
どうぞ御覧下さい。
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===== アンソロジー『魔法』 =====
『手紙』/憑木影
緑なす森奥深くに封じられた洋館。その洋館に滞在する女性科学者のもとへ、一通の奇妙な手紙が届けられる。差出人の名は、死んだはずの恋人であった。
そして手紙にはこう記されている。『あなたは目覚めなければならない。その
深く果てしのない眠りから。そのためには、魔法使いと会う必要があります』
魔法使い。闇を纏ったその男と彼女が出会ったそのとき、物語が始まる。
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===== アンソロジー『魔法』 =====
『吹上法螺之承開眼次第』/doru
ちょっぴりえっちで楽しい学園生活の平凡な1日。学園生活の中には、授業あり、放課後の球技あり、そして、級友とのちょっとした恋もあり、嵐の中の学園には定番の番長との死闘もあり、夜中には世界的悪の元締めとの対決もあり、楽しめる人には楽しめる。そうでない人は。。。どうかなって作品です。
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